圧縮比

エンジンに関する用語

車の心臓部!クリアランスボリュームを解説

クリアランスボリュームとは、エンジンのピストンが上死点に達した時に、ピストンヘッドの上部と燃焼室に残された空間のことを指します。この空間の容積は、エンジンの性能に大きな影響を与える重要な要素の一つです。
エンジンに関する用語

燃費向上を実現する「アトキンソンサイクル」とは?

アトキンソンサイクルエンジンは、通常のガソリンエンジンである「オットーサイクル」エンジンと比較して、ピストンの動きを工夫することで熱効率を高めている点が最大の特徴です。 具体的には、吸気行程で取り入れた混合気を圧縮する前に一部排気してしまう、もしくは膨張行程を長くすることで、より多くのエネルギーを取り出す仕組みとなっています。 この工夫により、燃料の消費量を抑えながらも、十分なパワーを生み出すことが可能となります。
エンジンに関する用語

メカニカルオクタン:車の性能を左右する隠れた要素

「オクタン価」という言葉は、ガソリンスタンドでよく目にしますよね。これは、ガソリンがエンジン内で異常燃焼(ノッキング)を起こしにくいかどうかを表す指標です。しかし、車の性能を決めるのは、ガソリンのオクタン価だけではありません。実は、エンジン自身にも「メカニカルオクタン」と呼ばれる、ノッキングに対する耐性値が存在します。これは、エンジンの設計や構造によって決まるもので、高ければ高いほど、ノッキングを起こさずに高い出力を得ることができます。
エンジンに関する用語

燃費の鍵!?自動車エンジンの「膨張比」を解説

自動車の燃費を語る上で、エンジンの「膨張比」は重要な要素の一つです。膨張比とは、簡単に言うと、エンジン内部のシリンダー内で、混合気がどれだけ圧縮されるかを表す数値です。 この値が大きいほど、少ない燃料で大きなパワーを生み出すことができ、結果として燃費向上に繋がります。しかし、膨張比を高くしすぎると、エンジン内部で異常燃焼を起こしやすくなる「ノッキング」という現象が発生するリスクも高まります。 そのため、各自動車メーカーは、性能と燃費のバランスを考慮しながら、最適な膨張比を設定しています。
エンジンに関する用語

自動車の心臓部!火花点火エンジンの仕組み

火花点火エンジンとは、ガソリンエンジンとも呼ばれ、自動車をはじめとする様々な乗り物に搭載されている内燃機関の一種です。その名の通り、ガソリンと空気の混合気に、スパークプラグで火花を飛ばして爆発・燃焼させ、その力によってピストンを動かし、クランクシャフトを回転させて動力に変換します。 火花点火エンジンは、ディーゼルエンジンと比べて構造がシンプルで、高回転までスムーズに回るという特徴があります。そのため、静粛性や加速性能が求められる乗用車に多く採用されています。
エンジンに関する用語

エンジンの心臓部!圧縮特性を徹底解説

エンジンは、燃料を燃焼させて発生するエネルギーで動力を生み出す、いわば自動車の心臓部です。その心臓部の性能を左右する重要な要素の一つが「圧縮特性」です。 では、圧縮特性とは一体何なのでしょうか? 簡単に言えば、エンジン内部のシリンダーが、どれだけ効率的に混合気を圧縮できるかを表すものです。 圧縮特性は、エンジンの出力、燃費、排気ガスなどに大きな影響を与えます。この章では、圧縮特性の基礎から、その重要性、そして最新技術までを詳しく解説していきます。
性能に関する用語

クルマの心臓を守る「アンチノック性」とは?

スムーズな加速、力強い走り。クルマの性能を最大限に引き出すためには、エンジンの健全な状態を保つことが不可欠です。しかし、エンジン内部では「ノッキング」と呼ばれる異常燃焼が起こることがあり、これがパワーダウンに繋がる大きな原因となるのです。 ノッキングとは、ガソリンエンジンにおいて、混合気が正常に燃焼せず、異常爆発を起こしてしまう現象です。スパークプラグによる着火前に、混合気が自己着火してしまうことで、エンジン内部に衝撃波が発生し、「キンキン」といった異音が発生します。このノッキングが継続的に発生すると、エンジンパーツに大きな負担がかかり、出力低下や燃費悪化を引き起こすだけでなく、最悪の場合、エンジン破損に繋がる可能性も孕んでいます。
エンジンに関する用語

自動車エンジンの基礎知識: ペントルーフ形燃焼室とは?

ペントルーフ形燃焼室とは、その名の通り屋根裏部屋のように斜めに傾斜した天井を持つ燃焼室のことです。通常のフラットな天井を持つ燃焼室と比べて、ピストンが上死点に達した際に燃焼室容積が小さくなるのが特徴です。この形状は、主にガソリンエンジンに採用されています。 ペントルーフ形燃焼室の構造は、シリンダーヘッドに傾斜した部分を設け、ピストンが上昇する際にその傾斜部分によって燃焼室が狭められるように設計されています。この傾斜部分は、吸排気バルブの位置や角度と密接に関係しており、最適な燃焼効率を実現するために緻密に計算されています。
エンジンに関する用語

冠面凸型ピストン: 高性能エンジンの心臓部

ピストンの形状は、エンジンの性能を左右する重要な要素の一つです。その中でも、「冠面凸型ピストン」は、高出力・高効率を実現するために開発された、特殊な形状を持つピストンです。従来の平面な冠面を持つピストンとは異なり、冠面凸型ピストンは、その名の通り冠面中央部が外側に凸形状となっているのが特徴です。
エンジンに関する用語

車のエンジン始動を左右する「クランキングスピード」とは?

