クルマの静寂を邪魔する「風切り音」の謎
車を知りたい
先生、「風漏れ音」って、車に乗っていると窓が閉まっていても、隙間から風が入ってくるような音がすることがあるじゃないですか。あれのことですよね？
自動車研究家
いいところに気がつきましたね！ その通りです。ただし、風が入ってくる音だけでなく、車内の空気が外に吸い出される音も「風漏れ音」に含まれます。高速道路を走っているときなどに「ヒュー」という音が聞こえることがありますね。あれがまさに吸い出される音で、「吸出し音」とも呼ばれます。
車を知りたい
へえー、吸い出される音もあるんですね！ 窓が閉まっていても、そんなに空気が動くなんて驚きです！ どうしてそんな音が発生するんですか？
自動車研究家
自動車が走ると、車体の周りには空気の流れができます。その空気の流れ方によって、車内と車外の間に圧力の差が生じ、ドアや窓などに隙間があると、空気がその隙間から出入りしてしまうんです。その時に音が発生するんですね。
風漏れ音とは。
「風漏れ音」とは、車が走行中に車体の周りを流れる空気によって車内と車外の圧力差が生じ、ドアやサンルーフなどの隙間から空気が出入りする際に発生する音のことです。ほとんどの場合、車内の空気が外に吸い出される音であるため、「吸出し音」とも呼ばれます。
車が低速で走行している場合はドア周りの密閉性が保たれていても、高速になると車内外圧力差が大きくなるため、ドアが外側に引っ張られます。もしドアや窓枠、ガラスなどの剛性が低い場合、車体との間に隙間ができてしまい、車内の空気が吸い出されてしまいます。ドア周りのゴム製のシールは、この吸い出しを防ぐ役割も担っています。
一方、車外から空気が流れ込む場合は「冷気侵入」と呼ばれ、エアコンの効きが悪くなるなど、空調に関する問題を引き起こすケースが多いです。
風切り音とは？
快適なドライブを妨げる要因の一つに、「風切り音」があります。高速道路を走行中、まるで風の音が車内に入り込んでいるように感じたり、会話が聞き取りにくくなったりする経験はありませんか？ あれこそが、風切り音の仕業です。
風切り音の原因と発生メカニズム
クルマを走らせると、ロードノイズやエンジン音など、様々な音が聞こえてきます。その中でも、速度を上げれば上げるほど耳につくのが「風切り音」です。では、風切り音は一体どのように発生するのでしょうか？
風切り音の主な発生源は、走行するクルマの周りの空気の流れが変化する部分です。たとえば、ドアミラーやワイパー、アンテナなどの突起物、窓枠の隙間、タイヤハウス周辺などが挙げられます。
空気は、これらの部分を通り過ぎるときに乱流となります。この乱流が、車体に振動を与え、それが音となって私たちの耳に届くのです。風切り音は、この空気の乱れ方や車体の形状によって、音の大きさや高さ、聞こえ方が変化します。
風切り音が発生しやすい条件
クルマを走らせると必ずと言っていいほど発生するのが、空気抵抗によって生まれる「風切り音」です。この風切り音は、走行時の静粛性を大きく左右する要素の一つです。では、一体どのような条件下で、風切り音は発生しやすくなるのでしょうか？
まず、走行速度が速くなるほど、風切り音は大きくなる傾向があります。これは、速度が上がるにつれて、車体と空気との摩擦が大きくなり、より多くの空気の渦が生じるためです。
また、車種によって風切り音の発生しやすさは異なります。例えば、流線型のボディを持つスポーツカーは、空気抵抗を受けにくいため、風切り音も比較的静かです。一方、箱型のボディを持つ軽自動車やワンボックスカーなどは、空気抵抗を受けやすく、風切り音も大きくなりやすい傾向があります。
さらに、窓やドアの隙間、ワイパー、アンテナ、ルーフレールなども風切り音の原因となります。これらのパーツ周辺では、空気の流れが乱れやすく、風切り音が発生しやすいためです。
風切り音は、快適なドライブを阻害する要因の一つです。風切り音が発生しやすい条件を理解し、走行時の速度や車種選び、パーツの取り付けなどに注意することで、より静かで快適なドライブを楽しむことができるでしょう。
風切り音の対策と予防法
快適なドライブを阻害する要因の一つに、耳障りな「風切り音」があります。風切り音は、走行中の車体と空気との摩擦によって発生する騒音です。ここでは、愛車の静寂を取り戻すための対策と予防法をご紹介します。
風切り音の原因となる隙間を埋める対策として、まず挙げられるのがウェザーストリップの点検と交換です。ウェザーストリップは、ドアや窓枠などに貼られたゴム製の部品で、車内への空気や水の侵入を防ぐ役割を担っています。しかし、経年劣化によってヒビ割れや変形が生じると、隙間から風切り音が発生しやすくなります。定期的な点検を行い、劣化が見られる場合は交換することが大切です。
次に、ボディの凹凸や突起物も風切り音の原因となります。特に、ルーフキャリアやドアミラーなどの後方には乱流が発生しやすく、大きな風切り音を生み出すことがあります。これらのアイテムを使用する際は、形状や取り付け位置を工夫することで風切り音を軽減できる場合があります。また、ボディに凹みや傷がある場合は、速やかに修理を行い、滑らかな表面を保つことが重要です。
風切り音の予防策として有効なのが、コーティングやフィルムによる空気抵抗の低減です。ボディ表面に特殊なコーティングを施すことで、空気の流れがスムーズになり、風切り音の発生を抑える効果が期待できます。また、窓ガラスに専用のフィルムを貼ることで、空気の流れを整え、風切り音を軽減できる製品も販売されています。
これらの対策と予防法を実践することで、風切り音を効果的に抑制し、静かで快適なドライブを楽しめるはずです。
静かな車内空間を実現するために
快適なドライブに欠かせない要素の一つに、車内の静寂性が挙げられます。長時間の運転でも疲れにくく、同乗者との会話を楽しんだり、音楽に没頭したりするためにも、静かな空間は重要です。しかし、車は走行中に様々な音が発生し、その中でも特に「風切り音」は、高速走行時などには大きなノイズ源となります。
風切り音とは、車が走行する際に、空気の流れによって発生する音のことです。車が空気の中を進む際、空気は車のボディ表面に沿って流れようとしますが、ボディ形状によっては空気の流れが乱れ、渦が発生します。この渦が振動することで音が発生し、それが風切り音として車内に伝わってくるのです。
風切り音を抑制するために、自動車メーカーは様々な工夫を凝らしています。ボディ形状を空気抵抗を受けにくい流線形にすることはもちろん、ドアミラーやワイパーなどの細かなパーツ形状にも気を配り、空気の流れをスムーズにすることで風切り音の発生を抑えています。また、車体各部にシーリング材や吸音材を施すことで、発生した音の車内への侵入を防ぐ対策も取られています。