クルマを守る!パーカライジング処理の秘密

車を知りたい
先生、パーカライジング処理ってなんですか?

自動車研究家
パーカライジング処理は、鉄鋼の表面にリン酸塩の膜を作って錆びにくくする処理のことだよ。自動車のボディによく使われているんだ。

車を知りたい
錆びにくくするだけですか?

自動車研究家
それだけじゃないよ。リン酸塩の膜は塗料の付きをよくする効果もあるんだ。だから、塗装する前の処理としてパーカライジング処理をすることが多いんだよ。
パーカライジング処理とは。
「パーカライジング処理」とは、鉄鋼の表面にリン酸塩の皮膜を作って錆を防ぐ処理のことです。この処理を施すことで、錆びにくくなるだけでなく、塗料の密着性も向上するため、自動車のボディを塗装する前の下地処理として用いられることがあります。 従来は、リン酸と二酸化マンガンの水溶液を沸騰させて40分から2時間かけて浸す方法が主流でしたが、パーカー社が開発した、常温~65℃で90秒から10分浸すだけで処理できる画期的な方法が、自動車業界に広く普及しました。 このパーカー社の技術が由来となり、現在ではこの処理を「パーカライジング処理」と呼ぶのが一般的になっています。 また、リン酸塩の皮膜には、互いに接触すると表面の摩擦抵抗を減少させる効果もあるため、自動車のギアやシャフトなどにも応用されています。さらに、家電製品の部品など、幅広い分野で活用されています。
パーカライジング処理とは?

パーカライジング処理とは、金属の表面にリン酸塩の皮膜を形成する化学処理のことです。
この皮膜は、耐食性、耐摩耗性、潤滑性、塗装密着性などを向上させる効果があり、自動車部品をはじめ、様々な工業製品に活用されています。
パーカライジング処理には、処理方法や使用する薬品の違いによって、いくつかの種類があります。
防錆効果の仕組み

パーカライジング処理の最大の魅力は、なんといってもその優れた防錆効果にあります。では、一体どのようにして錆から車を守っているのでしょうか?
パーカライジング処理では、薬品を使って金属表面に意図的に薄いリン酸鉄の皮膜を生成します。この皮膜が、まさに防錆の要となるのです。
リン酸鉄の皮膜は、それ自体が持つ安定性によって、錆の原因となる水分や酸素を遮断する役割を果たします。まるで、鉄の表面に鎧をまとわせるように、錆の侵入を防ぐのです。
さらに、この皮膜には微細な孔が無数に空いており、塗料の密着性を高める効果も期待できます。パーカライジング処理は、単に錆を防ぐだけでなく、その後の塗装工程との相乗効果によって、より強固な防錆システムを構築する上で重要な役割を担っていると言えるでしょう。
塗膜との密着性を高める

パーカライジング処理は、金属表面に微細な結晶を生成することで、耐食性を向上させる技術として知られています。しかし、その効果はそれだけにとどまりません。実は、この微細な結晶構造が、塗料の密着性を飛躍的に高める役割も担っているのです。
塗装を行う際、平滑な金属表面では塗料が密着しにくく、剥がれや腐食の原因となることがあります。一方、パーカライジング処理によって生成された凹凸のある表面は、塗料が入り込む隙間を多く作り出し、まるでアンカーのようにしっかりと食い込むことができます。
この優れた密着性により、塗装の耐久性が向上し、クルマの美観を長期間にわたって保つことが可能となるのです。
自動車以外でのパーカライジング処理

パーカライジング処理は、その防錆性と塗装密着性の高さから自動車産業で広く活用されていますが、その応用範囲は自動車だけにとどまりません。 実は、私たちの身近な製品にも、パーカライジング処理は数多く採用されているのです。 例えば、家電製品では冷蔵庫や洗濯機などの内部部品に、錆を防ぎ耐久性を高めるために施されています。また、建築業界では、橋梁や鉄骨構造物など、屋外で長期間使用される金属部分の防錆処理として利用されています。さらに、近年注目されている太陽光発電パネルのフレームにも、耐候性を向上させる目的でパーカライジング処理が採用されるケースが増えています。このように、パーカライジング処理は、その優れた特性により、さまざまな分野で活躍していると言えるでしょう。
パーカライジング処理の未来

近年、環境問題への意識の高まりから、自動車業界では様々な規制が強化されています。パーカライジング処理においても、従来の方法では環境負荷の高い物質が使われていたため、代替技術の開発が進んでいます。特に注目されているのが、より環境負荷の低い物質を用いた処理方法や、処理工程を簡略化することで省資源化を実現する技術です。これらの技術革新により、パーカライジング処理は環境への配慮と機能性の両立を実現する、次世代の表面処理技術として期待されています。
また、従来の防錆効果に加えて、近年では、パーカライジング処理を応用した新しい機能性付与の研究も進められています。例えば、特定の機能を持つ物質をコーティングすることで、耐摩耗性や潤滑性を向上させる試みなどが挙げられます。これらの研究成果は、自動車産業だけでなく、様々な分野での応用が期待されています。
