エンジンの心臓部!キャブレーターの仕組み
車を知りたい
先生、「キャブレーター」って言葉が出てきたのですが、どういうものかよく分かりません。教えてください。
自動車研究家
「キャブレーター」は、エンジンに燃料を送るための重要な部品だね。分かりやすく言うと、空気と燃料を混ぜて、エンジンが吸い込みやすい状態にする装置なんだ。
車を知りたい
へえー。燃料を混ぜるって、どういうことですか?
自動車研究家
エンジンは、燃料と空気を混ぜて爆発させることで力を生み出すんだけど、キャブレーターは空気の流れを利用して燃料を霧状に噴射し、効率よく燃えるように混合しているんだ。昔はほとんどの車がキャブレーターを使っていたんだよ。
キャブレーターとは。
「キャブレーター」とは、自動車のエンジンに燃料を送り込むための装置で、気化器とも呼ばれます。エンジンの吸気通路に設けられたベンチュリー部で負圧を発生させ、燃料を吸い込む仕組みです。構造としては、固定ベンチュリー式の場合、メインボディ部、スロットルチャンバー部、フロートチャンバー、チョークチャンバーなどで構成されています。エンジン低回転時やアイドリング時の燃料供給は、スロットルバルブの開度に応じて、壁面のポートから燃料が吸い出されます。このような固定式の他に、空気通路の面積を変化させることで燃料供給量を調整する可変ベンチュリー式も存在します。
キャブレーターの役割とは?
キャブレーターは、ガソリンエンジンにとって必要不可欠な部品です。その役割は、空気とガソリンを適切な比率で混合し、エンジン内部に送り込むことです。
車が走るためには、エンジンの中でガソリンを爆発させる必要があります。しかし、ガソリンだけでは効率よく燃焼させることはできません。そこで、キャブレーターの出番です。キャブレーターは、空気とガソリンを最適な比率(約151)で混合し、エンジンが最も効率よくパワーを発揮できるようにしています。
キャブレーターの構造を探る
キャブレーターは、ガソリンエンジンにおいて無くてはならない重要な部品です。その役割は、空気と燃料を適切な比率で混合し、エンジン内部に送り込むことです。この混合気によって、エンジンはスムーズに回転し、車を走らせる力を生み出すことができます。
キャブレーターは、一見複雑な構造のように見えますが、基本的な仕組みはシンプルです。まず、空気は「ベンチュリ」と呼ばれる、中央部分が狭くなっている通路を通ります。ベンチュリを空気が通過する際、流速が上がり、負圧が発生します。この負圧を利用して、「フロートチャンバー」と呼ばれる燃料の貯蔵場所から、燃料を吸い上げます。燃料は、「ジェット」と呼ばれる小さな穴を通って吸い上げられるため、空気の流量に合わせた燃料の量を供給することができます。
このように、キャブレーターは、ベンチュリ、フロートチャンバー、ジェットといった主要な部品が連携することで、エンジンに必要な混合気を作り出しているのです。
燃料供給の仕組み:負圧とベンチュリー効果
エンジンに吸い込まれた空気は、キャブレター内部の狭い通路「ベンチュリー」を通ります。ベンチュリーでは、空気の速度が上がり、その結果、気圧が低下します。この圧力差を利用して、燃料を吸い上げ、空気と燃料を最適な比率で混合するのがキャブレターの役割です。
固定ベンチュリー式と可変ベンチュリー式の違い
キャブレターには、大きく分けて「固定ベンチュリー式」と「可変ベンチュリー式」の二つのタイプが存在します。
固定ベンチュリー式は、その名の通りベンチュリー部の断面積が固定されています。構造がシンプルで、低コストで製造できることがメリットです。一方、エンジン回転数やアクセル開度によって変化する空気の流量に対して、常に一定の混合比で燃料を供給することが難しいという側面も持ち合わせています。
一方、可変ベンチュリー式は、ベンチュリー部の断面積が変化する構造になっています。これにより、エンジン回転数やアクセル開度に応じて最適な混合気を供給することが可能となります。その結果、固定ベンチュリー式と比較して、出力や燃費の向上が見込めます。しかし、構造が複雑になるため、固定ベンチュリー式よりも高価になる傾向があります。
キャブレーターのメリット・デメリット
キャブレーターは、シンプルな構造ながらも重要な役割を担っています。ここでは、そんなキャブレーターのメリットとデメリットについて解説していきます。
メリットとしてまず挙げられるのは、その構造のシンプルさゆえの低価格とメンテナンス性の高さです。電子制御を必要としないため、部品点数が少なく、故障した場合でも比較的容易に修理することができます。また、構造がシンプルなことから、調整や改造がしやすいというのも大きな魅力です。自身の車両や走行環境に合わせて、燃料の供給量を調整することで、より最適なパフォーマンスを引き出すことができます。
一方で、キャブレーターにはデメリットも存在します。最も大きなデメリットは、環境性能の低さと言えるでしょう。現代の電子制御式燃料噴射装置と比較すると、どうしても燃料の噴射量制御が粗くなってしまい、排ガス規制に対応することが難しいという側面があります。また、気温や気圧の変化に影響を受けやすいという点もデメリットとして挙げられます。気温や気圧の変化によって空気の密度が変化するため、最適な混合気を作り出すためには、その都度調整が必要になる場合があります。