バルブオーバーラップ

エンジンに関する用語

バルブリセス: エンジンパワーを引き出す職人技

バルブリセスとは、エンジンの吸排気効率を高めるための重要な加工技術です。具体的には、シリンダーヘッドの燃焼室とバルブが通るポートの形状を最適化することで、より多くの混合気を燃焼室に送り込み、より速やかに排気ガスを排出できるようにします。 バルブリセスの効果は、エンジンの出力特性や燃費に大きく影響します。最適な形状に加工することで、エンジンの出力向上、トルクアップ、レスポンス向上、燃費改善などが期待できます。そのため、チューニングカーやレース車両など、エンジンの性能を追求する車両においては、欠かせない技術となっています。
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カム中心角: エンジンパワーを左右する影の立役者

エンジン内部でピストン運動を回転運動に変換するクランクシャフト。その回転運動を、今度は吸排気バルブを開閉する動作に変えるのがカムシャフトの役割です。このカムシャフトに取り付けられたカムと呼ばれる部品の形状が、バルブの開閉タイミングやリフト量を決定し、エンジンの性能に大きな影響を与えるのです。そして、カムの性能を語る上で欠かせないのが「カム中心角」です。 カム中心角とは、吸気バルブが開き始めてから排気バルブが閉じ終わるまでのクランクシャフトの回転角度を表します。この角度が、エンジンの出力特性や燃費、排ガスにまで影響を及ぼすため、エンジンの設計において非常に重要な要素となります。
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バルブオーバーラップとは? エンジン出力への影響を解説

エンジン内部では、ピストン運動と連動して吸気バルブと排気バルブが開閉し、混合気の吸入と排気ガスの排出を行っています。 バルブオーバーラップとは、排気行程から吸気行程に移り変わる際に、吸気バルブと排気バルブが同時に開いている状態のことを指します。 通常、バルブは吸気と排気がそれぞれ独立して行われるように設計されています。しかし、高回転化を目指すエンジンなどでは、あえてバルブオーバーラップの期間を設けることで、 排気ガスの流れを利用してより多くの混合気をシリンダー内に取り込み、出力向上を図るのです。
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2stエンジンの心臓部!ポート開閉時期を解説

バイクや刈払機などで馴染み深い2ストロークエンジン。シンプルな構造ながらパワフルな出力特性を持つことから、現在でも幅広い分野で活躍しています。その仕組みは、ピストンが上下する動きとクランクケース内の圧力変化を利用して混合気(燃料と空気の混合)を燃焼室に送り込み、爆発させて動力を得るというものです。 2ストロークエンジンは、4ストロークエンジンと異なり、吸気バルブや排気バルブを持ちません。その代わりに、シリンダー壁面に設けられた吸気ポート、排気ポート、掃気ポートと呼ばれる穴が重要な役割を担っています。ピストンの上下運動によってこれらのポートが開閉し、混合気の吸入、排気、そして燃焼後のガスを排出する掃気が行われます。