自動車燃費表示「ECモード」って何？
車を知りたい
先生、「ECモード」ってなんですか？自動車の用語らしいんですけど、よく分からなくて。
自動車研究家
「ECモード」は、自動車から出る排ガスや燃費を測る時の走行パターンの一種だよ。ヨーロッパで主に採用されているんだ。簡単に言うと、決まったルールに従って車を走らせて、どれくらい排ガスが出るのか、どれくらい燃費が良いのかを調べる方法なんだ。
車を知りたい
へえ、ヨーロッパで採用されているんですね。なんでヨーロッパなんですか？
自動車研究家
ヨーロッパでは環境問題に熱心に取り組んでいて、自動車の排ガス規制も厳しいんだ。だから、厳しい基準で測定するために「ECモード」が採用されているんだよ。今では、ヨーロッパだけでなく、中近東や東南アジアの一部でも使われているんだ。
ECモードとは。
「ECモード」とは、自動車から排出されるガスや燃費を測定する際に、ヨーロッパで採用されている走行パターンです。ECEモード、EECモードとも呼ばれ、中近東や東南アジアの一部でも使われています。このテストでは、車の重さやエンジンの大きさごとに基準値が設定されており、街中と郊外を走行します。そして、CVS法（定容採取法）という方法で排出ガスを採取し、分析します。
ECモードとは？
「ECモード」とは、Economy（エコノミー）走行モードの略称で、クルマの燃費を向上させるための機能です。
自動車メーカーや車種によって呼び方は異なりますが、「ECOモード」や「ECONモード」などと呼ばれることもあります。
ECモードの測定方法
ECモードの燃費は、実際の走行状態に近いパターンで測定されます。具体的には、JC08モードという試験サイクルを用いて、発進、加速、減速、停止といった一連の動作を実路走行を想定したパターンで再現し、その間の燃料消費量を計測します。この試験は、シャーシダイナモと呼ばれる装置の上で行われ、タイヤの回転抵抗や空気抵抗なども考慮されます。
ECモードは、JC08モードと比べて、より厳しい条件下で測定されるため、より実燃費に近い値が得られるとされています。
JC08モードとの違い
これまで、カタログ燃費は「JC08モード」という測定方法で算出されてきました。しかし、JC08モードは実際の走行状況と比較して、加速や減速が緩やかで、停車時間が短いなど、燃費の良い条件で測定されているという指摘がありました。
一方、WLTCモードは、より実際の走行状況に近づけた測定方法です。市街地、郊外、高速道路という3つの走行パターンを組み合わせ、加速や減速、停車時間などもより現実的に設定されています。そのため、WLTCモードで測定した燃費は、JC08モードよりも低い値となる傾向にあります。
つまり、WLTCモードは、より実燃費に近い値を把握できる測定方法と言えるでしょう。
WLTPモードとの関係性
WLTPモードは、国際的に統一された燃費試験方法であり、より実走行に近い数値を算出するために導入されました。では、ECモードとの関係性はどうなっているのでしょうか？
実は、ECモードはWLTPモードの試験結果を元に算出された値なのです。WLTPモードでの試験走行には、市街地走行、郊外走行、高速道路走行など、様々な走行パターンが含まれています。ECモードでは、これらの走行パターンの中から、電気自動車としての特性を活かせる部分を抽出し、燃費を算出しているのです。
今後の燃費基準とECモード
2021年4月から、燃費基準は国際基準であるWLTCモードに完全移行しました。WLTCモードは従来のJC08モードよりも実走行に近い燃費を測定できるのが特徴ですが、それでも走行条件や運転方法によって実際の燃費は異なってきます。
そこで、WLTCモード燃費に加えて、より実態に近い燃費を把握できるように導入されたのがECモードです。ECモードでは、エアコンやヘッドライトの使用など、実際の走行で発生するさまざまな条件を考慮して燃費を測定します。
ECモードは、WLTCモード燃費と合わせて表示されることで、消費者がより実用的な燃費情報を把握し、自分に合った車選びができるようになることが期待されています。