車の速度を測る?ピトー管の仕組み
車を知りたい
先生、ピトー管ってなんですか?飛行機の速度を測るために使われているって聞いたんですけど…
自動車研究家
そうだね。ピトー管は飛行機の速度を測るために使われているよ。簡単に言うと、先端が開いた管を風に向かって突き出すことで、風の圧力を測る装置なんだ。
車を知りたい
風の圧力で速度が分かるんですか?
自動車研究家
そうなんだ。ピトー管の先端と側面にある穴で圧力の違いを測ることで、空気の速さを計算することができるんだよ。詳しくはベルヌーイの定理って呼ばれているんだけど、それはまた別の機会に説明しよう!
ピトー管とは。
自動車用語の「ピトー管」は、気流に向かって開口部を向け、空気の圧力を測定する装置です。これは、フランスのピトーが発明したもので、先端が開いた管を使って空気の全圧を測定します。ピトー管で測定した全圧と、物体表面に開けた穴で測定した静圧との差から流体の速度を計算することができます。このため、ピトー管は風洞などで気流の速度を測定する際に利用されます。空気の密度をρ、流速をV、全圧と静圧の差(動圧)をΔpとすると、Δp=ρv²/2という関係式が成り立ち、この式を用いて流速を計算することができます。最近では、全圧孔と静圧孔を一体化したL字型のピトー静圧管が使いやすく、広く普及しています。ピトー静圧管も、慣例的にピトー管と呼ばれることがあります。
ピトー管とは?
ピトー管とは、流体の流れの速さを測定するための装置です。主に航空機やレーシングカーなどで速度計の一部として使用されています。見た目は、先端が開口した細い管のような形をしています。
このピトー管、実は私たちの身近なところにも応用されています。例えば、エアコンの風量を調整する際や、ビルの空調システムなどにも、ピトー管の原理が活用されているのです。
ピトー管の仕組み:空気の圧力で速度を知る
車を運転していると、スピードメーターが速度を示してくれるので、自分がどれくらいの速さで走っているかを意識することが出来ます。では、飛行機やヘリコプターなど、空を飛ぶ乗り物の速度はどうやって測っているのでしょうか? 実は、ピトー管と呼ばれる装置が空気の圧力を利用して速度を測っているのです。
ピトー管は、先端が開いた管と側面に小さな穴が開いた管からできています。飛行機が前進すると、先端の管には正面から空気が入り込みます。この時、空気は動きを止めようとして圧力が高くなります。これを「動圧」と呼びます。一方、側面の穴には、機体と並行に流れる空気の圧力、つまり「静圧」が伝わります。ピトー管は、この動圧と静圧の差を計測することで、飛行機の速度を計算しているのです。
自動車におけるピトー管の役割
自動車の速度計は、タイヤの回転数から算出される方式が一般的ですが、一部のスポーツカーやレーシングカーには、より正確な速度計測のためにピトー管が用いられることがあります。 ピトー管は、走行する車両の周りの空気の流れを利用して速度を測定する装置です。
ピトー管は、車両の先端部やサイドミラー付近など、走行風を効率的に受けられる場所に設置されます。 ピトー管の前面にある開口部から走行風を取り込み、その圧力を静圧と動圧に分けて計測することで、車両の速度を算出します。
自動車においてピトー管は、タイヤの回転による速度計測では誤差が生じやすい高速走行時や、タイヤの種類や状態に影響を受けずに正確な速度を測定したい場合に有効です。 特に、レースなどの競技車両では、わずかな速度の差が勝敗を分けるため、ピトー管による高精度な速度計測が重要となります。
ピトー静圧管:進化したピトー管
従来のピトー管では、動圧を知るために別に静圧を測る必要がありました。しかし、ピトー静圧管は、動圧と静圧を同時に測定できるよう工夫されています。ピトー静圧管には、気流に直接面する開口部とは別に、側面に小さな穴が複数設けられています。この側面の穴から静圧を取り込むことで、1つの装置で速度計測に必要な両方の圧力を得ることができるのです。
未来の自動車とピトー管
航空機などで速度を測るために使われてきたピトー管ですが、自動運転技術の進化に伴い、自動車分野での活用も期待されています。 自動運転車において、周囲の環境を正確に把握することは非常に重要です。ピトー管は、GPSやカメラなど他のセンサーに比べて、風の影響を受けにくいという特性があります。そのため、より正確な速度計測が可能となり、安全な自動運転の実現に貢献すると考えられています。 また、電気自動車の普及もピトー管の需要を高める要因の一つです。電気自動車はガソリン車に比べて静粛性が高いため、走行時の風切り音の影響を受けやすくなります。ピトー管を用いることで、風切り音の影響を受けずに正確な速度を計測できるため、電気自動車との相性も抜群です。このように、ピトー管は未来の自動車社会において、重要な役割を担う可能性を秘めていると言えるでしょう。