シリーズハイブリッド車徹底解説！仕組みからメリット・デメリットまで
車を知りたい
先生、シリーズハイブリッド車って普通のハイブリッド車と何が違うんですか？
自動車研究家
いい質問だね！シリーズハイブリッド車は、エンジンで発電した電気でモーターを動かすんだけど、モーターだけが車を走らせる動力源になるんだ。普通のハイブリッド車のように、エンジンとモーターの両方が直接タイヤを動かすわけじゃないんだよ。
車を知りたい
へえー、じゃあエンジンは発電機みたいなものなんですね。でも、それだと電気自動車と何が違うんですか？
自動車研究家
その通り！電気自動車との違いは、シリーズハイブリッド車は、走行用の電気を発電するエンジンを車載している点だね。電気自動車は充電スタンドなど外部から電気を充電する必要があるけど、シリーズハイブリッド車はエンジンで発電できるから、長距離の走行も安心なんだ。
シリーズハイブリッド車とは。
「シリーズハイブリッド車」とは、エンジンで発電した電力のみでモーターを回し、車を走らせるハイブリッド車のことです。このタイプの車は、走行用のメインバッテリーを搭載し、エンジンは常に効率の良い回転数で発電を行います。シリーズハイブリッド車には、主に2つの方式があります。一つは「レンジエクステンダー」と呼ばれる方式で、電気自動車をベースに、小型のエンジンと発電機を搭載することで、航続距離を伸ばすことを目的としています。もう一つは「自立型」と呼ばれる方式で、比較的大きな出力のエンジンと発電機を搭載し、排ガス削減と燃費向上を目的としています。
シリーズハイブリッド車とは？仕組みをわかりやすく解説
– シリーズハイブリッド車とは？仕組みをわかりやすく解説
シリーズハイブリッド車は、エンジンで発電機を動かし、その電力でモーターを駆動させて走行するという、ちょっと変わった仕組みの車です。
ガソリンで走るという点では従来のガソリン車と同じように思えますが、エンジンは発電のみに徹し、駆動はモーターのみで行うという点が大きく異なります。
例えるなら、発電所を積んだ電気自動車のようなイメージです。
エンジンという発電所が常に電気を供給し、その電気を使ってモーターが車を動かす仕組みです。
レンジエクステンダーと自立型の違いとは？
シリーズハイブリッドと一口に言っても、実はその仕組みには種類があります。大きく分けると「レンジエクステンダー型」と「自立型」の二つに分類されます。
レンジエクステンダー型は、基本的にはモーターで走行し、バッテリー残量が少なくなるとエンジンを作動させて発電、その電力でモーターを駆動するという仕組みです。日産の「e-POWER」などがこのタイプに該当します。 一方、自立型はエンジンとモーターの両方を状況に応じて使い分けるのが特徴です。バッテリー残量や走行状況に合わせて、エンジンで発電した電力でモーターを駆動したり、エンジンが直接タイヤを駆動したりと、より複雑な制御を行います。
それぞれの方式にメリット・デメリットがありますが、どちらのタイプもシリーズハイブリッドという点では共通しています。違いを理解した上で、自分に合った駆動方式の車を選びましょう。
シリーズハイブリッド車のメリット
シリーズハイブリッド車は、その独特なシステムにより、多くのメリットを持っています。まず第一に挙げられるのは、燃費の良さです。エンジンは発電のみに徹し、常に効率の良い回転数で稼働するため、無駄な燃料消費を抑えられます。また、モーターのみで走行するEV走行も可能なため、街乗りなどではさらなる燃費向上を見込めます。
第二に、静粛性の高さも大きな魅力です。エンジンは発電時のみ作動し、走行中はモーターのみで駆動するため、騒音や振動が非常に少ないです。特に、静かさを重視する高級車においては、この点は大きなアドバンテージとなります。
さらに、力強い加速もメリットとして挙げられます。モーターは、発進時から最大トルクを発生させることができるため、アクセル操作に対して瞬時に反応し、力強い加速を実現します。これは、坂道や追い越し時など、様々な場面でドライバーにゆとりと安心感を与えてくれます。
シリーズハイブリッド車のデメリット
シリーズハイブリッドは優れた燃費効率と環境性能を誇りますが、メリットだけではありません。ここでは、シリーズハイブリッド車のデメリットをいくつかご紹介します。
まず、エンジン出力とモーター出力が組み合わさって駆動するパラレル方式と比較して、力強い加速を得にくいという点が挙げられます。これは、エンジンが生み出すエネルギーが一度発電機とモーターを経由するため、ダイレクトに駆動するパラレル方式に比べて伝達ロスが生じるためです。
また、高速走行時の燃費性能が、エンジンで直接タイヤを駆動するタイプの車に劣るという側面もあります。シリーズハイブリッドはモーター走行が得意な反面、高速走行時はエンジンがメインで稼働するため、燃費効率が低下する傾向にあります。
さらに、車両価格が高価になりやすいという点もデメリットと言えるでしょう。複雑なシステム構造を持つがゆえに、製造コストがかかり、それが車両価格に反映されてしまうのです。
このように、シリーズハイブリッド車にはいくつかのデメリットも存在します。購入を検討する際は、これらのデメリットも踏まえた上で、自身のニーズに合致するかをしっかりと見極めることが重要です。
シリーズハイブリッド車の代表車種
シリーズハイブリッド方式を採用する車は、ガソリンエンジンで発電し、その電力でモーターを駆動して走行します。この方式は、エンジンで発電した電力を一旦バッテリーに貯めることからシリーズ方式と呼ばれており、滑らかで静かな走りが特徴です。燃費効率の良さから、近年注目を集めている方式でもあります。
代表的な車種としては、日産の「ノート e-POWER」や「セレナ e-POWER」、ホンダの「フィット eHEV」などが挙げられます。これらの車種は、低燃費と力強い走りを両立しており、幅広い層から支持を集めています。また、三菱自動車の「アウトランダーPHEV」のように、シリーズハイブリッド方式をベースに、外部充電機能を備えたプラグインハイブリッド車も登場しています。