トヨタの4WDシステム「ハイマチック」を解説

トヨタの4WDシステム「ハイマチック」を解説

車を知りたい

先生、「ハイマチック」って、トヨタの四駆のシステムのことですよね? どう違うんですか?

自動車研究家

良い質問ですね! ハイマチックは、トヨタのFF車をベースにした四駆システムで、普段は前輪駆動で走って、必要な時に四輪駆動になるんだよ。

車を知りたい

へえー。どんな時に四輪駆動になるんですか?

自動車研究家

雪道や滑りやすい路面でタイヤがスリップしそうになった時など、前輪だけに駆動力が伝わると滑りやすい場面で、自動的に後輪にも駆動力を配分して、安定した走行を可能にするんだ。

ハイマチックとは。

「ハイマチック」は、トヨタがFF車向けに開発したフルタイム4WDシステムの名称です。このシステムは、センターデフに電子制御式の差動制限機構を備えている点が特徴です。湿式多板クラッチを用いたセンターデフは、AT車の油圧を利用して動作し、電子制御によって差動制限を行います。さらに、電子制御ATの信号を利用して、より緻密な制御を行うシステムは「EC-ハイマチック」と呼ばれます。発進時など速度が低く、大きな駆動力が必要な場合は差動制限力を強め、高速走行時など速度が高い場合は差動制限トルクを弱めるなど、状況に応じて最適な駆動力を発揮します。

ハイマチックとは?

ハイマチックとは?

「ハイマチック」は、トヨタが開発したパートタイム式4WDシステムです。1980年代に登場し、主にトラックやSUVに搭載されてきました。パートタイム式4WDとは、状況に応じて2WD(後輪駆動)と4WD(四輪駆動)を切り替えて走行できるシステムのことです。ハイマチックは、その名の通りレバー操作などにより、ドライバーが簡単に2WDと4WDを切り替えられるのが特徴です。

ハイマチックは、機械式のシンプルな構造を持つため、耐久性が高く、悪路走破性に優れているというメリットがあります。そのため、オフロード走行を重視するユーザーから高い評価を得てきました。また、燃費性能にも優れている点も魅力です。

ハイマチックの仕組み:センターデフと電子制御

ハイマチックの仕組み:センターデフと電子制御

ハイマチックは、センターデフと呼ばれる機構と、電子制御を組み合わせることで、前輪と後輪へのトルク配分を自動的に変化させるシステムです。

通常走行時は、前輪後輪=5050の割合でトルクを配分し、安定した走りを実現します。

一方、雪道や悪路など、滑りやすい路面を走行する場合や、コーナリング時などには、センサーがスリップや車両の挙動を感知し、状況に応じて最適なトルク配分を瞬時に行います。

このように、ハイマチックは、センターデフと電子制御の組み合わせによって、様々な路面状況に対応できる、高い走破性と安定性を両立したシステムと言えるでしょう。

EC-ハイマチック:進化した制御システム

EC-ハイマチック:進化した制御システム

トヨタが誇る4WDシステム「ハイマチック」の中でも、「EC-ハイマチック」は電子制御化によって、より高度な走破性と燃費性能を実現したシステムです。従来のハイマチックが機械式LSDを用いて前後輪のトルク配分を行っていたのに対し、EC-ハイマチックは電子制御カップリングを導入。これにより、路面状況や走行状態に応じて、よりきめ細かく前後輪へのトルク配分を制御することが可能となりました。

例えば、滑りやすい路面では、瞬時に後輪に駆動力を配分することでスリップを抑制し、安定した走行をサポート。一方、乾燥舗装路など4WDの必要性が低い状況では、前輪駆動を維持することで燃費向上に貢献します。

さらに、EC-ハイマチックは、下り坂で車速を一定に保つダウンヒルアシストコントロールや、悪路からの脱出を支援するアクティブトラクションコントロールなど、先進の運転支援システムと連携。これにより、ドライバーはより安心かつ快適に、様々な路面状況に挑むことができるのです。

ハイマチックのメリット・デメリット

ハイマチックのメリット・デメリット

ハイマチックは、トヨタが開発したパートタイム4WDシステムの一つです。
経済性と走破性を両立したシステムとして、多くの車種に搭載されてきました。
ここでは、そんなハイマチックのメリットとデメリットについて解説していきます。

メリット

ハイマチックの最大のメリットは、そのシンプルな構造ゆえの経済性です。
他の4WDシステムと比較して、部品点数が少なく、軽量に仕上がっているため、車両価格が抑えられ、燃費性能にも貢献しています。
また、2WDと4WDの切り替えが容易な点もメリットとして挙げられます。

デメリット

ハイマチックは、パートタイム4WDであるがゆえのデメリットも存在します。
まず、舗装路でのタイトコーナー走行時に、駆動力が前後輪で差が生じ、車両の挙動が不安定になる「タイトコーナーブレーキング現象」が起こる可能性があります。
また、常時4WDシステムと比較して、走破性や安定性はやや劣る点は否めません。

ハイマチックは、経済性と走破性を両立した実用的な4WDシステムと言えます。
しかし、パートタイム4WDであるがゆえのデメリットも存在するため、自身の使用環境や目的に合致するかをよく検討することが重要です。

ハイマチック搭載車種

ハイマチック搭載車種

ハイマチックは、主にコンパクトカーやセダンなど、乗用車ベースの車種に搭載されていました。代表的な車種としては、

* カローラ
* スプリンター
* カリブ
* サニー

などが挙げられます。これらの車種は、普段は2WDとして走行し、雪道など滑りやすい路面状況になった場合に4WDに切り替えることで、走破性を高めることができました。

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