車を走らせるためには、まずエンジンをかけなければいけません。エンジンをかける際に重要なのが「クランキングスピード」です。 クランキングスピードとは、簡単に言うとエンジンの回転速度のことを指します。 エンジンが始動するまでには、いくつかの段階があります。まず、車のキーを回すとスターターモーターが作動し、エンジンのクランクシャフトを回転させます。 このクランクシャフトの回転速度こそがクランキングスピードであり、これが速ければ速いほど、エンジン内部のピストン運動が活発化し、スムーズな燃焼につながります。 クランキングスピードは、エンジンの状態やバッテリーの性能、気温など様々な要素によって変化します。 特に気温が低い冬場は、エンジンオイルの粘度が高くなるため、クランキングスピードが低下しやすく、エンジンの始動に時間がかかってしまうことがあります。
エンジンに関する用語

車の性能を左右する「圧縮比」を解説

車を動かすために必要な力、皆さんはどうやって生まれているかご存知ですか? その心臓部であるエンジンの中で、重要な役割を担っているのが「圧縮比」です。 簡単に言うと、圧縮比とはエンジンのシリンダー内での混合気の圧縮率のこと。 ピストンが最も下がった状態と、最も上がった状態の体積比で表されます。 この圧縮比の値が、エンジンのパワーや燃費に大きく影響するのです。 今回は、その圧縮比について詳しく解説していきます。
エンジンに関する用語

ロータリーエンジンの心臓部!ローターリセスの秘密

一般的なレシプロエンジンとは一線を画す独特の構造を持つロータリーエンジン。その心臓部とも言えるのが、エンジンハウジングに設けられた「ローターリセス」です。 ローターリセスは、三角形のローターが回転運動を行うための空間を提供するだけでなく、燃焼室、吸気ポート、排気ポートを形成する役割も担っています。 つまり、ロータリーエンジンの出力発生と効率に直結する、非常に重要な部分と言えるでしょう。
エンジンに関する用語

クルマの異常燃焼「過早着火」とは?

- 過早着火とは? エンジンの静かな脅威 ガソリンエンジンは、ガソリンと空気の混合気をピストンで圧縮し、そこに点火プラグで火花を飛ばして爆発させることで動力を得ています。この爆発は、エンジンの性能を最大限に引き出すために、非常に精密なタイミングで制御されています。 しかし、様々な要因によって、このタイミングよりも早く混合気が爆発してしまう現象が起こることがあります。これが「過早着火」です。 過早着火は、ノッキングとも呼ばれ、エンジンから異音が発生するだけでなく、出力低下や燃費悪化、最悪の場合にはエンジン破損に繋がる深刻な問題です。
エンジンに関する用語

車のチューニング: 性能向上を探求する

「チューニング」とは、車を自分好みに改造し、性能や見た目を向上させることを指します。単に速くするだけでなく、乗り心地を良くしたり、燃費を向上させたり、自分だけの個性を表現したりと、その目的は多岐に渡ります。 車の性能を最大限に引き出し、ドライバーの理想を追求する行為、それがチューニングなのです。
エンジンに関する用語

クルマの未来?可変圧縮比を解説

ガソリンエンジンの性能を語る上で、「圧縮比」は重要な要素の一つです。 従来のエンジンでは、この圧縮比は固定されていましたが、近年の技術革新により、走行状況に合わせて圧縮比を変化させる「可変圧縮比エンジン」が登場しました。 これにより、エンジンの効率を飛躍的に向上させ、燃費の向上や排出ガスの削減に貢献できる可能性を秘めています。
エンジンに関する用語

車の振動の謎:クランキング振動とは?

車を走らせるためには、まずエンジンをかけなければなりません。しかし、エンジン始動時、車体がガタガタと大きく揺れる経験をしたことはありませんか?これはクランキング振動と呼ばれる現象かもしれません。クランキング振動は、エンジン内部のピストンの動きが不安定になることで発生し、特に気温が低い冬場などに起こりやすいのが特徴です。この振動は一時的なものですが、あまりにも大きく、頻繁に発生する場合は、車の点検も検討する必要があるでしょう。
エンジンに関する用語

ヘッセルマン機関:多種燃料のパイオニア

ヘッセルマン機関は、1900年代初頭にルドルフ・ディーゼルによって発明されたディーゼル機関を改良し、ガソリンなど様々な燃料を使用できるようにしたものです。ディーゼル機関は圧縮着火方式を採用していますが、ヘッセルマン機関は「予混合圧縮着火(HCCI Homogeneous Charge Compression Ignition)」方式を採用している点が大きな違いです。 ディーゼル機関は、空気のみを圧縮して高温高圧状態にし、そこに燃料を噴射することで自己着火させています。一方、ヘッセルマン機関では、あらかじめ空気と燃料を混合した状態でシリンダー内に送り込み、圧縮することで着火させます。この方式により、ディーゼル機関よりも低い温度と圧力で燃焼させることが可能となり、窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)などの排出ガスを大幅に削減することができます。
エンジンに関する用語

懐かしのサイドバルブエンジン:その仕組みと歴史

自動車の心臓部であるエンジン。その歴史を紐解くと、様々な形式のエンジンが登場してきました。その中でも、古き良き時代の象徴とも言えるのが「サイドバルブエンジン」です。現代の自動車エンジンではほとんど見かけることのないサイドバルブエンジンですが、かつては自動車やバイク、船舶など幅広い乗り物に搭載され、その発展を支えてきました。