「ロ」

ボディーに関する用語

自動車の安全性支える「ろう接継ぎ手」

「ろう接」とは、金属を接合する方法の一つです。溶接と混同されがちですが、ろう接では母材である金属自身は溶かさず、代わりに「ろう」と呼ばれる金属を溶かして接合します。ろうは母材よりも低い温度で溶けるため、熱による母材への影響を抑えられます。 このろう接、実は私たちの身近にある自動車の製造に欠かせない技術となっています。エンジン、トランスミッション、ブレーキシステムなど、自動車の様々な部品に用いられ、高い強度と耐久性を必要とする箇所に採用されています。特に、近年普及が進む電気自動車では、バッテリーパックの冷却システムなど、高い気密性と信頼性が求められる箇所でろう接の技術が活かされています。
駆動系に関する用語

車の走りを支える「ロッド」役割とは?

「ロッド」と聞いて、釣り竿を思い浮かべる人もいるかもしれません。しかし、車における「ロッド」は、細い棒状の部品のことを指し、その役割は釣り竿とは大きく異なります。 車には、ステアリングロッド、タイロッド、サスペンションロッドなど、様々な種類のロッドが搭載されています。これらのロッドは、それぞれ異なる役割を担いながら、車の走行を支えています。 次のセクションでは、それぞれのロッドの役割について詳しく解説していきます。
性能に関する用語

車の安全性:ロールオーバー限界を知ろう!

車の安全性において、「ロールオーバー限界」はあまり聞き慣れない言葉かもしれません。しかし、車の横転のしやすさを示す重要な指標であり、安全な運転をする上で理解しておくべき要素です。 ロールオーバー限界とは、車が横転せずにカーブを曲がれる限界の角度を指します。この角度が大きいほど、車は横転しにくく、安定性が高いと言えます。逆に、角度が小さい車は、カーブや急ハンドルなどでバランスを崩しやすく、横転の危険性が高まります。
エンジンに関する用語

車のロッカーカバー:機能と進化

エンジンの中でも目立つ位置にあるロッカーカバー。その内部では、エンジンの重要な部品であるバルブを動かすための機構が働いています。特にOHVエンジンにおいて、ロッカーカバーは重要な役割を担っています。 OHVエンジンとは、カムシャフトがシリンダーブロックの横に配置されたエンジンの形式です。カムシャフトの回転運動は、プッシュロッドとロッカーアームを介してバルブへと伝わります。ロッカーカバーは、このプッシュロッドやロッカーアーム、そしてバルブ周りの機構全体を覆う役割を果たしています。 ロッカーカバーの主な役割は、潤滑油の保持と外部からの異物混入の防止です。エンジンオイルは、ロッカーカバー内部に満たされ、プッシュロッドやロッカーアームなどの摺動部の潤滑を行います。もしロッカーカバーが無ければ、エンジンオイルは外部に漏れ出てしまい、正常な潤滑が行われなくなってしまいます。また、異物がエンジン内部に混入すると、部品の摩耗や破損の原因となります。ロッカーカバーは、これらの異物の混入を防ぎ、エンジン内部を保護する役割も担っています。
その他

滑り止めだけじゃない!ローレット加工の秘密

普段何気なく手にしている物にも、ローレット加工は施されています。例えば、筆記具です。ボールペンやシャープペンシルの軸を見ると、細かな凹凸模様が入っていることがあります。これはまさにローレット加工!握りやすく、滑りにくくすることで、筆記時の安定感を高める効果があります。他にも、カメラのレンズの周りや、ギターの弦巻き部分などにも見られます。ローレット加工は、デザイン性と機能性を両立させる優れた加工技術と言えるでしょう。
エンジンに関する用語

低圧ターボで快適ドライブ!その魅力に迫る

近年、自動車業界において「ダウンサイジングターボ」という言葉を耳にする機会が増えました。これは、エンジンの排気量を小さくしつつ、ターボチャージャーを使ってパワーを補う技術です。その中でも、「ロープレッシャーターボ」は、従来のターボよりも低い圧力で過給を行うのが特徴です。では、具体的にどのような仕組みで、どのようなメリットがあるのでしょうか?
エンジンに関する用語

ロングポートマニホールド:トルクと効率の秘密

ロングポートマニホールドとは、エンジンの吸気効率を高めるために設計された intake manifold の一種です。通常の intake manifold と比較して、吸気ポートが長く設計されていることが特徴です。この構造により、吸気の流れがスムーズになり、低回転域でのトルク向上と燃費の改善に貢献します。
性能に関する用語

走りを変える! ロール剛性可変機構とは?

