ディーゼル指数:燃料の着火性を簡単チェック
車を知りたい
先生、ディーゼル指数ってなんですか?セタン価と何か関係があるみたいですけど、よくわかりません。
自動車研究家
良い質問ですね。ディーゼル指数は、簡単に言うと、燃料がエンジン内でどれくらい着火しやすいかを示す指標の一つです。セタン価と同じように、値が大きいほど着火しやすい燃料ということになります。ただ、セタン価を調べるには時間と手間がかかるので、もっと簡単に着火性を調べようとして考え出されたのがディーゼル指数なんです。
車を知りたい
なるほど。ディーゼル指数はセタン価を簡単に調べるためのものなんですね。でも、どうしてアニリン点と比重からディーゼル指数がわかるんですか?
自動車研究家
実は、アニリン点が高い燃料は着火しやすく、比重が小さい燃料も着火しやすいという性質があるんです。ディーゼル指数は、この二つの性質を組み合わせて計算することで、燃料の着火性を簡易的に評価しているんですよ。
ディーゼル指数とは。
ディーゼルエンジンで使われる燃料の着火性の良さを示す指標として、「ディーゼル指数」があります。本来、燃料の着火性を正確に測るには、「セタン価」という値を使います。しかし、セタン価を測定するには専用の試験用エンジンを用いる必要があり、時間と熟練を要するという難点がありました。そこで、もっと手軽に測定できる指標として考案されたのがディーゼル指数です。ディーゼル指数は、セタン価向上剤が添加された軽油などを除けば、セタン価と高い相関性を持ちます。ディーゼル指数の算出には、燃料の「アニリン点」と「比重」の値を使います。アニリン点とは、燃料と同量の試薬アニリンを混ぜ合わせた時に、完全に溶け合う最低温度のことです。具体的には、アニリン点(A、華氏で表記)に、アメリカ石油協会が定めた基準値60Fを基準とした燃料の比重(G)をかけた値を100で割ることで求められます。(DI=A・G/100)
ディーゼルエンジンの燃料に着目
ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンとは異なるメカニズムで燃料を燃焼させます。ガソリンエンジンがスパークプラグによる着火を必要とするのに対し、ディーゼルエンジンはシリンダー内の圧縮熱を利用して燃料に自然発火を起こさせます。このため、ディーゼルエンジンには、圧縮熱による着火のしやすさを示す指標が重要となります。それが、ディーゼル指数です。
セタン価測定の課題とディーゼル指数
ディーゼルエンジンの性能は、燃料の自己着火のしやすさに大きく左右されます。この着火性を示す指標がセタン価ですが、実際にセタン価を測定するには特殊な装置と手順が必要で、容易ではありません。
そこで、より簡便に燃料の着火性を評価する方法として、ディーゼル指数が用いられます。ディーゼル指数は、燃料の密度と蒸留性状から算出されるため、特別な装置を使わずに求めることができます。
ディーゼル指数はあくまでも目安であり、セタン価との相関は完全ではありません。しかし、現場での燃料管理や、簡易的な燃料の比較検討には非常に役立つ指標と言えるでしょう。
ディーゼル指数とは?
ディーゼル指数とは、ディーゼルエンジンの燃料として使われる軽油などの燃料の着火しやすさを表す指標です。簡単に言うと、この数値が高いほど、その燃料は自己着火しやすく、エンジン内でスムーズに燃焼することを意味します。ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンと異なり、スパークプラグによる点火を用いず、圧縮熱によって燃料に自然着火させるため、このディーゼル指数が燃料選択の重要な要素となります。
ディーゼル指数の計算方法
ディーゼルエンジンにおいて、燃料の自己着火のしやすさは、エンジンの円滑な動作に欠かせません。この自己着火のしやすさを表す指標の一つに、ディーゼル指数があります。
ディーゼル指数は、セタン価の高い燃料ほど値が大きくなり、着火しやすいことを示します。逆に、ディーゼル指数が低い燃料は着火しにくいため、エンジン始動が困難になったり、未燃焼ガスによる排気ガスの増加といった問題を引き起こす可能性があります。
ディーゼル指数は、燃料の性状試験で得られたアニリン点と比重から、以下の式を用いて計算されます。
ディーゼル指数 = (アニリン点(℃) × 比重(15℃)) / 100
この式からもわかるように、ディーゼル指数は、燃料の化学組成に依存する指標です。燃料の製造過程や添加物の影響を受けるため、供給元や時期によって変動する可能性がある点に注意が必要です。
ディーゼル指数とセタン価の関係
ディーゼルエンジンにおいて、燃料の自己着火のしやすさを示す指標として、セタン価が広く知られています。しかし、セタン価を測定するには専用のエンジンを用いた試験が必要となるため、簡便な指標としてディーゼル指数が用いられることがあります。
ディーゼル指数は、燃料の密度とアニリン点という二つの指標から計算されます。密度は燃料の重さに関する指標であり、アニリン点は燃料とアニリンが混合した際にどの程度の温度で溶け合うかを示す指標です。一般的に、密度は高く、アニリン点は低い方がディーゼル指数は高くなり、自己着火しやすい傾向にあります。
ディーゼル指数はセタン価と高い相関関係を持つことが知られており、ディーゼル指数の値からおおよそのセタン価を推測することができます。ただし、ディーゼル指数はあくまで目安であり、燃料の組成によってはセタン価と大きく異なる場合もあるため、注意が必要です。正確なセタン価を知るためには、専用の試験による測定が不可欠です。