
クルマの乗り心地を決める「減衰比」とは?
「減衰比」という言葉を耳にしたことはありますか? 車好きの方ならご存知かもしれませんが、そうでない方はあまり馴染みがないかもしれません。しかし、この減衰比は車の乗り心地を大きく左右する、とても重要な要素なのです。
減衰比とは、簡単に言えば車のサスペンションが振動を収束させる力の強さを表す数値です。 この数値が大きければ収束が早く、小さければ収束が遅くなります。 つまり、減衰比が大きすぎると路面の凹凸を拾いすぎてしまい、乗り心地は硬くゴツゴツとしたものになります。逆に小さすぎると、フワフワと揺れが収まりにくく、これもまた快適な乗り心地とは言えません。
最適な減衰比は、車のタイプやドライバーの好みによって異なります。 スポーツカーのように機敏なハンドリングを求められる車では、硬めのセッティングが好まれ、高級車のように快適性を重視する車では、柔らかめのセッティングが好まれる傾向にあります。
次の章では、減衰比を理解した上で、さらに快適な乗り心地を実現するためのポイントについて詳しく解説していきます。