クルマ好きなら知っておきたい！『キャリーオーバー』って何？

クルマ好きなら知っておきたい！『キャリーオーバー』って何？

『キャリーオーバー』とは？

「キャリーオーバー」とは、クルマのモデルチェンジやマイナーチェンジを行う際に、前の型から部品や設計、デザインなどをそのまま引き継ぐことを指します。 英語では”carryover”と書き、”持ち越し”という意味を持つように、クルマ開発の場面では、既存のものをそのまま次期モデルに引き継ぐことを意味します。

自動車業界における『キャリーオーバー』

自動車業界でよく耳にする「キャリーオーバー」という言葉。新型車が出た時などに「今回は〇〇をキャリーオーバー」といった表現を目にしたことがあるかもしれません。これは、クルマの設計や部品を、モデルチェンジや年式変更後も、そのままもしくは一部変更して継続して使用することを指します。

例えば、フルモデルチェンジではなく、マイナーチェンジの場合、外観デザインは一新される一方で、エンジンやトランスミッションなどの主要部品は、前モデルからキャリーオーバーされることがあります。これは、開発コストを抑えたり、既に実績のある信頼性の高い部品を採用することで、品質を維持するためです。

キャリーオーバーされる対象は多岐にわたり、エンジンやトランスミッションといった主要部品だけでなく、シートや内装材、オーディオシステム、ナビゲーションシステムなども含まれます。場合によっては、デザインが好評だった場合などは、外観デザインがキャリーオーバーされるケースもあります。

フルモデルチェンジとマイナーチェンジ

クルマの世界でよく耳にする「フルモデルチェンジ」と「マイナーチェンジ」。 これらは、クルマの進化の過程を大きく表す言葉です。フルモデルチェンジは、クルマのプラットフォーム（基本構造）からエンジン、デザインまで、全てを一新する大規模な変更を指します。まるで違うクルマに生まれ変わるような、劇的な進化を遂げます。 一方、マイナーチェンジは、既存のモデルをベースに、デザインの一部変更や機能の追加など、部分的な改良を加えることを言います。見た目はそれほど変わらなくても、中身は着実に進化していることが多いです。

キャリーオーバーのメリット・デメリット

クルマは、常に進化を続けている乗り物です。

そのため、フルモデルチェンジやマイナーチェンジといった改良が定期的に行われます。

しかし、すべての部品が毎回新しくなるわけではありません。

前のモデルから引き継がれる部品や技術もあり、それを「キャリーオーバー」と言います。

キャリーオーバーは、メーカーにとっては開発コストの削減、ユーザーにとっては実績のある信頼性というメリットがあります。

一方で、デザインの新鮮さには欠ける部分も。

しかし、熟成された技術をリーズナブルに味わえるという点で、キャリーオーバーは賢い選択と言えるでしょう。

キャリーオーバーで見極める、進化のポイント

クルマの進化は、常に目覚ましいもの。しかし、すべての部分がフルモデルチェンジのように一新されるわけではありません。新型車の一部に、以前のモデルから引き継がれた技術や部品が使われているケースも多いのです。これを「キャリーオーバー」と言います。

キャリーオーバーは、コスト削減や開発期間短縮のためだけに行われるのではありません。例えば、長年ユーザーに愛されてきた乗り心地や走行性能を維持するため、あえて旧モデルの技術を継承する場合もあります。

新型車を選ぶ際には、どこが進化し、どこがキャリーオーバーされたのかを見極めることが重要です。キャリーオーバーされた部分をチェックすることで、そのクルマのメーカーが、どの部分にこだわり、どんな価値を提供したいと考えているのかが見えてくるでしょう。