4リンク式サスペンション徹底解説

4リンク式サスペンション徹底解説

車を知りたい

先生、「4リンク式サスペンション」って、普通の車にもついているんですか?

自動車研究家

いい質問だね!実は、4リンク式サスペンションは、主に後輪駆動(FR)の車に使われているんだ。君の家の車はFRかな?

車を知りたい

うちは、前にエンジンがあるから、前輪駆動だと思います。

自動車研究家

なるほど、では君の家の車はFRではないね。4リンク式サスペンションは、FR車のリヤサスペンションによく使われているんだ。乗り心地や走行安定性を高めるのに役立っているんだよ。

4リンク式サスペンションとは。

「4リンク式サスペンション」とは、車軸の位置を4本のリンクで制御するリジッドアクスルサスペンションの一種です。2本のアッパーリンクと2本のロワリンクで支えるタイプと、1本のアッパーリンク、2本のロワリンク、1本のラテラルロッドで支えるタイプの2種類があります。前者は、5リンク式からラテラルロッドを取り除き、2本の短いアッパーリンクをハの字型に配置することで横方向の力も受けられるようにした構造です。後者は、5リンク式のアッパーリンクを1本にした構造で、アッパーリンクとロワリンクで前後方向の力と駆動・制動時の反力を、ラテラルロッドで横方向の力をそれぞれ受け持ちます。どちらのタイプも、FR車の後輪サスペンションとして採用されています。

4リンク式サスペンションとは?

4リンク式サスペンションとは?

4リンク式サスペンションとは、独立懸架式サスペンションの一種で、4本のリンクアームと1本のショックアブソーバーで車輪を支持する方式です。 縦方向の動きを制御する2本のロアアームと、横方向の動きを制御する2本のアッパーアームで構成され、路面からの衝撃を効率的に吸収します。 このサスペンションは、高い運動性能と快適な乗り心地を両立できることから、高級車やスポーツカーを中心に広く採用されています。

2種類の構造と特徴

2種類の構造と特徴

4リンク式サスペンションには、大きく分けて2つの構造が存在します。それぞれに異なる特徴があり、車両の走行性能や乗り心地に大きく影響を与えます。まずは、それぞれの構造と特徴について詳しく見ていきましょう。

一つ目は「ダブルウィッシュボーン式」と呼ばれる構造です。これは、2本のAアームと呼ばれるアームで車輪を支持する方式で、古くからレーシングカーなどに採用されてきた歴史があります。ダブルウィッシュボーン式の最大の特徴は、その高い運動性能にあります。サスペンションジオメトリーを自由に設定できるため、コーナリング時やブレーキング時のタイヤの接地性を最適化し、優れた操縦安定性を実現できます。

二つ目は「マルチリンク式」と呼ばれる構造です。これは、4本以上のアームを組み合わせることで車輪を支持する方式で、ダブルウィッシュボーン式よりも複雑な構造となっています。マルチリンク式の最大の特徴は、その高い設計自由度にあります。アームの長さや取り付け角度を調整することで、走行性能と乗り心地を高い次元で両立させることが可能です。そのため、現在では高級車やスポーツカーを中心に幅広く採用されています。

メリット・デメリット

メリット・デメリット

– メリット

4リンク式サスペンションの最大のメリットは、その高い自由度にあります。4本のリンクの長さや取り付け角度を調整することで、サスペンションの動きを細かく制御することが可能です。これにより、乗り心地走行安定性タイヤの接地性など、様々な面で優れた性能を実現することができます。

特に、コーナリング時には、外側のタイヤへ適切な荷重移動を行うことで、高いグリップ力を発揮し、安定したコーナリングを実現します。また、路面の凹凸による衝撃を効果的に吸収するため、快適な乗り心地を提供します。

– デメリット

一方で、4リンク式サスペンションは、構造が複雑になるため、部品点数製造コストが増加するというデメリットも抱えています。また、調整箇所が多いことから、適切なセッティングを出すのが難しいという側面も。そのため、一般的には、高級車やスポーツカーなど、高い走行性能を求められる車に多く採用されています。

採用車種と評価

採用車種と評価

4リンク式サスペンションは、その優れた性能と乗り心地から、高級車やスポーツカーを中心に幅広く採用されています。具体的には、メルセデス・ベンツのSクラスやCクラス、BMWの7シリーズや5シリーズ、レクサスのLSやGSなど、名だたる高級車種に搭載されています。これらの車種では、4リンク式サスペンションの優れた路面追従性と乗り心地の良さが、高級車に求められる快適性と走行性能の両立に貢献しています。また、スポーツカーでは、ホンダのNSXや日産のGT-Rなど、高い運動性能を誇る車種にも採用されています。これらの車種では、4リンク式サスペンションの高い操縦安定性と路面追従性が、スポーツ走行時の限界性能を引き出すために一役買っています。このように、4リンク式サスペンションは、その優れた性能から、様々な車種に採用され、高い評価を得ています。

進化し続けるサスペンション技術

進化し続けるサスペンション技術

自動車のサスペンションは、乗り心地や走行性能を大きく左右する重要な要素です。その中でも、4リンク式サスペンションは、独立懸架方式の代表格として知られています。

4リンク式サスペンションは、その名の通り4本のリンクアームで車輪を支持し、路面からの衝撃を吸収する仕組みです。この方式は、高い自由度を活かすことで、優れた操縦安定性と快適な乗り心地を両立できる点が最大のメリットと言えるでしょう。

しかし、4リンク式サスペンションは、構造が複雑になりがちで、コストがかかるというデメリットも抱えていました。そのため、かつては高級車にしか搭載されていませんでした。

ところが、近年では、素材技術や設計技術の進化により、4リンク式サスペンションは、よりコンパクトかつ低コストで製造することが可能になりました。その結果、現在では、軽自動車やコンパクトカーにも幅広く採用されるようになっています。

このように、4リンク式サスペンションは、時代の変化とともに進化を遂げてきました。そして、これからも、さらなる高性能化、軽量化、低コスト化などが期待されています。

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