クルマを守る!極圧添加剤とは?

クルマを守る!極圧添加剤とは?

車を知りたい

先生、「極圧添加剤」って、普通のエンジンオイルとは違う特別なオイルなんですか?

自動車研究家

そうだね。普通のエンジンオイルにも色々な添加剤は入っているんだけど、「極圧添加剤」は特に、歯車の歯のように、高い圧力がかかる部分を守るために使われるんだ。

車を知りたい

高い圧力がかかるところ…って、具体的にはどんなところ?

自動車研究家

例えば、車の駆動を伝える「デフ」と呼ばれる部分があるんだけど、そこには「ハイポイドギヤ」という、強い力がかかる歯車が使われているんだ。そこに「極圧添加剤」入りのオイルを使うことで、歯が削れたりするのを防いでいるんだよ。

極圧添加剤とは。

「極圧添加剤」とは、車の潤滑油に入れる添加剤の一種です。エンジン内部などで金属同士が接触する際に、潤滑油の油膜が切れてしまうような過酷な状況でも、金属表面に化学的な膜を作り、焼き付きを防ぎます。

特に、滑り接触しながら大きな力がかかるハイポイドギヤという歯車に使われるデフオイルには、この極圧添加剤が欠かせません。ハイポイドギヤは、普通のギアオイルでは油膜が維持できず、焼き付きを起こしやすいからです。極圧添加剤を加えることで、高温になる部分でも金属同士の直接接触を防ぎ、スムーズな動きを保つことができるのです。

過酷な環境下で活躍する潤滑油添加剤

過酷な環境下で活躍する潤滑油添加剤

エンジンオイルやギアオイルなどの潤滑油に添加することで、その性能をさらに引き出す「極圧添加剤」。過酷な環境下で稼働するエンジンやギアを摩擦や摩耗から保護する、まさに「縁の下の力持ち」といえるでしょう。

では、具体的にどのような環境で効果を発揮するのでしょうか?

例えば、高温・高圧力となるエンジン内部。金属同士の接触面では、想像を絶する摩擦熱が発生しています。

また、重い負荷がかかるギアにおいても、潤滑油だけでは十分に摩耗を防げないケースも。

このような過酷な状況下で、極圧添加剤は金属表面に保護膜を形成。摩擦や摩耗を軽減することで、エンジンやギアの長寿命化に貢献します。

ハイポイドギヤと極圧添加剤の関係

ハイポイドギヤと極圧添加剤の関係

ハイポイドギヤは、駆動力を伝えるために多くの車で使用されている重要な部品です。このギヤは、通常のギヤに比べて歯面にかかる圧力が高く、摩擦や摩耗が発生しやすいという特徴があります。

そこで活躍するのが極圧添加剤です。極圧添加剤は、ハイポイドギヤの歯面に強力な油膜を形成し、過酷な条件下でも摩擦や摩耗を最小限に抑える役割を果たします。

ハイポイドギヤを長持ちさせるためには、極圧添加剤入りのギヤオイルを使用することが重要です。

油膜切れと焼き付きを防ぐ仕組み

油膜切れと焼き付きを防ぐ仕組み

エンジンオイルは、クルマの心臓部であるエンジンをスムーズに動かすために欠かせない存在です。しかし、高温・高負荷状態が続くと、通常のエンジンオイルだけでは油膜が維持できなくなり、金属同士が直接接触してしまうことがあります。これが、いわゆる「油膜切れ」です。
油膜切れが起きると、金属表面が摩擦によって異常摩耗したり、最悪の場合は焼き付きを起こしたり、深刻なエンジントラブルに繋がります。

そこで活躍するのが「極圧添加剤」です。極圧添加剤は、エンジンオイルに配合することで油膜を強化し、高温・高負荷状態でも金属同士の接触を防ぎます
具体的には、極圧添加剤に含まれる特殊な成分が金属表面に吸着し、摩擦・摩耗を軽減する強固な保護膜を形成します。
この保護膜が、過酷な状況下でもエンジンをしっかりと保護し、スムーズな動作を維持してくれるのです。

極圧添加剤の種類と特徴

極圧添加剤の種類と特徴

エンジンオイルに添加することで、より強力な油膜を形成し、エンジンを保護するのが極圧添加剤です。
一口に極圧添加剤と言っても、実は様々な種類が存在します。
それぞれの特徴を理解した上で、愛車に最適なものを選びましょう。

代表的なものとしては、まず「有機モリブデン」が挙げられます。
これは摩擦係数が非常に低く、高温高負荷 conditions 下でも優れた効果を発揮するのが特徴です。
次に「二硫化モリブデン」は、金属表面に吸着しやすく、油膜切れを起こしやすい箇所でも強固な保護膜を形成します。
その他にも、「グラファイト」や「フッ素樹脂」など、様々な物質が極圧添加剤として利用されています。

適切な使用方法と注意点

適切な使用方法と注意点

極圧添加剤は、その効果を最大限に発揮させるために、適切な使用方法を守ることが重要です。まず、使用前に必ず車の取扱説明書を確認しましょう。車種やエンジンオイルの種類によっては、使用が推奨されていない場合があります。

使用する際は、指定された量を守り、入れすぎに注意してください。過剰な添加は、エンジンオイルの性能を低下させたり、思わぬトラブルを引き起こす可能性があります。また、添加剤の効果は永続的なものではありません。定期的なオイル交換と合わせて使用することで、エンジンを最適な状態に保つことができます。

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