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性能に関する用語

クルマの動きを左右する「ヨー角加速度」とは?

「ヨー角加速度」とは、クルマの旋回運動の指標となる値で、簡単に言えばクルマの回転速度の変化率のことです。単位は「度/秒²」または「rad/秒²」で表されます。 クルマが一定の速度で旋回している場合、ヨー角加速度は0となります。しかし、ハンドルを急に切ったり、アクセルを急に踏んだりすると、ヨー角加速度は大きくなります。つまり、ヨー角加速度が大きいほど、クルマの動きは不安定になりやすいと言えるでしょう。
設計に関する用語

クルマの旋回性能を決める「ヨー慣性モーメント」とは?

クルマの運動性能の中でも、特にコーナリング性能に深く関係するのが「ヨー慣性モーメント」です。この言葉、自動車雑誌やモータースポーツの解説などで耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか? ヨー慣性モーメントは、クルマが回転運動する際の抵抗値を表す値です。回転軸の方向によってロール軸、ピッチ軸、ヨー軸の3つがあり、クルマの旋回運動に関わるのが「ヨー軸」となります。 簡単に言えば、ヨー慣性モーメントが「大きい」クルマは、旋回中に方向転換しようとするときにより大きな力が必要になります。逆に、ヨー慣性モーメントが「小さい」クルマは、旋回中に方向転換しやすく、キビキビとしたハンドリングになる傾向があります。
性能に関する用語

車の安定性に関わる「ヨーイング・モーメント」とは?

車は、アクセルを踏んで加速する力、ブレーキで減速する力だけを受けて走っているわけではありません。カーブを曲がるとき、車には回転する力、つまり「ヨーイング・モーメント」が働きます。このヨーイング・モーメントは、車の安定性、ひいては安全な走行に大きく関わってくるのです。
設計に関する用語

車の心臓部「横置きエンジン」を解説

「横置きエンジン」とは、読んで字の如く、エンジンを車体の左右方向、つまり横に搭載したエンジンのことを指します。車を見たときに、ボンネットの中にエンジンが横向きに収まっている状態を想像してみてください。これが横置きエンジン搭載車です。 横置きエンジンの最大のメリットは、そのコンパクトさにあります。エンジンが横向きに配置されることで、エンジンルーム内の空間を効率的に使うことができ、結果として車体の小型化や室内空間の拡大につながります。
エンジンに関する用語

自動車エンジンの心臓部!予混合燃焼を解説

自動車のエンジンルームを開けると、複雑な機械部品が所狭しと並んでいます。その中で、エンジンを動かすために重要な役割を担っているのが「燃焼」です。 今回は、ガソリンエンジンで主流となっている「予混合燃焼」について、その仕組みや特徴、メリット・デメリットを分かりやすく解説していきます。 エンジンの基礎知識を深め、あなたの愛車をもっと深く理解しましょう!
性能に関する用語

クルマの動きを決める「ヨー応答」とは?

「ヨー応答」とは、クルマがハンドル操作に対してどれだけ機敏に反応し、旋回するかを表す言葉です。クルマを運転する上で、スムーズな車線変更やカーブ走行、そして安全性の確保には、適切なヨー応答が欠かせません。このヨー応答は、タイヤのグリップ力、サスペンションのセッティング、車重バランスなど、さまざまな要素によって影響を受けます。 ヨー応答が良いクルマは、ドライバーのハンドル操作に対して素直に反応し、思い通りのラインをトレースできます。一方、ヨー応答が悪いクルマは、反応が遅れたり、逆に過敏すぎたりするため、運転に不安を感じることがあります。スポーツカーのように、俊敏なハンドリングを求められるクルマでは、ヨー応答を高く設定することが一般的です。逆に、安定性を重視するファミリーカーなどでは、ヨー応答を穏やかにすることで、快適な乗り心地を実現しています。
その他

ETRTO規格って何?タイヤ選びの基礎知識

自転車に乗る上で欠かせないタイヤ選び。安全で快適な走行を楽しむためには、自分の自転車に合ったタイヤを選ぶことが重要です。そこで知っておきたいのが「ETRTO」という規格。 ETRTOとは、ヨーロッパタイヤ・リム技術機構(European Tyre and Rim Technical Organisation)の略称で、ヨーロッパを中心に世界中で広く採用されているタイヤとリムの規格を定めています。 ETRTO規格は、タイヤの幅、リムの内径、ビード径などをミリ単位で詳細に規定することで、タイヤとリムの互換性を確保しています。これにより、異なるメーカーのタイヤとリムでも、ETRTO規格が合致していれば、安全かつ適切に装着できるようになっています。
エンジンに関する用語

自動車の心臓部!容積型機関の仕組み

自動車のエンジンは、熱エネルギーを力学的エネルギーに変換する装置、すなわち「熱機関」の一種です。熱機関には大きく分けて「容積型」と「タービン型」の二つがあります。 容積型機関は、シリンダーと呼ばれる筒状の空間内のピストンの往復運動によって動力を発生させるのが特徴です。一方、タービン型は高温・高圧の気体や液体を羽根車に吹き付けることで回転力を得ます。 自動車のエンジンとして広く普及しているのは、燃焼による熱エネルギーを効率的に力学的エネルギーに変換できる容積型機関です。特に、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンといった内燃機関が主流となっています。これらのエンジンは、燃料をシリンダー内で燃焼させることでピストンを動かし、クランクシャフトを回転させて自動車を駆動させています。
設計に関する用語

呼び径ボルト徹底解説!

