クルマの安全を守る!ダブルサーキット型ディスクブレーキとは?

クルマの安全を守る!ダブルサーキット型ディスクブレーキとは?

車を知りたい

先生、ダブルサーキット型ディスクブレーキって、普通のディスクブレーキと何が違うんですか?

自動車研究家

いい質問ですね! ダブルサーキット型ディスクブレーキは、安全性を高めるために、ブレーキ系統を二つに分けている点が大きく違います。通常のディスクブレーキは一つの系統なので、もしその系統に異常が発生するとブレーキが全く効かなくなる可能性があります。しかし、ダブルサーキット型は二つに系統が分かれているため、片方に異常があっても、もう片方でブレーキを動作させることができます。

車を知りたい

なるほど!だから『安全対策のレベルアップ』って書いてあるんですね。でも、二つの系統って具体的にどうやって分けられているんですか?

自動車研究家

ダブルサーキット型では、前輪と後輪のブレーキを別々の系統に繋いでいます。例えば、前輪の右と後輪の左が一つの系統、前輪の左と後輪の右はもう一つの系統、という風に分けられています。こうすることで、万が一どちらかの系統が故障しても、残りの系統で車を止めることができるのです。

ダブルサーキット型ディスクブレーキとは。

「ダブルサーキット型ディスクブレーキ」とは、車輪の回転方向に沿って2つのシリンダーを並べた構造を持つブレーキシステムです。それぞれのシリンダーは、万が一の故障時でも安全を確保するためのデュアルサーキットに独立して接続されています。

小さなシリンダーを2つ採用することで、限られたスペースでもピストンの受圧面積とトルク半径を大きくすることができ、より安全性の高いブレーキシステムを実現しています。また、2つの系統によって作動油の供給量を均等に保つことも可能です。

2つの系統の接続方法には、主に2つのタイプがあります。(1) 前輪の左右2つのシリンダーをそれぞれ接続し、1つの系統を前輪、もう1つの系統を後輪に接続する方法、(2) 1つの系統を後輪の片側、もう1つの系統を残りの後輪に接続する方法です。

このダブルサーキット型ディスクブレーキは、トラックの前輪やバスなどにも広く採用されています。

ダブルサーキット型ディスクブレーキの仕組み

ダブルサーキット型ディスクブレーキの仕組み

ダブルサーキット型ディスクブレーキは、その名の通り、2つの独立した系統(サーキット)で構成されたブレーキシステムです。それぞれの系統が、異なるブレーキパッドとピストンを制御するように設計されています。
通常走行時には、両方の系統が作動し、安定した制動力を発揮します。しかし、万が一、片方の系統にトラブルが発生した場合でも、もう片方の系統が機能することで、車を安全に停止させることができます。このため、従来のシングルサーキット型と比較して、より高い安全性を確保できるブレーキシステムとして、多くの車に採用されています。

2系統化のメリット:安全性の向上

2系統化のメリット:安全性の向上

ディスクブレーキシステムにおいて、ダブルサーキット型は、その名の通り2つの独立した油圧回路で構成されています。この2系統化こそが、高い安全性を生み出す鍵となっています。万が一、片方の回路で油漏れなどのトラブルが発生した場合でも、もう片方の回路が正常に作動し、ブレーキ力を確保。これにより、ブレーキシステム全体の故障による制動不能のリスクを大幅に低減し、ドライバーと乗員の安全をより確実なものにしています。

2系統化のメリット:制動力の向上

2系統化のメリット:制動力の向上

ダブルサーキット型ディスクブレーキの2系統化は、単純にブレーキラインが2つあるというだけではありません。この構造は、より強力な制動力を生み出す上でも重要な役割を果たしています。

例えば、片方の系統に異常が発生し、油圧が低下した場合でも、もう片方の系統は正常に機能するため、ブレーキペダルを踏み込む力を分散させることができます。これは、より強い力でブレーキを踏むことを可能にするだけでなく、緊急時の安全性を飛躍的に向上させることにもつながります。

ダブルサーキット型ディスクブレーキの2つの種類

ダブルサーキット型ディスクブレーキの2つの種類

ダブルサーキット型ディスクブレーキには、大きく分けて2つの種類が存在します。 一つは「タンデム型」、もう一つは「X型」と呼ばれています。どちらも、万が一ブレーキ系統の一部にトラブルが発生した場合でも、もう片方の系統が正常に動作することで、制動力を確保することを目的としています。 それぞれの構造や特徴の違いを理解することで、より安全なドライブを楽しむことができます。

採用例:トラックやバスの安全性確保

採用例:トラックやバスの安全性確保

大型車であるトラックやバスは、その車重から乗用車よりも制動距離が長くなる傾向にあります。もしブレーキシステムに不具合が発生した場合、大事故に繋がる可能性も高まります。そこで、これらの車両には、より安全性を高めるためにダブルサーキット型ディスクブレーキが採用されています。万が一、片方の系統にトラブルが発生した場合でも、もう片方の系統でブレーキ操作が可能となり、制動力を確保することで重大事故を未然に防ぐことが期待できます。このように、ダブルサーキット型ディスクブレーキは、乗員だけでなく、周囲の安全を守る上でも重要な役割を果たしていると言えるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました