アウトボードサスペンション:レーシングカーの進化と衰退

車を知りたい
先生、「アウトボードサスペンション」って、どんなサスペンションなんですか?レーシングカーに使われていたって聞きました。

自動車研究家
いい質問だね!アウトボードサスペンションは、スプリングやショックアブソーバーといったサスペンションの部品を、車のフレームの外側に配置したものなんだ。レーシングカーで、特に昔よく使われていたよ。

車を知りたい
フレームの外側ってことは、タイヤのすぐ近くってことですか?

自動車研究家
その通り!だから、サスペンションの構造がシンプルになるメリットがあるんだ。だけど、部品が車体からはみ出てしまうから、空気抵抗が大きくなってしまう。それで、最近はあまり使われていないんだよ。
アウトボードサスペンションとは。
「アウトボードサスペンション」とは、レーシングカーのサスペンションの一種で、スプリングとショックアブソーバーを車体フレームの外側に配置した構造のことです。シンプルな構造ですが、スプリングとショックアブソーバーが車体から突き出すため、空気の流れを乱して空気抵抗が増加してしまう点が欠点です。そのため、現代のレーシングカーではあまり採用されていません。
アウトボードサスペンションとは?

アウトボードサスペンションとは、レーシングカーのサスペンションの一種で、スプリングやダンパーなどのサスペンション機構をホイールよりも外側に配置する構造を指します。従来の内側配置型と異なり、サスペンションアームを車体からホイールに向かって水平に近い角度で配置することで、ばね下重量を大幅に軽減できるというメリットがあります。
メリット:シンプルな構造と高い運動性能

アウトボードサスペンションは、そのシンプルな構造ゆえに、レーシングカーにおいて高い運動性能を発揮することが大きなメリットとして挙げられます。サスペンションアームが車体外部に露出した構造であるため、バネ下重量を大幅に軽減できます。 バネ下重量の軽減は、路面追従性の向上に繋がり、タイヤのグリップ力が向上、結果的にコーナリング速度や加速性能の向上に貢献します。 また、シンプルな構造は、メンテナンス性にも優れており、レース現場での迅速な対応を可能にします。この点は、レースで競争力を維持する上で重要な要素と言えるでしょう。
デメリット:空気抵抗の増加

アウトボードサスペンションは、その革新的なメカニズムによって優れた空力性能をもたらす一方で、皮肉にも空気抵抗の増加という課題も抱えていました。 従来の内蔵式サスペンションと異なり、アウトボードサスペンションはスプリングやダンパーなどの構成要素が車体外部に露出する構造です。そのため、これらの要素が空気の流れを阻害し、抵抗を生み出す要因となってしまいます。特に、高速走行時に顕著に現れるこの問題は、ラップタイム短縮を至上命題とするレーシングカーにとって軽視できないデメリットでした。
栄光の時代と衰退の理由

アウトボードサスペンションは、1960年代から70年代にかけて、レーシングカー、特にF1において一世を風靡した技術でした。従来のサスペンションとは異なり、スプリングやダンパーを車体内部ではなく、ホイール側に配置することで、車体の軽量化、低重心化、そしてサスペンションの反応性向上を実現しました。
この革新的な技術は、ロータスやブラバムといった名門チームに採用され、数々の勝利に貢献しました。しかし、80年代に入ると、グラウンドエフェクトカーの登場や、安全性への懸念から、アウトボードサスペンションは徐々に姿を消していきます。
グラウンドエフェクトカーは、車体下面の空力効果を利用してダウンフォースを発生させるため、サスペンションの動きが制限されるアウトボードサスペンションは適さなかったのです。さらに、アウトボードサスペンションは、クラッシュ時にドライバーへの危険性が高いという指摘も、衰退の一因となりました。
アウトボードサスペンションは、短命ではありましたが、レーシングカーの進化に大きな影響を与えました。その革新的な思想は、現代のレーシングカーにも受け継がれています。
現代におけるアウトボードサスペンション

かつて隆盛を極めたアウトボードサスペンションですが、現代のレーシングカーにおいては、ほとんど見かけることはなくなりました。その理由は、主に空力性能の追求とメンテナンス性の向上にあります。
アウトボードサスペンションは、サスペンションアームをボディの外側に配置するため、空気抵抗の増加やダウンフォース発生の妨げになる可能性があります。現代のレーシングカーにおいて、これらの要素は勝敗を大きく左右するため、アウトボードサスペンションは敬遠される傾向にあります。
また、アウトボードサスペンションは、その構造上、内部構造が複雑になりやすく、メンテナンスの難易度やコストが高くなる傾向があります。レース活動においては、迅速かつ効率的なメンテナンスは不可欠であり、この点においてもアウトボードサスペンションは不利となります。
しかし、アウトボードサスペンションは完全に姿を消したわけではありません。一部のレーシングカーや、特にレトロカーレースなどでは、その独特のメカニズムや美しさから、現在でも採用されることがあります。また、技術の進歩により、空力性能の改善やメンテナンス性の向上など、克服すべき課題に対する取り組みも続けられています。
アウトボードサスペンションは、現代のレーシングカーにおいて主流とは言えないものの、その歴史的価値や潜在能力から、今後も注目を集める可能性を秘めていると言えるでしょう。
