車検整備の基礎知識

車検整備の基礎知識

車検整備とは？

車検整備とは、道路運送車両法で定められた日本の制度に基づき、自動車やバイクの安全性を確保し、環境を守るための点検・整備のことです。 車検には「継続検査」と「定期点検整備」が含まれており、主に整備工場やディーラーで行われます。安全で快適なドライブを楽しむためにも、車検の仕組みや必要性について理解を深めていきましょう。

車検整備の内容

車検時の整備は、大きく分けて「法定24ヶ月点検整備」と「日常点検整備」の2種類が行われます。

法定24ヶ月点検整備は、法律で定められた点検項目に基づいて、56箇所もの項目を細かくチェックします。ブレーキやエンジン周りなど、安全に走行するために重要な部分を中心に点検・整備が行われ、ドライバー自身では難しい専門的な部分までしっかりと確認してもらえます。

一方、日常点検整備は、ドライバー自身が日常的に行うべき点検項目に基づいた整備です。エンジンオイルやワイパー、灯火類など、比較的簡単な確認・整備が中心となります。

車検整備では、これらの点検整備に加えて、消耗品の交換なども行われます。安全で快適なカーライフを送るためにも、車検整備の内容をしっかりと理解しておくことが大切です。

車検整備の場所: 認証工場と指定工場の違い

車検を受ける際、「認証工場」や「指定工場」といった言葉を耳にすることがあるでしょう。どちらも車検を実施できる場所ですが、その許可基準や作業範囲に違いがあります。

認証工場は、運輸局長から認証を受けた整備工場です。一般的な整備や検査を行うことができ、車検を通すための整備や検査も実施できます。しかし、車検を通すための最終的な検査は運輸支局で行う必要があります。

一方、指定工場は、国土交通大臣から指定を受けた工場です。認証工場よりも厳しい基準をクリアしており、車検を通すための整備や検査だけでなく、最終的な検査まで工場内で完結できます。そのため、指定工場で車検を受けると、運輸支局へ車両を持ち込む必要がありません。

どちらの工場を選ぶかは、費用や利便性、サービス内容などを比較検討すると良いでしょう。例えば、指定工場は運輸支局への車両持ち込みが不要な分、時間短縮になる場合が多いですが、認証工場の方が費用が安いケースもあります。ご自身のニーズに合った工場を選び、安心して車検を受けましょう。

ユーザー車検のススメ

車を所有する上で避けては通れない車検。安全な走行を維持するためには欠かせませんが、費用や手続きに不安を感じている方もいるのではないでしょうか？
そんな方におすすめしたいのが「ユーザー車検」です。ユーザー車検とは、その名の通りユーザー自身で車検場へ車を持ち込み、検査を受ける方法を指します。
業者に依頼するよりも費用を抑えられるだけでなく、愛車の状態をより深く理解する良い機会となります。
車に詳しくない方や、整備に自信がない方にとってはハードルが高く感じるかもしれませんが、近年ではインターネットや書籍などで情報収集が容易になり、車検代行業者によるサポートも充実していますので、安心して挑戦できる環境が整っています。
次の章では、ユーザー車検の具体的な流れやメリット・デメリットについて詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

車検整備にかかる費用と期間

車検整備にかかる費用は、大きく分けて「法定費用」「車検基本料金」「部品交換費用」の3つに分類されます。
法定費用は、自動車重量税、自賠責保険料、印紙代など、国に納める費用で、車種や地域によって一律で定められています。
車検基本料金は、車検業者に支払う点検費用や検査費用です。業者や地域、車の状態によって料金は異なります。
部品交換費用は、ブレーキパッドやタイヤ、バッテリーなどの消耗品の交換が必要になった場合にかかる費用です。部品の種類や交換個数によって金額は大きく変動します。
車検にかかる期間は、通常1〜2日程度です。ただし、部品交換や修理が必要な場合は、さらに日数がかかる場合があります。
車検は安全な車社会を実現するために必要な制度です。費用や期間について事前に把握し、余裕を持って車検を受けるようにしましょう。