トラックの走りやすさの秘密!3軸型プロペラシャフトとは?

トラックの走りやすさの秘密!3軸型プロペラシャフトとは?

車を知りたい

先生、「3軸型プロペラシャフト」って、普通のプロペラシャフトと何が違うんですか?

自動車研究家

良い質問だね!「3軸型プロペラシャフト」は、長いプロペラシャフトを3つに分けてジョイントで繋いでいるんだ。だからジョイントが4つになるから「4ジョイント型プロペラシャフト」とも呼ばれるんだよ。

車を知りたい

なるほど。でも、なんでわざわざ分割する必要があるんですか?

自動車研究家

それは、大型トラックなど車体が長い車の場合、長いままのプロペラシャフトだと振動が大きくなってしまうからなんだ。分割することで振動を抑え、安定した走行ができるようにしているんだよ。

3軸型プロペラシャフトとは。

「3軸型プロペラシャフト」とは、長いプロペラシャフトを3つの部分に分割し、間にジョイントを入れた構造のものを指します。別名「4ジョイント型プロペラシャフト」とも呼ばれます。4つのジョイントのうち、中央2つのジョイント付近を支えるために、2つのセンターサポートベアリングが必要です。これは、大型トラックなどの長い車体に使用されます。フック式ジョイントの場合、ジョイントの角度が大きくなると2次偶力が発生し、センターサポートベアリングから振動が伝わることがあります。対策として、ジョイントの角度を小さくするか、中間に等速ジョイントを使用することがあります。

プロペラシャフトの役割とは?

プロペラシャフトの役割とは?

トラックやバスなど、大型車両の多くはエンジンをフロント部に搭載し、後輪を駆動させて走ります。では、どのようにしてエンジンのパワーを後輪に伝えているのでしょうか?その答えとなるのがプロペラシャフトです。

プロペラシャフトは、エンジンから発生した動力を、トランスミッションやデファレンシャルギアなどの駆動系を経由して後輪へと伝達する役割を担っています。まるで船のスクリューのような形状をしていることから、プロペラシャフトと呼ばれているんですよ。

3軸型プロペラシャフトの構造

3軸型プロペラシャフトの構造

一般的なプロペラシャフトは、エンジンからの動力を後輪に伝えるために、2つの軸とジョイントで構成されています。しかし、大型トラックやバスなどに採用されている3軸型プロペラシャフトは、その名の通り3つの軸とジョイントで構成されています。

中央に配置された中間軸が、前後の2つの軸を連結する構造をしており、これにより、通常の2軸型よりもプロペラシャフト全体の長さを延長させることが可能になります。この構造こそが、3軸型プロペラシャフト最大の特徴と言えるでしょう。

なぜ3軸型が必要?長尺トラックとの関係

なぜ3軸型が必要?長尺トラックとの関係

トラック、特に長尺トラックにおいて、3軸型のプロペラシャフトが採用されるケースが増えています。では、なぜ3軸型が選ばれるのでしょうか?その理由は、長尺トラック特有の構造と深く関わっています。

一般的なトラックよりも全長が長い長尺トラックは、荷台を大きく確保できるというメリットがある一方、車体のねじれや振動が発生しやすくなるという側面も持ち合わせています。プロペラシャフトはエンジンからの動力を車輪に伝える重要な役割を担っていますが、長尺トラックの車体構造において、2軸型ではこのねじれや振動の影響を受けやすく、駆動系の負担が大きくなってしまう可能性があります。

そこで登場するのが3軸型プロペラシャフトです。3軸型は、2軸型に比べて軸が増えることで、プロペラシャフト全体の角度を小さく抑え、車体のねじれや振動を効果的に吸収することができます。これにより、駆動系への負担を軽減し、スムーズな走行と燃費の向上に貢献するのです。

振動対策:フック式ジョイントと等速ジョイント

振動対策:フック式ジョイントと等速ジョイント

トラックの積載量や走行安定性を向上させるために、プロペラシャフトは重要な役割を担っています。特に3軸型のトラックに採用される3軸型プロペラシャフトは、2つのジョイントを組み合わせることで、よりスムーズな駆動力を伝達します。

3軸型プロペラシャフトに使用されるジョイントには、主に「フック式ジョイント」と「等速ジョイント」の2種類があります。 フック式ジョイントは構造がシンプルで耐久性が高いというメリットがある一方で、駆動軸の回転速度変化に伴い、わずかな振動が発生するという側面も持っています。

一方、等速ジョイントは、駆動軸の回転速度が変化しても、滑らかな回転を維持することができます。これにより、振動を抑制し、快適な乗り心地を実現します。

このように、3軸型プロペラシャフトは、それぞれのジョイントの特性を活かすことで、トラックの走行性能向上に大きく貢献しているのです。

3軸型プロペラシャフトのメリット・デメリット

3軸型プロペラシャフトのメリット・デメリット

大型トラックの多くに採用されている3軸型プロペラシャフト。2軸型と比べて一体どんなメリットがあるのでしょうか?ここでは、3軸型プロペラシャフトのメリット・デメリットについて解説していきます。

– メリット

1. 振動が少なく乗り心地が良い
3軸型プロペラシャフトは、2軸型と比べて回転軸が増えるため、駆動系の回転角度が緩やかになります。その結果、振動が抑えられ、トラック特有の振動が少ない、快適な乗り心地を実現できます。

2. 騒音が少なく静か
振動が少ないということは、それだけ騒音も少ないということです。3軸型プロペラシャフトは、静粛性が高いというメリットもあります。

3. 耐久性が高い
3軸型プロペラシャフトは、駆動トルクを複数の軸に分けて伝達するため、各軸にかかる負担が軽減されます。そのため、2軸型に比べて耐久性が高いというメリットがあります。

– デメリット

1. 構造が複雑でコストが高い
3軸型プロペラシャフトは、2軸型に比べて構造が複雑なため、どうしても製造コストが高くなってしまいます。そのため、車両価格が高くなる傾向にあります。

2. 重量が重い
  3軸型プロペラシャフトは、部品点数が増えるため、2軸型に比べてどうしても重量が重くなってしまいます。

3. 整備が複雑
構造が複雑な分、2軸型に比べて整備が複雑になるというデメリットもあります。

このように、3軸型プロペラシャフトは、乗り心地や静粛性、耐久性に優れている一方、コストや重量、整備性などの面でデメリットも存在します。

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