エンジンに関する用語 ディーゼルサイクル:圧縮着火の仕組み
ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンとは異なる燃焼方式を採用しており、その心臓部となるのがディーゼルサイクルです。ディーゼルサイクルは、空気のみを圧縮して高温高圧状態を作り出し、そこに燃料を噴射することで自己着火を引き起こすという、独特のメカニズムを有しています。
ディーゼルサイクルは、吸入、圧縮、燃焼、排気の4つの工程で構成されています。まず、吸入工程では、ピストンが下降することにより、シリンダー内に新鮮な空気が取り込まれます。続く圧縮工程では、ピストンが上昇し、シリンダー内の空気を約20分の1まで圧縮します。この時、断熱圧縮によって空気の温度は約500~900℃にまで達します。
そして、燃焼工程に入ると、高圧高温となったシリンダー内に燃料噴射装置からディーゼル燃料が噴射されます。燃料は高温の空気と接触すると自己着火し、爆発的な燃焼が始まります。この燃焼圧力によってピストンが押し下げられ、仕事が行われます。最後の排気工程では、ピストンが上昇し、燃焼済みのガスがシリンダー外へ排出されます。
ディーゼルサイクルは、ガソリンエンジンと比べて熱効率が高く、燃費に優れているという特徴があります。また、圧縮比が高いため、低回転域から大きなトルクを発生させることができます。そのため、トラックやバスなどの大型車両や、パワーが必要とされる建設機械などに広く利用されています。
