自動車開発の要!「レコードモデル」とは?

自動車開発の要!「レコードモデル」とは?

車を知りたい

先生、「レコードモデル」ってなんですか? 自動車の用語らしいんですけど、よく分からなくて…

自動車研究家

なるほど。「レコードモデル」は、簡単に言うと、経営陣が承認した車のデザイン模型を、後から見返せるように記録として残しておくための模型のことだよ。自動車のデザインは、最初は粘土でできた「クレイモデル」で検討されるんだけど、粘土は壊れやすいから、それをファイバーグラスなどで作り直して保存するんだ。それが「レコードモデル」だよ。

車を知りたい

なるほど! つまり、承認されたデザインを記録して、後からみんなで見返せるように残しておくための模型ってことですね!

自動車研究家

その通り! よく理解できましたね!ちなみに、レコードモデルは「クオリファイドモデル」や「ハードモデル」とも呼ばれていることも覚えておくと良いでしょう。

レコードモデルとは。

自動車業界において、「レコードモデル」とは、経営陣から承認を得たクレイモデル(粘土模型)を保存するために、ファイバーグラス樹脂といった形状保持に優れた素材を用いて再現した模型のことです。クレイモデルは時間の経過とともに変形してしまうため、長期保存に適していません。レコードモデルは、「クオリファイドモデル」や「ハードモデル」とも呼ばれます。

「レコードモデル」誕生の背景

「レコードモデル」誕生の背景

かつて、自動車開発といえば、紙の図面や仕様書が飛び交い、修正が入るたびに関係者間で膨大な情報共有が発生していました。この非効率な開発体制は、ミスコミュニケーションや手戻りを誘発し、開発期間の長期化やコスト増大の要因となっていました。

このような課題を解決するために誕生したのが「レコードモデル」です。これは、自動車の設計情報を一元管理するデータベースであり、関係者全員が常に最新の情報を共有できるシステムです。レコードモデルの登場により、開発プロセスは劇的に効率化され、高品質な自動車をより短期間かつ低コストで開発することが可能になりました。

クレイモデルから「レコードモデル」へ

クレイモデルから「レコードモデル」へ

自動車のデザインは、まずデザイナーの自由な発想から生まれます。そして、そのイメージを具現化する手段として、従来はクレイモデルが用いられてきました。クレイモデルは、粘土のような素材を盛り付けたり削ったりすることで、実際のサイズでデザインを検討できるため、デザインの完成度を高める上で重要な役割を担っていました。

しかし近年、自動車開発のデジタル化が加速する中で、クレイモデルに代わる新たな手法として「レコードモデル」が登場しました。レコードモデルとは、3D CADデータを基に、高精度な測定機器を用いて実際のサイズで製作された模型のことです。従来のクレイモデルと比較して、レコードモデルには以下のようなメリットがあります。

「レコードモデル」の役割と重要性

「レコードモデル」の役割と重要性

現代の自動車開発において、「レコードモデル」は設計情報の一元管理を担う重要な役割を担っています。従来の設計手法では、図面や仕様書といった情報が各部門に分散していました。しかし、自動車の複雑化が進むにつれて、この手法では情報伝達の遅延や齟齬が生じやすく、開発効率の低下が課題となっていました。

レコードモデルは、3D CADデータを中心に、部品情報や設計要件などを一元的に統合・管理するデータベースです。 このモデルを基軸にすることで、設計者は常に最新の情報にアクセスできるようになり、部門間での情報共有もスムーズになります。その結果、設計変更による手戻りや作業の重複を減らし、開発期間の短縮やコスト削減に大きく貢献します。

さらに、レコードモデルは単なる設計情報のデータベースにとどまりません。シミュレーションや解析、製造工程の設計など、開発プロセス全体で活用されることで、自動車開発の効率化と高品質化を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。

デジタル化時代における「レコードモデル」

デジタル化時代における「レコードモデル」

昨今、自動車業界に限らずあらゆる分野でデジタル化が進んでいます。特に自動車開発においては、CASE(※)と呼ばれる技術革新が進む中で、デジタル技術の活用は必要不可欠となっています。
こうした流れの中で、製品の設計・開発情報を一元管理する「レコードモデル」の重要性が増しています。従来の図面中心の情報管理では、膨大な情報量を効率的に扱うことが難しくなってきているためです。レコードモデルを活用することで、関連情報の一括管理や変更履歴の追跡が容易になり、開発の効率化、品質向上、コスト削減などが期待できます。

※ CASE コネクテッド(Connected)、自動運転(Autonomous)、シェアリング(Shared & Services)、電動化(Electric)

「レコードモデル」の未来

「レコードモデル」の未来

これまでの自動車開発において、レコードモデルは品質保証の要として、重要な役割を担ってきました。しかし、自動車業界は今、電動化や自動運転など、100年に一度と言われる大変革期を迎えています。このような変化の激しい時代において、従来のレコードモデルのあり方を見直し、進化させていく必要性が生じています。

具体的には、ソフトウェア開発との連携強化が求められます。自動運転システムなど、ソフトウェアの重要性が増す中で、ハードウェア中心であった従来のレコードモデルでは対応しきれない側面が出てきています。そこで、ソフトウェアの開発プロセスも包含した、より包括的なレコードモデルの構築が求められています。

さらに、データ分析の活用も重要なキーワードです。走行データや顧客 feedback などの膨大なデータをレコードモデルと結びつけることで、より精度の高い品質改善や、顧客ニーズに合致した製品開発が可能になります。

レコードモデルは、これからの自動車開発においても、その中心的な役割を担い続けるでしょう。しかし、その存在意義を最大限に発揮するためには、時代の変化に合わせた進化が不可欠です。

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