自動車のコンプレッサー:仕組みと役割を解説
車を知りたい
先生、自動車のコンプレッサーってなんですか?エアコンと何か関係あるんですか?
自動車研究家
いい質問だね!コンプレッサーは、気体を圧縮して体積を小さくする装置のことだよ。自動車では、エアコンを動かすために使われているんだ。
車を知りたい
エアコンを動かすのに、どうして気体を圧縮する必要があるんですか?
自動車研究家
エアコンは、気体を圧縮して液体にして、また気体に戻すことで冷やす仕組みなんだ。コンプレッサーは、その中で気体を圧縮する役割を担っているんだよ。
コンプレッサーとは。
自動車用語の「コンプレッサー」は、気体を圧縮して体積を小さくする装置のことです。圧縮方式には、気体の容積を変化させる「容積型」と、気体の速度を変化させる「速度型」の二つがあります。容積型には、ピストン式やスクリュー式など、往復運動や回転運動を利用したものが多く、速度型には遠心式や軸流式などがあります。コンプレッサーという言葉は、空気圧縮機のように装置全体を指す場合と、排気ターボの一部である圧縮機部分を指す場合があります。エアコンでは、コンプレッサーは気化した冷媒を圧縮し、その後の冷却サイクルで重要な役割を果たします。
コンプレッサーとは?
コンプレッサーとは、気体を圧縮して圧力を高めるための装置です。自動車においては、主にエアコンシステムで使用され、冷媒と呼ばれる気体を圧縮することで、車内を冷やす役割を担っています。 コンプレッサーは、いわばエアコンシステムの心臓部といえるでしょう。
自動車におけるコンプレッサーの種類と仕組み
自動車のコンプレッサーには、主にエアコンに使われるものと、エンジンに使われるものの2種類があります。
エアコンのコンプレッサーは、冷媒と呼ばれるガスを圧縮し、循環させる役割を担っています。この圧縮と膨張のサイクルを通じて、車内に冷たい空気をもたらします。エアコンコンプレッサーには、ベルト駆動式、電動式、ハイブリッド式など、いくつかの種類があります。
一方、エンジンのコンプレッサーは、ターボチャージャーやスーパーチャージャーに搭載されています。これらの装置は、エンジンのシリンダー内により多くの空気を送り込むことで、エンジンの出力を向上させます。
このように、自動車のコンプレッサーは、快適性と走行性能の両方に大きく貢献しています。
容積型コンプレッサー:往復運動式と回転式
自動車のエアコンシステムにおいて、コンプレッサーは冷媒を循環させる心臓部としての役割を担っています。その中でも、「容積型コンプレッサー」は、密閉空間の体積変化を利用して冷媒を圧縮する方式であり、多くの車種で採用されています。
容積型コンプレッサーは、さらに「往復運動式」と「回転式」の2種類に分類されます。「往復運動式」は、ピストンの往復運動によって冷媒を圧縮する方式です。構造がシンプルで耐久性が高いというメリットがある一方、動作音が大きくなる傾向があります。一方、「回転式」は、回転するローターやスクロールを用いて冷媒を圧縮する方式です。往復運動式に比べて静粛性が高く、振動も少ないという特徴があります。
このように、往復運動式と回転式は、それぞれに異なる特徴を持つため、自動車の車種や求められる性能によって使い分けられています。
速度型コンプレッサー:遠心式と軸流式
速度型コンプレッサーは、気体の速度を上げて圧力を高めるという原理で動作します。主に遠心式と軸流式の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
遠心式コンプレッサーは、回転する羽根車(インペラ)で空気を外側に吹き飛ばすことで速度を上げ、その速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する仕組みです。構造が単純で小型化しやすいというメリットがあるため、自動車のエアコンなどに広く利用されています。
一方、軸流式コンプレッサーは、回転する複数の羽根車(動翼と静翼)を交互に配置し、軸方向に空気を送りながら圧縮する方式です。遠心式に比べて圧縮効率が高く、大流量の空気を取り扱えるという利点があります。ただし、構造が複雑で大型になりやすいという側面も持ち合わせています。
自動車においては、エアコンのコンプレッサーには主に遠心式が採用されています。これは、小型化が容易で、自動車の限られたスペースにも搭載しやすいという理由からです。一方、軸流式は大型のディーゼルエンジンなどに採用されることがあります。これは、大型エンジンでは大量の空気を取り込む必要があるため、軸流式の高い圧縮効率と大流量処理能力が求められるためです。
エアコンにおけるコンプレッサーの役割
自動車のエアコンシステムにおいて、コンプレッサーは心臓部とも言える重要な役割を担っています。 コンプレッサーは、冷媒と呼ばれるガスを圧縮し、循環させることで車内を冷やす役割を担います。
冷媒は、コンプレッサーによって高温・高圧の状態にされ、凝縮器へと送られます。そして、凝縮器で熱を放出し液体状になります。その後、膨張弁を通過する際に低温・低圧の状態になり、エバポレーターへと送られます。エバポレーターでは、周囲の熱を吸収し気化することで、車内を冷やす効果を発揮します。
つまり、コンプレッサーは冷媒を循環させるためのポンプのような役割を果たしており、エアコンシステム全体を動かすための原動力となっていると言えるでしょう。