car seats upholstery
自動車のシートに使われる素材には様々な種類がありますが、中でも「モケット」は高級感と快適性を兼ね備えた素材として人気です。では、モケットとは一体どんな素材なのでしょうか?今回は、モケットの特徴や歴史について詳しく解説していきます。 モケットは、パイル織物の一種で、生地の表面に短い毛羽を密生させた織物のことを指します。ベルベットによく似た外観を持ちますが、ベルベットよりも毛足が短く、耐久性に優れているのが特徴です。このため、摩擦に強く、長時間の使用にも耐えることから、自動車のシート素材として広く採用されています。 モケットの歴史は古く、13世紀頃にベルギーやフランスで誕生したと言われています。元々は、王侯貴族の衣服や調度品に使われる高級素材でしたが、その後の技術革新により大量生産が可能になると、鉄道やバス、劇場の座席など、幅広い用途に利用されるようになりました。そして、自動車の普及とともに、カーシートの素材としても定着していきました。 モケットは、独特の光沢感と柔らかな肌触りが魅力です。また、吸湿性・通気性に優れているため、夏は涼しく、冬は暖かい快適な座り心地を提供してくれます。さらに、染色性に優れていることから、多彩なカラーバリエーションを楽しめる点も大きなメリットと言えるでしょう。高級車から大衆車まで、幅広い車種に採用されているモケットは、まさにカーシートの定番素材と言えるでしょう。