知って得する！車のオイル「シングルグレード」って？
車を知りたい
先生、「シングルグレードオイル」って書いてあるんですけど、どういう意味ですか？
自動車研究家
いい質問だね！昔は車のオイルは季節によって変える必要があったんだ。夏は暑くて、冬は寒いから、オイルの硬さを変えないといけなかったんだよ。そこで、夏用、冬用と別々にオイルがあったんだ。それがシングルグレードオイルだよ。
車を知りたい
へえー、そうだったんですね！じゃあ、今はどうしているんですか？
自動車研究家
今は技術が進歩して、一年中使えるオイルがほとんどだよ。それが「マルチグレードオイル」って呼ばれているもので、10W-30みたいに書いてあるんだ。だから、オイル交換のたびにオイルの種類を変える必要はなくなったんだよ。
シングルグレードオイルとは。
「シングルグレードオイル」とは、かつて車のエンジンオイルとして使われていたものです。エンジンオイルは、エンジンが始動した直後と、しばらく走って温まった後では、その温度差が大きく変化します。地域や季節によってもこの温度差は異なるため、夏用、冬用、あるいは寒帯地域用、熱帯地域用といったように、オイルを使い分ける必要がありました。 冬用オイルは「W」の記号を使い、10W、30Wのように数字で粘度を表していました。数字が小さいほど、寒い地域や冬季でもエンジンがスムーズに始動します。 近年では、ほとんどのエンジンオイルは「マルチグレードオイル」と呼ばれるタイプに変わりました。これは、温度差が大きくても安定した性能を発揮できるオイルです。 10W-30、15W-50のように、数字とWの後に、高温時の規格が併記されています。数字が大きいほど粘度が高く、高温時でもエンジン内部の摩耗を防ぐ効果が高いことを示しています。
エンジンオイルの役割とは？
車にとって重要な役割を担うエンジンオイル。その役割は多岐に渡り、エンジンの性能維持や寿命に大きく影響します。具体的には、潤滑作用、密閉作用、冷却作用、洗浄分散作用、防錆作用などがあります。
まず、エンジン内部の金属同士の摩擦を減らし、スムーズな動きを助けるのが潤滑作用です。次に、ピストンとシリンダーの隙間を埋めて密閉性を高め、燃焼効率の低下を防ぐのが密閉作用です。そして、エンジン内部で発生する熱を吸収し、冷却水を補助するのが冷却作用です。
さらに、エンジン内部を常にクリーンに保つのが洗浄分散作用、そして、金属の腐食を防ぐのが防錆作用です。このようにエンジンオイルは、縁の下の力持ちとして車の性能を支えているのです。
シングルグレードオイルとは？
エンジンオイルの缶に記載されている「5W-30」や「10W-40」といった表記。見覚えはあっても、具体的にどんな意味か、きちんと理解している方は少ないかもしれません。実はこの表記、オイルの粘度を表す重要な指標なのです。 粘度とは、簡単に言えば「オイルのとろみ具合」のこと。数字が小さいほどサラサラ、大きいほどトロトロとしています。
そして、この粘度が気温によって変化しないオイルを「シングルグレードオイル」と呼びます。例えば「SAE 30」とだけ表記されているものが、シングルグレードオイルです。かつては主流でしたが、現在ではあまり見かけなくなりました。一体なぜでしょう？その理由を探るべく、次の章ではシングルグレードオイルの特徴について詳しく解説していきます。
シングルグレードオイルの表記と意味
シングルグレードオイルの表記は、一見すると暗号のように思えるかもしれません。しかし、一度理解してしまえば簡単です。基本的には「SAE粘度番号」と「W」の組み合わせで表されます。
例えば「SAE 30」や「SAE 10W」のように表記されます。ここで「SAE」は、米国自動車技術会の規格であることを示すものです。続く数字は粘度を表し、数字が大きいほど高粘度、つまりドロッとしたオイルであることを意味します。
「W」は「Winter」の略で、低温時の粘度を示す指標です。「10W」であれば、-25℃までオイルの粘度を保つことができる性能を持っていることを意味します。
シングルグレードオイルは、その特性上、主に古い車や特定の用途に使用されることが多いです。最近の車は、燃費向上や環境性能の観点から、より幅広い温度帯に対応できるマルチグレードオイルが主流となっています。
マルチグレードオイルとの違い
エンジンオイルには「シングルグレード」と「マルチグレード」の2種類が存在します。近年主流なのはマルチグレードオイルですが、車によってはシングルグレードオイルを指定されている場合もあるため、両者の違いを理解しておくことが大切です。
シングルグレードオイルは、その名の通り特定の温度範囲で最適な粘度を発揮するオイルです。例えば「SAE 30」といったように、数字で粘度を表します。数字が小さいほど粘度は低く、高温には不向きですが、始動性に優れ、燃費向上に貢献します。一方、数字が大きいほど粘度は高く、高温に強いですが、低温では硬くなってしまい、始動性に劣るという側面があります。
これに対し、マルチグレードオイルは、広い温度範囲で粘度を維持できるオイルです。例えば「5W-30」といったように、二つの数字と「W」の記号で粘度を表します。「W」はWinterの頭文字で、前の数字が低温時の粘度、後の数字が高温時の粘度を表しています。つまり、「5W-30」は低温時でも硬くなりづらく、高温にも強いオイルということになります。
シングルグレードオイルに対し、マルチグレードオイルは季節や気温を問わず安定した性能を発揮できるため、現在販売されている車の多くに採用されています。しかし、一部の旧車や特殊なエンジンでは、シングルグレードオイルの使用が指定されている場合もあるため、注意が必要です。
現代の車にシングルグレードオイルは必要？
車のエンジンオイルを選ぶ際、「シングルグレード」という言葉を耳にしたことはありますか？ 一昔前には主流だったシングルグレードオイルですが、近年の車ではほとんど使われていません。 なぜ現代の車にシングルグレードオイルが適さないのか、その理由を詳しく解説していきます。