車を運転する上で、「ロール」という言葉はよく耳にするかもしれません。しかし、ロールが具体的にどのようなもので、それがどのように車の動きに影響するのか、詳しく理解している方は少ないのではないでしょうか? この章では、車の挙動を左右する重要な要素である「ロール剛性」について解説していきます。ロール剛性の基礎を理解することで、車選びの視点も変わり、より運転が楽しくなることでしょう。
設計に関する用語

クルマの動きを決める「ロール軸」:基礎知識と運動への影響

クルマは、単に前進するだけでなく、旋回や加速、減速など、さまざまな動きをします。これらの動きを理解する上で重要なのが、「ロール軸」です。 ロール軸とは、クルマの重心点を通る、左右の車輪の回転中心を結んだ仮想の線のことです。 クルマが旋回するとき、このロール軸を中心にして車体が傾きます。この傾きが「ロール」と呼ばれるものです。
その他

懐かしのロータリー交差点、その功罪とは?

信号のない円形交差点といえば、誰でも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。 ロータリー交差点とは、中央に円形の島があり、車両がその周りを時計回りに一方通行で通行する構造の交差点です。 信号機で制御する方式とは異なり、進入する車両は徐行しながら円の中へ進み、自分の進みたい方向へ出るという、独自のルールを持っています。 一見複雑そうに見えるかもしれませんが、ロータリー交差点には多くのメリットがあります。 まず、信号待ちがないため、交通の流れがスムーズになります。 特に交通量の少ない場所では、信号待ちのストレスから解放され、スムーズな移動が可能になります。 また、すべての車両が徐行するため、事故が起こりにくいという点も大きなメリットです。 信号無視による衝突の危険性が減り、歩行者にととっても安全な交差点と言えるでしょう。
駆動系に関する用語

自動車の心臓部!ローラーチェーンの役割と進化

- ローラーチェーンの基本構造とその仕組み 自動車のエンジン内部で使われているローラーチェーンは、一見シンプルな構造に見えますが、実は緻密に計算された設計がなされています。 ローラーチェーンは、主に「ピン」「ブッシュ」「ローラー」「内プレート」「外プレート」の5つの部品から構成されています。 これらの部品が組み合わさることで、滑らかかつ確実な動力伝達を実現しています。 まず「ピン」と「ブッシュ」は、チェーンの関節部分を形成します。ピンは軸となり、ブッシュは軸受けの役割を果たし、滑らかな回転運動を可能にしています。そして、「ローラー」は、スプロケットと呼ばれる歯車の歯と噛み合う部分です。ローラーの存在により、摩擦が軽減され、よりスムーズで効率的な動力伝達が可能になります。 「内プレート」と「外プレート」は、ピンとブッシュを挟み込み、チェーン全体を繋ぎとめる役割を担います。これらのプレートは、高強度な素材で作られており、エンジンの強力な力にも耐えられるよう設計されています。 このように、ローラーチェーンはシンプルな構造ながら、それぞれの部品が重要な役割を果たし、自動車の走行に欠かせない役割を担っています。
エンジンに関する用語

ロータリーエンジンの心臓部!ポートタイミングを解説

レシプロエンジンとは異なる構造を持つロータリーエンジン。その独特な動きは、ポートの配置とタイミングによって生み出されます。ポートタイミングとは、吸気、圧縮、爆発、排気の各行程において、ポートが開閉するタイミングのこと。このタイミングがエンジンの出力特性や燃費に大きく影響を与えるため、ロータリーエンジン開発においては非常に重要な要素と言えるでしょう。
機能に関する用語

ロックアップワイパー:進化するワイパー技術

ロックアップワイパーとは、従来のワイパーに比べて、よりガラス面に密着して拭き取りを行うワイパーのことです。ワイパーゴムに均等な圧力をかけることで、拭き残しを減らし、クリアな視界を確保します。従来のワイパーでは、特に高速走行時やワイパーアームが長い場合に、アームの付け根部分とガラス面の距離が離れてしまい、拭きムラが発生しやすいという問題がありました。ロックアップワイパーは、この問題を解決するために開発された新しい技術です。
性能に関する用語

車の挙動を左右する「ロールステア係数」とは?

車が旋回するとき、車体には遠心力が働きます。この遠心力に対抗するために、サスペンションは車体を傾けようとします。この現象を「ロール」と呼びます。ロールステア係数とは、車がロールする際に、タイヤがどのように接地するかを示す指標です。 具体的には、ロールステア係数がプラスの場合、旋回時に外側のタイヤはトーイン、内側のタイヤはトーアウトします。逆に、ロールステア係数がマイナスの場合、外側のタイヤはトーアウト、内側のタイヤはトーインします。そして、このタイヤの向きが、車の旋回性能に大きく影響を与えるのです。
駆動系に関する用語

ロックアップダンパー: 快適性と燃費を両立させる技術

自動車の「乗り心地の良さ」と「燃費の良さ」。相反するこの2つの要素を高い次元で両立させるために開発された技術の一つに、「ロックアップダンパー」があります。これは、路面状況や走行状態に合わせてショックアブソーバーの減衰力を電子制御するシステムです。
性能に関する用語

