大型車に増加中!ホイールパーク式駐車ブレーキとは?

大型車に増加中!ホイールパーク式駐車ブレーキとは?

車を知りたい

先生、「ホイールパーク式駐車ブレーキ」って、普通の駐車ブレーキと何が違うんですか?

自動車研究家

良い質問だね!「ホイールパーク式駐車ブレーキ」は、中・大型車によく使われている駐車ブレーキで、別名「スプリングブレーキ」とも呼ばれているんだ。普通の乗用車とは仕組みが少し違うんだよ。

車を知りたい

仕組みが違うって、どういうことですか?

自動車研究家

乗用車の駐車ブレーキは、ワイヤーを引っ張ってブレーキをかけることが多いけど、「ホイールパーク式駐車ブレーキ」は、スプリングの力でブレーキをかけるんだ。だから、もし走行中にブレーキの空気圧が下がっても、自動的にブレーキがかかるようになっていて、安全なんだよ。

ホイールパーク式駐車ブレーキとは。

「ホイールパーク式駐車ブレーキ」とは、主に中型や大型自動車に見られる駐車ブレーキの一種です。これは、車体中央に作用するセンターブレーキとは異なり、車輪に直接ブレーキをかける仕組みで、「スプリングブレーキ」とも呼ばれます。

このシステムでは、ブレーキチャンバー内に内蔵された強力なスプリングの力を使ってブレーキをかけます。スプリングの力はウエッジという部品を介してホイールシリンダーのピストンを押し出し、これが車輪に制動力を発生させます。ブレーキを解除する際は、チャンバー内に空気圧をかけてスプリングを押し縮めることで、ピストンが元の位置に戻ります。

ホイールパーク式駐車ブレーキは、構造上、ブレーキ力の微調整が難しいという特徴があります。しかし、走行中に万が一、エアブレーキ系統の空気圧が低下した場合でも、自動的に作動して車両を停止させる安全装置としての役割も担っています。そのため、近年、安全基準の向上に伴い、従来型のセンターブレーキからホイールパーク式駐車ブレーキへの切り替えが進んでいます。

ホイールパーク式駐車ブレーキの仕組み

ホイールパーク式駐車ブレーキの仕組み

ホイールパーク式駐車ブレーキは、従来のドラムブレーキとは異なり、ホイールのハブ内部に直接ブレーキ機構を組み込んだ駐車ブレーキシステムです。

一般的なドラムブレーキでは、ブレーキドラムと呼ばれる部品にシューを押し当てて制動力を発生させていましたが、ホイールパーク式ではハブ内部に設置されたディスクやドラムに、専用のキャリパーを使って制動力を発生させます。これにより、ブレーキ系統の簡素化や軽量化を実現しています。

スプリングブレーキとの違いとは?

スプリングブレーキとの違いとは?

大型車を中心に、近年採用が増えているのが「ホイールパーク式駐車ブレーキ」です。従来のエアブレーキシステムとは異なる仕組みで、駐車時の安全性を高めるとともに、ドライバーの負担軽減にも貢献しています。

この「ホイールパーク式駐車ブレーキ」について、多くのドライバーがなじみのある「スプリングブレーキ」との違いを交えながら解説していきます。

センターブレーキからの移行が進む理由

センターブレーキからの移行が進む理由

従来の大型車では、車体中央部に設置された「センターブレーキ」が駐車ブレーキの主流でした。しかし、近年では多くのメーカーが、後輪のホイール内部に制動機構を備えた「ホイールパーク式駐車ブレーキ」を採用するケースが増えています。一体なぜセンターブレーキから移行が進んでいるのでしょうか?

その大きな理由の一つに挙げられるのが、車両設計の自由度の向上です。センターブレーキは、車体中央のスペースを大きく占有するため、レイアウトの制約が大きくなってしまいます。ホイールパーク式であれば、このスペースを他の機構や装備に活用することが可能になります。例えば、燃料タンクの容量を増やしたり、荷台を広く設計したりすることができ、車両の積載効率や燃費向上に貢献します。

また、ホイールパーク式は、制動力確保の面でも優れています。後輪に直接制動力を作用させるため、制動距離の短縮や、坂道発進時の安定性向上に繋がります。加えて、構造がシンプルであるため、軽量化やメンテナンス性の向上も見込めるというメリットもあります。

安全性向上における役割

安全性向上における役割

従来のドラム式駐車ブレーキに代わり、近年、大型車を中心にホイールパーク式駐車ブレーキの導入が進んでいます。その最大のメリットは、高い制動力と安定性にあります。従来のドラム式に比べ、ホイールパーク式はブレーキの効き始めが早く、より強力な制動力を発揮します。これは、大型車のように重量のある車両においては、特に安全性を向上させる上で重要な要素となります。

また、フェード現象、つまりブレーキの多用による制動力の低下も起きにくいため、長時間の駐車や坂道での停車においても、より安心して停車できるという点も大きなメリットと言えるでしょう。

今後の展望

今後の展望

ホイールパーク式駐車ブレーキは、従来の方式に比べて多くのメリットがあることから、今後ますます普及していくと考えられています。特に、電気自動車や自動運転車など、次世代モビリティへの応用が期待されています。

例えば、電気自動車では、回生ブレーキとの組み合わせによって、より効果的なエネルギー回生が可能になります。また、自動運転車においては、従来型のパーキングブレーキのように、専用のレバーやペダルが不要になるため、車内スペースの有効活用に繋がります。

このように、ホイールパーク式駐車ブレーキは、自動車の進化と共に、その重要性を増していくことが予想されます。

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