エンジンの心臓部!バルブヘッド徹底解説
車を知りたい
先生、「バルブヘッド」って、吸気側と排気側で大きさが違うって書いてあるんですけど、なんでですか?
自動車研究家
良い質問だね!バルブヘッドの大きさは、吸気と排気で役割が違うから、大きさが変わるんだ。具体的に言うと、吸気側はたくさんの空気をエンジンに取り込む必要があるから、大きく設計されていることが多いんだ。
車を知りたい
なるほど。じゃあ、排気側は小さい方が良いってことですか?
自動車研究家
排気側は、燃焼後の高温のガスを出すことが目的だから、必ずしも小さい方が良いというわけではないよ。重要なのは、吸気と排気で適切なガス流量を確保することなんだ。
バルブヘッドとは。
自動車用語の「バルブヘッド」とは、吸排気バルブの先端に位置し、傘のような形状で開閉することで空気の通り道を制御する部分のことです。この部分は「きのこ弁(マッシュルームバルブ)」の傘の部分とも言われます。2バルブや4バルブエンジンでは、吸気バルブヘッドの直径は排気バルブヘッドよりも大きく設計されています。3バルブや5バルブエンジンでは吸気バルブの数が多いですが、直径は排気バルブよりも小さくなります。しかし、バルブが開いた際に空気が通過する部分の面積(カーテンエリア)は、吸気側の方が大きくなっています。排気バルブは高温にさらされるため、一般的に吸気バルブよりも高い温度に耐えられる耐熱合金が使用されています。
バルブヘッドとは?エンジンの性能を左右する重要部品
– エンジンの心臓部!バルブヘッド徹底解説
-# バルブヘッドとは?エンジンの性能を左右する重要部品
自動車のエンジンにおいて、スムーズな動力を生み出すために非常に重要な役割を果たしているのが「バルブ」です。そして、そのバルブの先端に位置し、過酷な環境下で性能を左右する重要な部品こそが「バルブヘッド」なのです。
本稿では、エンジンにとって欠かせないこの「バルブヘッド」について、その役割や構造、材質、そして形状による違いなどを詳しく解説していきます。さらに、近年注目されている高性能なバルブヘッドについてもご紹介します。
きのこ弁とも呼ばれるその形状と役割
エンジン内部で高温・高圧の燃焼ガスにさらされるバルブヘッド。その過酷な環境に耐えうるように、バルブヘッドは「きのこ弁」とも呼ばれる独特の形状をしています。まるでキノコの傘のように広がった形状は、単なるデザイン上の特徴ではありません。
大きな表面積を確保することで、燃焼室からの熱を効率的に放熱し、熱による変形や破損を防いでいるのです。もし、この形状が平らだったらどうなるでしょうか? 熱がうまく逃げず、バルブヘッドは高温に耐えきれず溶けてしまったり、変形してしまうかもしれません。
高温・高圧の環境下で正確な動きが求められるバルブにとって、きのこ状のヘッドは過酷な条件をクリアするための重要な役割を担っていると言えるでしょう。
バルブヘッドの大きさの違いによる吸排気効率への影響
エンジン内部で混合気を燃焼させ、ピストンを動かすために重要な役割を担うバルブ。そのバルブの開閉を制御するのがバルブヘッドです。バルブヘッドの大きさは、エンジンの吸排気効率に直結する重要な要素となります。
バルブヘッドが大きいほど、バルブの開く面積が広くなり、より多くの混合気をエンジン内部に取り込むことができます。これは、空気の通り道が広くなるイメージです。多くの空気を取り込むことができれば、より多くの燃料を燃焼させることができ、エンジンのパワーアップに繋がります。
反対に、バルブヘッドが小さい場合は、バルブの開く面積が小さくなってしまい、吸排気効率が悪くなってしまいます。これは、空気の通り道が狭くなってしまうイメージです。その結果、エンジンのパワーが低下したり、燃費が悪くなったりする可能性があります。
バルブヘッドの大きさは、エンジンの排気量や出力特性、使用用途などによって最適なサイズが異なります。そのため、エンジン設計者は、様々な要素を考慮しながら、最適なバルブヘッドのサイズを決定しています。
2バルブ、4バルブ、さらに3バルブ、5バルブエンジンの違い
自動車のエンジンにおいて、バルブは混合気や排気ガスの吸排気をコントロールする重要な役割を担っています。そのバルブが取り付けられているのがバルブヘッドです。バルブヘッドには、エンジンの性能を大きく左右するバルブの数がいくつか種類があります。
最も一般的なのは2バルブエンジンで、吸気と排気にそれぞれ1つずつ、合計2つのバルブがシリンダーごとに配置されています。構造がシンプルで製造コストが低いというメリットがある一方、高回転時に十分な吸排気効率が得られないという側面も持ち合わせています。
そこで登場したのが4バルブエンジンです。吸気と排気にそれぞれ2つずつ、合計4つのバルブを備えることで、2バルブエンジンよりも多くの混合気をシリンダー内に取り込み、より多くの排気ガスを排出することが可能となりました。高回転域での出力向上、燃費向上に貢献しますが、構造が複雑になるため、製造コストが高くなる傾向にあります。
さらに、3バルブエンジンや5バルブエンジンといった少し特殊なタイプも存在します。3バルブエンジンは、主に吸気側を2バルブにすることで吸気効率を高めたエンジンです。5バルブエンジンは、4バルブにさらに1つ吸気バルブを追加することで、より高回転・高出力化を目指したエンジンです。これらのエンジンは、より高度な技術が求められるため、一部のスポーツカーなどに採用されています。
過酷な環境に耐える!バルブヘッドの素材
エンジン内部で重要な役割を担うバルブ。その中でも、燃焼室に直接面するバルブヘッドは、高温高圧の燃焼ガスにさらされる過酷な環境に耐えなければなりません。
そのため、バルブヘッドの素材には、耐熱性、耐摩耗性、耐腐食性に優れた特殊な合金鋼が用いられます。
具体的には、インテークバルブには、高温の吸気に耐えるため、オーステナイト系ステンレス鋼やニッケル基合金などが使用されます。
一方、エキゾーストバルブには、さらに過酷な排気ガスに耐えるため、ニッケル、クロム、コバルトなどを含む超合金が使用されることがあります。
このように、バルブヘッドの素材は、エンジンの性能と耐久性を左右する重要な要素の一つと言えるでしょう。