路面ミュー利用率とは?制動力配分との関係を解説

車を安全に停止させるためには、ブレーキを適切に操作することが重要です。しかし、ただ単にブレーキペダルを強く踏めば良いというわけではありません。 路面ミュー利用率とは、タイヤと路面の間に発生する摩擦力(グリップ力)をどれだけ有効活用してブレーキをかけているかを示す指標です。この数値が高いほど、効率的にブレーキをかけていると言えます。
機能に関する用語

乗り心地を左右する?ロードセンシングスプリングとは

自動車のサスペンションは、路面からの衝撃を吸収し、車体の揺れを抑え、快適な乗り心地と安定した走行性能を提供するために重要な役割を担っています。その中でも、ロードセンシングスプリングは、荷物の積載状態や走行状況に応じて、スプリングの硬さを自動的に調整することで、常に最適な乗り心地と走行安定性を実現する画期的なシステムです。
機能に関する用語

クルマの安全を守る!ロック機構の重要性

私たちが普段何気なく利用しているクルマですが、その安全を陰ながら支えているのが「ロック機構」です。 ロック機構というと、ドアの鍵をイメージする方が多いかもしれません。しかし実際には、クルマの様々な場所に、それぞれ重要な役割を持ったロック機構が備わっているのです。 ボンネットやトランク、給油口など、走行中に不用意に開いてしまうと危険な箇所はもちろんのこと、シートベルトやチャイルドシート、ヘッドレストなどにも、安全性を高めるためのロック機構が採用されています。 これらのロック機構は、事故の際に乗員や周囲への被害を最小限に抑えたり、盗難などの犯罪からクルマを守ったりするために非常に重要な役割を担っています。
設計に関する用語

車の「ろう付け」:硬ろうと軟ろうの違いとは?

自動車の製造過程において、様々な部品を強固に接合することは非常に重要です。その中でも「ろう付け」は、異なる金属を熱とろう材を用いて接合する技術であり、自動車の強度、耐久性、安全性を確保する上で欠かせない役割を担っています。 ろう付けは、エンジン、トランスミッション、排気システムなど、高温や振動にさらされる箇所の接合に特に適しています。 ろう付けには、使用するろう材の種類によって「硬ろう付け」と「軟ろう付け」の二つに大別されます。それぞれの特徴を理解することで、自動車の構造や製造プロセスに対する理解を深めることができます。
エンジンに関する用語

ロータリーエンジンの心臓部!『ローター』の仕組み

ロータリーエンジン最大の特徴と言えるのが、三角形の不思議な形状をした『ローター』です。一般的なレシプロエンジンでは、シリンダー内部をピストンが上下運動することで動力を生み出しますが、ロータリーエンジンではこのローターが回転運動を行うことで、吸気・圧縮・爆発・排気の4工程を実現しています。 ローターは、エンジンハウジングと呼ばれる楕円形の空間内部で偏心回転運動を行います。この動きによって、ローターとハウジングの間に3つの部屋が形成され、それぞれの部屋の容積が変化することで、4サイクルエンジンと同様の工程を連続的に行うことが可能となります。
電機部品に関する用語

安全運転の要!ロービーム徹底解説

「ロービーム」ってよく聞くけど、実際どんな光なの? ロービームは、ヘッドライトの切り替えで点灯する光のモードの一つです。対向車や前方の車に眩しさを与えないよう、光が届く範囲を限定した状態を指します。歩行者や自転車も認識しやすく、夜間や悪天候時の安全運転に欠かせない役割を担っています。
設計に関する用語

クルマ開発のカギ!?ローリングラジアスとは

タイヤの性能は、快適なドライブや燃費に大きく影響します。その中でも「ローリングラジアス」は、近年特に注目されている重要な指標の一つです。では、ローリングラジアスとは一体何なのでしょうか? ローリングラジアスとは、タイヤが回転する際に発生する抵抗のことを指します。平坦な道を車がまっすぐ走っている時でも、タイヤはわずかに変形しています。この変形によって生じるエネルギー損失が抵抗となり、これがローリングラジアスです。 ローリングラジアスは、値が小さいほど抵抗が少なく、燃費向上やCO2排出量削減に貢献します。逆に、値が大きい場合は抵抗が大きくなり、燃費が悪化してしまう傾向にあります。 このため、自動車メーカーはタイヤメーカーと協力し、走行性能を維持しながらローリングラジアスを低減するタイヤ開発に力を入れています。
性能に関する用語

クルマの傾き「ロール角」を解説

クルマは走行中、カーブや旋回時などに車体が傾きます。この傾きのことを「ロール」といい、車体の傾斜角度を「ロール角」と呼びます。 たとえば、右にカーブを曲がるときは車体は左側に傾き、左にカーブを曲がるときは車体は右側に傾きます。
性能に関する用語

車の安定性のかぎ!?ロール応答を解説

「ロール」は、車が旋回中に傾く現象のこと。そして、「ロール応答」は、車がハンドル操作に対して、どれくらい速く、そしてどれくらい大きく傾くかを表しています。これは、ドライバーが感じるハンドリングの質感や、車の安定性に大きく関わってくるんです。