エンジン性能UP!クロスフローの仕組み
車を知りたい
先生、「クロスフロー」ってどういう意味ですか?説明を読んでも、ちょっとよく分からなくて…
自動車研究家
なるほど。「クロスフロー」はエンジンの吸気と排気の仕組みのことだね。簡単に言うと、エンジンを上から見て、吸気と排気が反対側から行われる配置のことだよ。
車を知りたい
反対側から吸気と排気をすることで、何かいいことがあるんですか?
自動車研究家
いい質問だね! クロスフローにすると、吸気と排気の効率がアップするんだ。例えば、大きなバルブを取り付けやすくなったり、吸気は冷たく、排気は熱いまま処理しやすくなる。だから、高性能エンジンにはほとんどクロスフローが使われているんだよ。
クロスフローとは。
「クロスフロー」とは、自動車エンジンの吸気と排気を効率的に行うための設計思想です。具体的には、シリンダーヘッドで吸気ポートと排気ポートを互いに反対側に配置します。4バルブエンジンを例に挙げると、吸気側は片側、排気側は反対側からそれぞれ配置され、吸気マニホールドと排気マニホールドもヘッドの両側に装着されます。
この配置の利点は、吸排気バルブとポートを大きくできるため、吸排気効率が向上することです。また、冷却効率の面でも優れており、吸気側を過度に冷やさずに、高温になる排気側や点火プラグ周りを集中的に冷却できます。これらの利点から、高性能エンジンはこぞってクロスフロー方式を採用しています。
対照的に、吸気と排気を同じ側に配置する方式を「カウンターフロー」または「Uターンフロー」と呼びます。
クロスフローとは?
車のエンジンにおいて、吸気と排気の効率はパワーに直結する重要な要素です。その効率を上げるための技術の一つに「クロスフロー」があります。 クロスフローとは、エンジン内部の吸気と排気の経路を、可能な限り直線的にし、互いに交差するように配置する設計思想のことです。 これにより、吸気と排気がスムーズに行われ、エンジンの出力向上や燃費改善に貢献します。
クロスフローのメリット
クロスフロー方式には、エンジン性能向上に繋がるメリットが複数あります。まず、吸気ポートと排気ポートがエンジンヘッドの両側に配置されるため、吸排気経路が短く直線的になります。これにより、吸排気抵抗が減少し、新鮮な空気と排気ガスが効率よく入れ替わるのです。その結果、燃焼効率が向上し、出力向上、燃費向上に貢献します。
また、吸気側と排気側が独立しているため、排気ガスの熱影響を受けにくく、吸気温度の上昇を抑えられます。冷たい空気ほど酸素密度が高いため、燃焼効率がさらに向上し、より大きなパワーを引き出すことが可能になります。
さらに、吸排気効率の向上は、エンジンのレスポンス向上にも繋がります。アクセル操作に対する反応が早くなるため、キビキビとした軽快な走りを実現できるのも大きなメリットと言えるでしょう。
吸排気効率の向上
クロスフローエンジンは、吸気と排気の効率を大幅に向上させる設計がされています。従来型のエンジンでは、吸気と排気が同じ経路を通っていたため、排気ガスが吸気を妨げ、新鮮な空気の供給が阻害されていました。しかし、クロスフローエンジンでは、シリンダーヘッドの吸気ポートと排気ポートをエンジンブロックの両側に配置することで、吸気と排気の経路を完全に分離しました。これにより、排気ガスが吸気に干渉することなく、スムーズな吸排気が可能となり、エンジンの出力向上と燃費向上に貢献しています。
冷却効率の向上
クロスフローエンジンは、冷却効率の向上にも大きく貢献します。吸気と排気がエンジンの別々の側で行われるため、燃焼室周辺の温度が均一化しやすくなるのです。従来型のエンジンでは、排気ポートが集中しているため、その周辺の温度が極端に高くなりやすく、冷却水の温度にもムラが生じやすいためです。クロスフローエンジンでは、冷却水がエンジン全体を効率的に循環することで、オーバーヒートのリスクを低減し、安定したエンジン性能を発揮できるようになります。
クロスフローが使われているエンジン
クロスフローエンジンは、その効率的な吸排気システムにより、多くの自動車メーカーに採用されています。特に、高回転化、高出力化が求められるスポーツタイプの車や、燃費性能を重視するコンパクトカーにおいて多く見られます。具体的には、ホンダのVTECエンジンや、トヨタのGRエンジンなどが、クロスフロー方式を採用している代表的な例です。これらのエンジンは、クロスフローのメリットを活かすことで、高い動力性能と環境性能を両立させています。