ボルトやナットを選ぶ際、「呼び径」という言葉を耳にする機会は多いのではないでしょうか? この「呼び径」は、ボルトやナットのサイズを示す上で非常に重要な要素です。しかし、慣れないうちはその意味や重要性を理解するのに苦労するかもしれません。 この項目では、「呼び径ボルト」とは何か、その基本的な意味から具体的なサイズの見方までを分かりやすく解説していきます。呼び径ボルトを正しく理解し、適切なサイズのボルト選びができるように、一緒に学んでいきましょう。
エンジンに関する用語

ディーゼル車の予熱装置:仕組みと重要性

ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンとは異なり、圧縮着火という方法で燃料に火をつけます。空気のみを圧縮して高温高圧の状態を作り、そこに燃料を噴射することで自己着火を起こします。しかし、気温が低い状態では、この圧縮による温度上昇だけでは燃料への着火が難しく、エンジンが始動しにくくなるという特性があります。冬の寒い朝など、ディーゼル車がエンジン始動に時間がかかったり、なかなかかからなかったりする経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。これは、まさにこのディーゼルエンジンの特性によるものです。
ボディーに関する用語

クルマの基礎!溶接ナットの役割とは?

クルマのボディをよく見ると、あちこちにネジ止めされているのがわかりますよね?でも、よく考えてみてください。ボディパネルの裏側に手を入れて、反対側からナットを回してあげることはできません。一体どうやってネジ止めしているのでしょうか? その秘密は「溶接ナット」にあります。 溶接ナットは、その名の通りボディパネルなどに溶接で固定されたナットのこと。あらかじめ溶接ナットを適切な位置に固定しておくことで、後からボルトを締結することができるようになるのです。
運転補助に関する用語

クルマの安定走行を支える「ヨーコントロール」とは?

「ヨー」とは、自動車の回転運動のひとつで、上から見てクルマが左右どちらに回転しているかを表すものです。たとえば、ハンドルを右に切るとクルマは右方向に回転しますが、この動きが「ヨー」です。他にも、カーブを曲がるときや、スピン状態なども「ヨー」の動きと言えます。 「ヨーコントロール」は、この「ヨー」の動きを制御することで、クルマの安定走行を支援する技術です。
ボディーに関する用語

自動車生産の進化を支える溶接ロボット

溶接ロボットとは、その名の通り、溶接作業を自動で行う産業用ロボットのことです。 あらかじめプログラムされた動作に従って、トーチと呼ばれる部分を操作し、金属部品同士を高精度に接合していきます。 自動車生産の現場では、ボディやフレームなど、様々な箇所で溶接ロボットが活躍しています。 高温で溶けた金属を扱う危険な作業を人間に代わって行うことから、工場の安全性を高める役割も担っています。
性能に関する用語

クルマの旋回性能を決める「横加速度」とは?

私たちが普段何気なく経験しているクルマの旋回。そこには、目には見えない力が働いています。それが「横加速度」です。横加速度とは、クルマがカーブを曲がる際に、中心方向にかかる力の大きさを表すものです。この力は、私たちの身体をシートに押し付ける力と同じ方向に働きます。横加速度が大きければ大きいほど、クルマはより速い速度で、より小さい円を描いて旋回することができます。つまり、横加速度は、クルマの旋回性能を語る上で欠かせない要素と言えるでしょう。
クルマに関する色々な状況

クルマの動きを読み解く!「ヨー角」とは?

「ヨー角」は、クルマの動きを理解する上で非常に重要な要素の一つです。簡単に言えば、ヨー角とは、クルマが「どの方向を向いているか」を示す角度のこと。例えば、あなたが車を運転していて右にハンドルを切ると、クルマの進行方向は徐々に右に変わっていきますよね? この時、クルマは水平方向に回転していますが、この回転角度こそが「ヨー角」なのです。
性能に関する用語

車の安定性を揺るがす「横風」の秘密

車を運転していると、時に強風に煽られてヒヤッとする経験はありませんか?特に高速道路など、見通しの良い道では、風の影響を大きく受けやすいものです。この、ドライバーを悩ませる風の正体こそが「横風」です。 横風とは、読んで字のごとく車に対して横から吹く風のことを指します。進行方向の正面から吹く「向かい風」や、後ろから吹く「追い風」と異なり、横風は車の挙動を不安定にしやすい特徴があります。
性能に関する用語

クルマの安定性に関わる「ヨーイング共振周波数」とは?

