世界の少数派？日本の「右ハンドル車」事情
車を知りたい
先生、「右ハンドル車」って、日本だけなんですか？
自動車研究家
いい質問だね！ 実は日本だけじゃなくて、世界にもいくつかあるんだよ。イギリスやオーストラリア、インドなど、全部で13カ国あるよ。
車を知りたい
へえー、意外とあるんですね！なんでそんなに少ないんですか？
自動車研究家
世界のほとんどの国が右側通行だからね。右側通行だと、運転席は左側にある方が都合がいいんだ。だから、左ハンドル車の方が多くなるんだよ。
右ハンドル車とは。
「右ハンドル車」とは、運転席のハンドルが車両進行方向に向かって右側にある自動車のことです。クルマが左側通行する国では、対面通行のため運転席を右側に配置する右ハンドル車が製造・使用されています。日本でも標準仕様となっています。世界的には右側通行が主流ですが、イギリスや旧大英帝国圏の国々など、日本と同じ左側通行を採用している国は13か国あります。沖縄県は、第二次世界大戦末期に米軍の占領下に入った後、アメリカの統治下にあったため右側通行でしたが、1974年に左側通行に変更されました。また、スウェーデンは1967年に左側通行から右側通行に変更しています。
右ハンドル車とは？
「右ハンドル車」とは、運転席が車両の右側にある車のことを指します。運転席の位置が違うため、ワイパーやウィンカー、シフトレバーなどの配置も、一般的な左ハンドル車とは左右対称になっています。日本国内ではごく当たり前に見かける右ハンドル車ですが、世界的に見ると実は少数派。一体なぜ日本では右ハンドル車が主流になったのでしょうか？
左側通行と右側通行の歴史
「車は左側通行、歩道は右側通行」というのは、日本人にとってあまりにも当たり前のルールです。しかし、世界に目を向けると、実は右側通行が主流となっています。それに伴い、車の運転席も左側にある「左ハンドル車」が一般的です。では、なぜ日本を含むいくつかの国では左側通行、そして右ハンドル車が採用されているのでしょうか？
その歴史は古く、諸説ありますが、剣や刀を所持していた時代にまで遡ると言われています。当時、人々は自身の左側に剣を帯びていました。これは、右手を利き手とする人がほとんどであり、とっさの際に剣を抜きやすくするためです。そして、すれ違う際に互いの剣がぶつからないよう、自然と左側通行が生まれたという説が有力です。時代が下り、馬車が主な交通手段になると、御者は馬の背に乗りながら、利き手でムチを操りやすいよう、馬車の左側に乗るようになりました。そして、対向馬車とすれ違う際にも、左側通行の方が安全とされ、この習慣が根付いていったのです。
18世紀後半、馬車に代わって自動車が登場すると、多くの国で左側通行の習慣がそのまま引き継がれました。しかし、フランス革命を機に右側通行が広まります。これは、革命によって貴族社会が崩壊し、それまで貴族が利用していた馬車とは逆に、庶民が利用していた荷馬車の習慣が主流になったためと言われています。荷馬車は、御者が荷台の後方を確認しやすくするために右側に乗ることが多かったためです。
こうして、世界的に見ると右側通行と左側通行が混在することになりました。そして、日本は明治時代以降、西洋諸国の影響を受けながらも、左側通行の伝統を守り続けて現在に至っています。そのため、車は右側通行の国々とは逆の、右ハンドル車となっているのです。
世界的に見ると右ハンドル車は少数派
「車は左側通行、だから運転席は右側」というのが日本の常識ですが、世界的に見ると実はこれは少数派。 約7割の国が左側通行ではなく右側通行を採用しており、それに伴い運転席も左側にある車の方が多数派となっています。国際連合の統計によると、現在、世界で左側通行を採用している国や地域はわずか約50と、全体の3割程度しかありません。なぜこのような違いが生まれたのでしょうか？
日本で右ハンドル車が標準仕様になった理由
日本では当たり前の右ハンドル車ですが、世界的に見ると実は少数派なのをご存知ですか？なぜ日本では右ハンドル車が標準仕様になったのでしょうか？その歴史は古く、諸説ありますが、有力な説としては武士の時代に遡ります。当時の武士は、刀を左腰に差していました。これは、左腰に差した刀を素早く抜くためです。もし、武士が馬に乗る際に左側に座ると、刀が邪魔になってスムーズに乗り降りできません。そこで、馬の左側に乗り降りしやすいように、馬の通行は左側通行、そして馬車は道路の左側を走るのが当時の習慣となっていました。この習慣が、その後の自動車にも受け継がれ、現在のように右側通行、右ハンドルの車が標準となったという説が有力です。
沖縄の交通ルール変遷：右側通行から左側通行へ
日本は世界的に見ると珍しい左側通行を採用しており、それに伴い車は右ハンドルとなっています。しかし、かつて沖縄では右側通行が実施されており、車は左ハンドルでした。これは、太平洋戦争後、アメリカ合衆国の統治下にあった影響です。沖縄では、1978年7月30日に左側通行へと交通ルールが変更されました。これは、日本本土への復帰から約7年後のことです。この歴史的な転換により、沖縄の道路は日本の他の地域と統一され、現在に至ります。