クルマの心臓部!燃料噴射量を解説
車を知りたい
先生、燃料噴射量ってなんですか?具体的にどういうものか教えてください。
自動車研究家
自動車のエンジンは燃料を燃やして動力を得るんだけど、その燃料をエンジンに送り込む量のことだよ。燃料噴射システムによって、エンジンの状態に合わせて適切な量の燃料を噴射しているんだ。
車を知りたい
なるほど。一回の噴射でどれくらいの量の燃料を送り込むんですか?
自動車研究家
それはエンジンの回転数やアクセルの踏み込み具合によって違うんだ。例えば、アイドリング状態では少量の燃料を、加速時には多くの燃料を噴射する必要がある。この燃料噴射量を細かく調整することで、エンジンの性能を最大限に引き出しているんだよ。
燃料噴射量とは。
「燃料噴射量」とは、車が一回の燃料噴射で使う燃料の量のことです。最新の車は電子制御で燃料噴射量を調整しており、噴射弁が開く時間の長さで燃料の量を調整しています。例えば、「40mm3/回」と表記されていれば、一回の噴射で40mm3の燃料がエンジンに噴射されます。エンジンの回転数や負荷に応じて、噴射時間は2ms(ミリ秒、1秒の1000分の1)から8msの間で変化します。F1カーなどの高回転エンジンでは、ピストンの上下運動が非常に速いため、短い時間で多くの燃料を噴射できる噴射弁を使い、噴射時間も短く設定されています。
燃料噴射量とは?
自動車のエンジンは、燃料と空気の混合気を爆発させることで動力を得ています。この混合気を適切な比率に保つために、エンジン内部に送り込む燃料の量を精密に制御する必要があります。 その役割を担うのが「燃料噴射装置」であり、エンジンが必要とする燃料の量を瞬時に計算し、最適なタイミングで噴射しています。 この時、実際にエンジンへ送り込まれる燃料の量を「燃料噴射量」と呼びます。
燃料噴射量は、アクセルの踏み込み具合、エンジンの回転数、気温、気圧など、様々な要素を考慮して決定されます。 適切な燃料噴射量でなければ、エンジンの出力低下や燃費悪化、排ガス悪化など、様々な問題を引き起こす可能性があります。
電子制御と噴射量の関係
車の心臓部であるエンジン。そのエンジン性能を最大限に引き出すために重要な役割を担うのが、燃料噴射システムです。 現代の車は、電子制御によって最適な量の燃料をエンジンに送り込んでいます。
では、電子制御はどのように噴射量を決定しているのでしょうか?
エンジンには、最適な燃焼を実現するために、さまざまなセンサーが搭載されています。アクセルの踏み込み量を示すスロットルセンサー、エンジンの回転数を計測するクランク角センサー、吸入空気量を測るエアフローセンサーなど、これらのセンサーから送られてくる情報を元に、ECU(エンジンコントロールユニット)と呼ばれるコンピューターが、リアルタイムで燃料噴射量を調整しています。
例えば、アクセルを強く踏むと、スロットルセンサーがそれを感知し、ECUに信号を送ります。ECUは、より多くの空気を取り込んでいることを認識し、それに合わせて燃料噴射量を増やします。
このように、電子制御と燃料噴射量は密接に関係しており、 車の燃費や排出ガス性能に大きな影響を与えているのです。
噴射量の単位と意味
エンジンのパワーや燃費を左右する燃料噴射。その量を表す単位は、主に「mg/st」または「cc/st」が使われます。
「mg/st」は、1回の噴射で何ミリグラム(mg)の燃料を噴射するかを示す単位です。一方、「cc/st」は何立方センチメートル(cc)の燃料を噴射するかを表します。どちらも、エンジンの1ストローク(クランク軸が1回転する間のピストンの動き)あたりの燃料噴射量を表す単位である点は共通しています。
これらの数値が大きいほど、一度に多くの燃料がエンジンに送り込まれることになります。高出力が必要なスポーツカーなどでは、この数値が大きくなる傾向があります。逆に、燃費重視の車種では、少ない燃料で効率よく走れるよう、噴射量は小さめに設定されていることが多いです。
運転状況による噴射量の変化
エンジンが動くために必要不可欠な燃料。その燃料を最適なタイミングで、最適な量だけエンジンに送り込むのが燃料噴射装置の役割です。 車の運転状況は、常に変化します。発進時、加速時、減速時、走行状態や勾配など、状況は様々です。 一定の速度で走行している場合と、急な上り坂を登る場合では、必要なエンジンのパワーが大きく異なるため、当然必要な燃料の量も変化します。 燃料噴射装置は、このような運転状況の変化を様々なセンサーで検知し、状況に応じた最適な燃料噴射量をコントロールすることで、エンジンのパフォーマンスを最大限に引き出し、燃費向上や排気ガス浄化にも貢献しているのです。
レーシングカーにおける噴射量
– レーシングカーにおける噴射量
市販車とは異なり、レーシングカーは常に出力を追求するため、燃料噴射量は大きく異なります。高回転域までエンジンを回し続ける必要があるため、大量の燃料を精密に噴射しなければなりません。
また、コーナーの立ち上がりなど、瞬時に加速する状況にも対応する必要があるため、アクセル操作に対する燃料噴射量の反応速度も非常に重要です。
さらに、レース中の状況に合わせて、ピットクルーが燃料噴射量を細かく調整することで、燃費やタイヤの摩耗を抑えたり、ライバル車との駆け引きに活用することもあります。