クルマが安全かつ快適に走行するためには、その安定性が非常に重要となります。安定性とは、ドライバーの意図通りにクルマをコントロールできる能力、言い換えれば、外乱に影響されずに走行状態を維持できる能力のことです。この安定性を語る上で欠かせない要素の一つが、「ヨーイング共振周波数」です。 ヨーイングとは、クルマの鉛直軸を中心とした回転運動のことを指します。簡単に言えば、ハンドルを切って曲がる動作をイメージしてください。このヨーイング運動は、走行中の様々な要因によって発生するのですが、ある特定の周波数で振動が発生することがあります。これが「ヨーイング共振周波数」です。 ヨーイング共振周波数は、クルマの設計によって異なり、一般的には1~2Hz程度と言われています。この周波数帯は、人間が運転中に無意識にハンドル操作を行う周波数帯と重なるため、共振が発生すると、ドライバーは違和感や不安定さを感じ、最悪の場合、車両の制御を失ってしまう可能性があります。 そのため、自動車メーカーは、サスペンションやタイヤの特性、空力特性などを緻密に設計することで、ヨーイング共振周波数を最適化し、安全で快適な乗り心地を実現しています。
性能に関する用語

クルマを不安定にする揚力とは?

クルマは走行中、空気抵抗以外にも様々な力が働いています。その一つに揚力があり、飛行機を空に浮かせる力として知られていますが、実はクルマにも大きな影響を与えます。揚力は車体を浮き上がらせる方向に働くため、タイヤの接地感が薄れてグリップ力が低下し、操縦安定性を悪化させる要因となります。特に高速走行時ではその影響は顕著となり、安定した走行を妨げる可能性があります。
性能に関する用語

車の動きを紐解く「横速度」とは?

車を運転する時、私たちは当然「前に進む・後ろに下がる」といった縦方向の動きを意識します。しかし、車の動きはそれだけではありません。カーブをスムーズに曲がったり、車線変更を安全に行ったりするためには、「横方向の動き」も非常に重要になってきます。この横方向の動きを速度という概念で捉えたものが「横速度」です。 例えば、同じ速度で走行していても、急なカーブでは横速度が大きくなり、緩やかなカーブでは横速度は小さくなります。このように、横速度はカーブの曲がり具合や車線変更の際の動きの滑らかさを知るための重要な指標となります。
性能に関する用語

クルマの安定性を左右する揚力とは?

車を運転していると、まるで地面に吸い付くように安定する車もあれば、少しの風でもふらついてしまう車があることに気づきませんか? 実は、車の安定性には「揚力」が大きく関わっているのです。 揚力とは、飛行機を空に浮かせる力としてイメージしやすいですが、車にも作用する空気の力です。車が走行すると、その周りの空気の流れが変化し、車の上面と下面では気圧差が生じます。この気圧差によって、車を地面から浮き上がらせようとする力が働き、これが揚力です。 飛行機の場合、揚力は飛行するために必要不可欠な力ですが、車にとって揚力は、安定性を損なう要因となります。特に高速走行時、揚力が大きくなるとタイヤの接地感が薄れ、ハンドル操作が不安定になるなど、安全運転を阻害する可能性があります。
性能に関する用語

クルマの横風安定性試験:その方法と評価

横風安定性とは、その名の通り、車が横風を受けた際に、どれだけ安定して走行を続けられるかを示す性能です。具体的には、強風時などにおいても、車がふらついたり、進路が大きく逸れたりすることなく、ドライバーが安心して運転を続けられるかどうかを指します。横風安定性の良し悪しは、車の安全性や快適性に大きく影響します。
駆動系に関する用語

横置きリーフスプリング式サスペンションとは?

横置きリーフスプリング式サスペンションは、その名の通り板状のスプリングを車体に対して横向きに配置したサスペンション形式です。複数の板バネを重ね合わせたリーフスプリングを、左右の車輪を繋ぐように配置し、車体側のフレームと結合されています。 路面の凹凸によって車輪が上下すると、リーフスプリングが撓むことで衝撃を吸収する仕組みです。簡素な構造ながらも高い耐久性を持ち、主にトラックやバスなどの大型車両に採用されています。
性能に関する用語

横風安定性:クルマの安定走行を支える技術

車を運転していると、橋の上やトンネルの出口など、強い横風を受けることがあります。このような突風は、車が車線を逸脱したり、ふらついたりする原因となり、大変危険です。横風安定性とは、このような横風による影響を最小限に抑え、ドライバーが安全・安心に運転を続けるための車の性能を指します。
性能に関する用語

クルマの動きを握る「ヨーイングモーメント」とは?

クルマは、アクセルペダルやブレーキペダル、ステアリング操作によって、加速・減速・旋回といった様々な動きをします。中でも、ドライバーが意図する方向へクルマの進行方向を変える「旋回」は、安全で快適な運転に欠かせない要素です。この旋回運動において重要な役割を担うのが「ヨーイングモーメント」です。 ヨーイングモーメントとは、クルマを上から見て鉛直軸周りの回転運動を起こさせる力のことを指します。イメージとしては、コマが回転する様子を思い浮かべると分かりやすいでしょう。ヨーイングモーメントは、ステアリング操作によるタイヤの角度変化や、路面状況、車速など様々な要因によって生み出されます。この力が適切にコントロールされることで、ドライバーは思い通りにクルマを曲がりたい方向へ導くことができるのです。