車の心臓部!エンジンマネージメントを解説
車を知りたい
先生、「エンジンマネージメント」ってなんですか?自動車の用語らしいんですけど、よく分からなくて。
自動車研究家
「エンジンマネージメント」は、車のエンジンを効率よく動かすための制御システムのことだよ。エンジン制御システムと呼ばれることもあるね。
車を知りたい
制御システムというと、具体的にどんなことを制御しているんですか?
自動車研究家
例えば、ガソリンと空気の混合比(空燃比)や、ガソリンを燃やすタイミング(点火時期)、排気ガスをきれいにする装置(排気対策装置)などを制御しているんだ。これらによって、燃費が良くなったり、排気ガスがクリーンになったりするんだよ。
エンジンマネージメントとは。
「エンジンマネージメント」とは、自動車のエンジンを制御することです。これは、エンジン制御システムと呼ばれることもあり、燃費や排気ガスに大きく関わる空燃比、エンジンのパワーやノッキングに影響する点火時期、排気ガスをクリーンにするための排気対策装置などを制御します。
エンジンマネージメントとは?
車のエンジンは、ガソリンと空気の混合気を爆発させることでパワーを生み出しています。 この爆発のタイミングや強さを精密に制御するのが、エンジンマネージメントシステムの役割です。 エンジンマネージメントシステムは、様々なセンサーから得られた情報 (例えば、空気量やエンジン回転数など) を元に、エンジンが最適な状態で動くよう、燃料噴射量や点火時期をコンピューターで制御しています。
エンジンマネージメントの役割
車にとってエンジンは人間でいう心臓。そのエンジンの性能を最大限に引き出し、スムーズで効率的な運転を実現するために、エンジンマネージメントシステムは重要な役割を担っています。
車の走行状態は常に変化します。加速、減速、坂道、渋滞など、状況に応じて求められるパワーや燃費は異なります。エンジンマネージメントシステムは、様々なセンサーから得られた情報をもとに、燃料噴射量や点火時期などを自動的に調整することで、あらゆる状況下で最適なエンジンパフォーマンスを発揮させるのです。
空燃比制御の仕組み
車はエンジンで燃料を燃焼させることで動力を得ています。この燃焼を効率良く、そしてクリーンに行うために重要な役割を担うのが空燃比制御です。
空燃比とは、空気と燃料の混合割合のこと。理想的な空燃比は「理論空燃比」と呼ばれ、ガソリンエンジンであれば約14.71とされています。これは、重量比で空気14.7に対して燃料1の割合です。
エンジン内部では、吸入した空気と燃料を混ぜて燃焼させますが、走行状況によって最適な空燃比は変化します。例えば、加速時にはより多くのパワーが必要となるため、燃料を多くする必要があります。
エンジンに取り付けられたセンサーが、排気ガス中の酸素濃度などを測定し、その情報を元にコンピューターが燃料噴射量を調整します。これにより、常に最適な空燃比を保ち、燃費の向上や排気ガスのクリーン化を実現しています。
点火時期制御の重要性
エンジンを効率よく、そして力強く動かすためには、適切なタイミングで燃料に点火することが不可欠です。この点火のタイミングこそが「点火時期」であり、エンジンマネージメントシステム(EMS)によって緻密に制御されています。
点火時期が早すぎると、燃焼圧力がピストンが上昇するタイミングとずれてしまい、ノッキングなどの異常燃焼を引き起こす可能性があります。ノッキングはエンジンに深刻なダメージを与えるため、避けるべき現象です。
一方、点火時期が遅すぎると、燃焼エネルギーを十分に引き出せず、パワーダウンや燃費悪化につながります。
このように、点火時期はエンジンの性能と寿命を左右する重要な要素と言えるでしょう。最新のEMSは、エンジンの回転数、負荷、温度など、様々なセンサー情報に基づいて最適な点火時期をリアルタイムで調整し、常に最高のパフォーマンスを引き出すように設計されています。
排気対策装置との連携
エンジンマネージメントは、エンジンの性能を最大限に引き出しつつ、燃費向上や排気ガス浄化といった環境性能も高めるために重要な役割を担っています。特に昨今では、環境規制の強化に伴い、排気ガス浄化システムとの連携が非常に重要視されています。
排気ガス浄化システムの中核を担うのが、触媒コンバーターと呼ばれる装置です。この装置は、排気ガス中の有害物質を浄化する役割を担いますが、その性能を最大限に発揮するためには、エンジンマネージメントシステムとの綿密な連携が不可欠です。
エンジンマネージメントシステムは、運転状況に応じて燃料噴射量や点火時期を調整し、排気ガス中の有害物質の量を最適にコントロールします。例えば、エンジン冷間時には、触媒の浄化効率を高めるために燃料噴射量を増やし、排気ガス温度を上昇させるといった制御が行われます。
このように、エンジンマネージメントと排気対策装置は密接に連携することで、高い環境性能を実現しています。