EVの心臓部!ブラシレスDCモーター解説

EVの心臓部!ブラシレスDCモーター解説

車を知りたい

先生、「ブラシレスDCモーター」ってよく聞くんですけど、普通のモーターと何が違うんですか?

自動車研究家

いい質問だね!「ブラシレス」の名前の通り、普通のモーターにある「ブラシ」と「整流子」が無いモーターなんだよ。ブラシと整流子を使わずに、どうやって回転させるのかがポイントだね。

車を知りたい

ブラシと整流子がない? どうやって電気を送っているんですか?

自動車研究家

モーター内部のコイルに電気を流す順番を電子回路で制御することで、回転磁場を作り出して回転させているんだ。ブラシレスDCモーターは、この制御の仕方が重要なんだよ。

ブラシレスDCモーターとは。

「ブラシレスDCモーター」は、自動車で使われるモーターの一種です。このモーターは、3の倍数で配置された磁極コイルに、直流電流を順番に、位相をずらして流すことで回転磁場を作り出します。この回転磁場の中や側面に、永久磁石をつけた円盤を置くと、磁力によって回転します。従来のモーターのようにブラシを使って電流を流すのではなく、制御装置がコイルに電流を流すことで回転磁場を作ります。電気自動車(EV)やハイブリッドカーでは、このモーターがよく使われています。回転部分がシンプルで小型、起動力が強い、ブラシ交換などのメンテナンスが不要、静かで振動が少ないなど、多くのメリットがあるためです。

ブラシレスDCモーターとは?

ブラシレスDCモーターとは?

ブラシレスDCモーターとは、電気を動力に変えて回転するモーターの一種です。従来のDCモーターと異なり、内部にブラシと呼ばれる接点を持たないことが特徴です。この構造により、ブラシの摩耗や火花発生を抑え、高い耐久性と静音性を実現しています。近年では、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)のモーターとして広く採用されており、その優れた性能が注目されています。

構造と動作原理

構造と動作原理

– 構造と動作原理

ブラシレスDCモーターは、永久磁石を rotor (回転子) に、電磁石を stator (固定子) に配置していることが大きな特徴です。

stator の電磁石は、インバータと呼ばれる装置によって電流の向きや大きさが制御され、回転磁界を発生させます。この回転磁界に rotor の永久磁石が引き寄せられることで、モーターは回転します。

ブラシ付きDCモーターと異なり、ブラシレスDCモーターでは電気的な接点が存在しません。そのため、摩耗や火花発生のリスクが低減され、高い信頼性と長寿命を実現しています。

ブラシレスDCモーターのメリット

ブラシレスDCモーターのメリット

ブラシレスDCモーターは、従来のブラシ付きDCモーターと比べて多くのメリットがあります。まず、ブラシと整流子の接触がないため、摩耗や sparking が発生せず、メンテナンスフリーで長寿命という点が挙げられます。これは、EVのように長期間の使用が前提となる製品において大きな利点となります。

さらに、ブラシがないことでエネルギー効率が向上し、バッテリーの消費を抑えることができます。また、小型軽量化も実現できるため、車体の軽量化にも貢献し、航続距離の延長にもつながります。

加えて、ブラシレスDCモーターは高出力であることもメリットです。EVは瞬時に大きなパワーを必要とする場面が多いため、高出力なモーターは欠かせません。これらのメリットにより、ブラシレスDCモーターはEVの心臓部として、まさにうってつけの技術と言えるでしょう。

EV・ハイブリッドカーへの応用

EV・ハイブリッドカーへの応用

電気自動車(EV)やハイブリッドカー(HV)の駆動モーターとして、ブラシレスDCモーターは広く採用されています。従来のエンジン車に比べて静かで振動が少ないというメリットに加え、高いエネルギー効率と出力制御の容易さから、EV・HVの心臓部として最適な動力源となっています。

特に、回生ブレーキとの相性が良い点がEV・HVにおける大きな強みです。回生ブレーキは、減速時にモーターを発電機として作動させ、運動エネルギーを電力に変換してバッテリーに充電するシステムです。ブラシレスDCモーターは、この回生ブレーキと組み合わせることで、エネルギー効率を飛躍的に向上させることができます。

近年では、モーター、インバーター、ギアなどの駆動システム全体をコンパクトに一体化した「eアクスル」と呼ばれるユニットも登場しており、EV・HVの設計自由度向上にも貢献しています。

未来への展望

未来への展望

ブラシレスDCモーターは、EVの普及を支える重要な技術として、今後も進化を続けていくでしょう。高効率化、小型化、低コスト化などがさらに進み、より高性能で環境に優しいEVの開発につながると期待されています。また、IoT技術AI技術との融合によって、モーター制御の精度が向上し、EVの走行距離の延長や安全性向上にも貢献すると考えられています。さらに、自動運転技術の発展と合わせて、ブラシレスDCモーターは、未来のモビリティ社会においても中心的な役割を担っていくことが予想されます。

タイトルとURLをコピーしました