デザインに関する用語 自動車デザインの秘密兵器?!「テープドローイング」の世界
- 1. テープドローイングとは?その歴史と特徴
流麗なフォルム、精悍なフロントマスク、未来を感じさせる斬新なデザイン。私たちは街行く様々な自動車に、機能性だけではない、美しさを感じ取ることができます。これらの魅力的なデザインを生み出す上で、実は「テープドローイング」と呼ばれる手法が重要な役割を担っています。
テープドローイングとは、その名の通り、テープを使って線を描いていく製図技法のこと。主に自動車デザインの世界で用いられ、平面でありながら立体感や実寸大の迫力を表現できることが特徴です。
その歴史は古く、1950年代、アメリカの自動車産業が盛んだった時代にまで遡ります。当時、デザイナーたちはより実物に近い形でデザインを検討するために、実寸大のクレイモデルを制作していました。しかし、クレイモデルの制作には時間と費用がかかるため、より効率的にデザインを検討する手法としてテープドローイングが考案されたのです。
テープドローイングでは、細いテープを曲線や直線にカットし、壁などの平面に貼り付けていきます。テープの幅や色、貼り方によって、陰影や面の変化を表現することができ、まるでそこに車が実在するかのような錯覚を覚えるほどのリアリティを生み出すことができます。
近年ではコンピューターを使った3Dモデリングが主流になりつつありますが、人間の手によるアナログな温かみや、デザインをその場で修正できる柔軟性といった点から、テープドローイングは今もなお自動車デザインの現場で重要な役割を担い続けています。
