懐かしの響き「バッスルバック」ってどんな車?
車を知りたい
先生、「バッスルバック」って、どんな車の形か教えてください。
自動車研究家
「バッスルバック」は、車の後部が突き出た形のことで、トランクが独立しているセダンのことを指す言葉だよ。昔の女性のドレスで腰のあたりが膨らんでいたのを「バッスル」といったんだけど、その形に似ていることからそう呼ばれていたんだ。
車を知りたい
なるほど!じゃあ、ハッチバックとは違うんですか?
自動車研究家
そうだよ。ハッチバックは、後部ドアが斜めに切り上がっていて、トランク部分が客室と一体になっている形のこと。バッスルバックはトランクが独立しているから、見た目も機能も違うんだね。
バッスルバックとは。
「バッスルバック」とは、自動車のデザイン用語で、現在では「ノッチバック」と呼ばれる形状を指す古い呼び名です。伝統的な3ボックスセダンのような、車体後部に独立したトランクスペースを持つ形状で、ハッチバックとは対照的なデザインです。「バッスル」という言葉は、かつて女性がスカートを膨らませるために腰に付けていたクッションのようなものを指します。
バッスルバック:ノッチバックの祖先
「バッスルバック」という言葉を聞いて、どんな車を思い浮かべますか? 往年の名車に詳しい方なら、その独特なフォルムが頭に浮かぶかもしれません。 一方、車に詳しくない方は、初めて耳にする言葉かもしれませんね。
この章では、ノッチバックの祖先とも言える「バッスルバック」について詳しく解説していきます。 その特徴や歴史、代表的な車種などを紹介することで、バッスルバックの魅力に迫ります。
スカートを連想させる?その由来とは
「バッスルバック」という言葉を聞いて、どんな車を想像するでしょうか? 1930年代から40年代にかけて、欧米で流行した、車体後部が大きく突き出した独特な形状の車を指します。この、まるでスカートを膨らませたかのようなデザインこそ、バッスルバック最大の特徴といえるでしょう。
では、なぜ「バッスル」と呼ばれるのでしょうか? 実は、19世紀後半のヨーロッパで女性の間で流行した、腰のあたりを大きく膨らませたスカートのシルエットを「バッスルスタイル」と呼んでいました。バッスルバックは、このスカートの形に似ていることから、その名が付けられたのです。
当時の自動車は、馬車の時代から続く、馬車の形を模倣したものが主流でした。しかし、バッスルバックが登場した時代は、自動車が馬車からの脱却を図り、独自のスタイルを確立し始めた時代でもありました。 バッスルバックは、その時代の流れを象徴する、斬新で優雅なデザインとして、人々を魅了したのです。
ハッチバックとの違いとは?
スポーティーな車に多く見られる、なだらかな傾斜でリアエンドまで続くルーフライン。そんなスタイリッシュなデザインの車を「バッスルバック」と呼ぶことがあります。しかし、よく似た形の「ハッチバック」とは、一体何が違うのでしょうか?
大きな違いは、リアウィンドウとその後ろのトランクルームが独立しているかどうかです。ハッチバックはリアウィンドウと一体化したドアを持ち上げますが、バッスルバックは独立したトランクリッドを持ち、リアウィンドウは開きません。つまり、バッスルバックはセダンに近い構造と言えるでしょう。
では、なぜわざわざこのような形にするのでしょうか?それは、スポーティーなイメージと実用性を両立させるためです。なだらかなルーフラインは空気抵抗を減らし、スポーティーな印象を与えます。一方で、独立したトランクルームは、セダンに比べて開口部が狭くなるものの、荷物を収納するスペースを確保できます。
このように、バッスルバックはスタイリングと機能性を兼ね備えた、魅力的なデザインなのです。
バッスルバックが愛された理由
流れるような美しいルーフラインが特徴のバッスルバックは、単なるデザイン上の特徴にとどまらず、多くの人の心を掴む魅力を持っていました。
まず挙げられるのは、その優雅で上品な雰囲気です。なだらかな曲線を描くルーフラインは、見るものを惹きつけ、どこかノスタルジックな感情を呼び起こします。それは、古き良き時代の高級車を彷彿とさせ、現代の車にはない独特の存在感を放ちます。
また、スポーティなクーペとは一線を画す、フォーマルなシーンにも馴染む点も、バッスルバックの魅力と言えるでしょう。
現代の車に見るバッスルバックの面影
「バッスルバック」と聞いて、具体的な車種を思い浮かべられる方は、かなりの車好きと言えるでしょう。一時代を築いたものの、今ではほとんど見られなくなったデザインです。しかし、その特徴的なシルエットは、現代の車にもわずかながら受け継がれていると言えるかもしれません。例えば、スポーティなクーペに見られる、なだらかなルーフラインから、短く切り落とされたようなトランク部分は、往年のバッスルバックを彷彿とさせます。また、近年人気のSUVでも、空力性能を高めるために、後部が少し垂れ下がったデザインが見られますが、これもバッスルバックの影響を感じさせる部分と言えるでしょう。このように、現代の車は、燃費や走行性能を追求した結果、かつてのバッスルバックとは異なる進化を遂げましたが、その面影は、デザインの随所に見て取ることができます。時代の流れとともに、姿を変えながらも受け継がれるデザインの妙を感じ取ってみてください。