車の「シリンダーバンク」って? V型エンジンの基礎知識

車の「シリンダーバンク」って? V型エンジンの基礎知識

車を知りたい

先生、「シリンダーバンク」ってどういう意味ですか?V型エンジンでよく聞く言葉ですが、よく分かりません。

自動車研究家

良い質問だね!「シリンダーバンク」は、V型エンジンのシリンダーの並び方を表す言葉なんだ。V字の片側の列を「バンク」と呼ぶんだよ。つまり、V型エンジンは2つのシリンダーバンクを持っているんだね。

車を知りたい

なるほど。じゃあ、V8エンジンなら、それぞれのバンクに4つのシリンダーがあるんですね。ところで、「バンク角」というのも聞いたことがありますが、これは何ですか?

自動車研究家

その通り!V8エンジンなら、それぞれのバンクに4つのシリンダーがあるね。「バンク角」は、2つのシリンダーバンクの中心線がなす角度のことだよ。 V8エンジンなら90度が多いけど、エンジンルームのスペースによって、もっと狭い角度のものもあるんだ。

シリンダーバンクとは。

自動車用語の「シリンダーバンク」とは、V型エンジンのシリンダー列の中心線がなす角度のことです。 V8エンジンではバンク角は様々ですが、V6エンジンでは60度または120度が理想とされています。しかし、車両への搭載スペースの都合上、90度のものも存在します。また、V型エンジンの中には、バンク角が10度前後と極端に狭いものもあります。 一方、直列エンジンでは、エンジンを傾けて搭載する場合、「エンジンスラント角」という用語が使われます。これは、鉛直線とシリンダー中心線がなす角度のことです。縦置きエンジンの場合はスラント角は左右どちらかに何度、横置きエンジンの場合は前傾または後傾何度と表現されます。

シリンダーバンクとは?

シリンダーバンクとは?

車を語る上で、エンジンは欠かせない要素です。特に、「V型エンジン」という言葉を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。V型エンジンは、そのパワフルな性能からスポーツカーや高級車に搭載されることが多いエンジンです。

今回は、V型エンジンを理解する上で重要な「シリンダーバンク」について解説していきます。シリンダーバンクとは、エンジンのシリンダー(ピストンが上下する筒状の部分)が配置されている列のことを指します。

V型エンジンでは、このシリンダーバンクが2列あり、アルファベットの「V」のように左右に傾斜して配置されているのが特徴です。それぞれのバンクに配置されたシリンダーが、互いに協力して爆発することで、大きなパワーを生み出すことができるのです。

V型エンジンの構造と特徴

V型エンジンの構造と特徴

自動車のエンジンで広く採用されているV型エンジン。その名前の由来にもなっている「V字型」に配置されたシリンダーが最大の特徴です。この配置によって、直列エンジンと比べてエンジンをコンパクトに設計できるというメリットが生まれます。

コンパクトなエンジンは、車体への搭載の自由度が高まり、車内空間の拡大やデザインの自由度向上にも貢献します。また、V型エンジンは一般的に振動が少なく静粛性が高いという点もメリットとして挙げられます。

しかし、構造上、部品点数が多くなってしまいがちで、製造コストが高くなる傾向があります。

バンク角の重要性:性能への影響

バンク角の重要性:性能への影響

V型エンジンにおいて、バンク角はエンジンの性能に大きな影響を与えます。バンク角とは、V字型に配置されたシリンダーバンク同士の角度のことです。この角度が変化することで、エンジンの出力特性や振動、さらには車体への搭載性までが変わってきます。

一般的に、バンク角が小さいほどエンジンは低重心かつコンパクトに設計できます。これは、スポーツカーのように走行性能を重視する車にとって大きなメリットとなります。なぜなら、低重心化は車の運動性能を高め、コンパクトなエンジンは車体設計の自由度を広げるからです。

一方、バンク角が大きくなると、エンジンの重心は高くなる傾向にありますが、シリンダーバンク間のスペースが広くなるため、吸排気系統の設計自由度が高まります。その結果、大排気量化や高出力化が容易になるというメリットがあります。これは、大型セダンやSUVなど、高い出力と静粛性を求められる車に向いていると言えるでしょう。

このように、バンク角はエンジンの性能を左右する重要な要素の一つです。車を選ぶ際には、バンク角にも注目することで、より自分のニーズに合った車を見つけることができるでしょう。

代表的なバンク角と搭載例

代表的なバンク角と搭載例

エンジン形式を表す「V型」や「直列」といった言葉。中でもV型エンジンは、独特なシリンダーの配置が特徴です。 V型エンジンは、2つのシリンダーバンクと呼ばれる列にそれぞれシリンダーが配置され、アルファベットの「V」のような形状をしていることからその名がつきました。

このバンクがなす角度をバンク角と呼び、エンジンの性能や搭載性に大きな影響を与えます。ここでは代表的なバンク角と、それを採用する車種例を見ていきましょう。

最も一般的なバンク角は、60度と90度です。60度は、振動が少なく静粛性に優れているため、高級車やスポーツカーに多く採用されています。例えば、トヨタのクラウンやレクサスGS、日産のフェアレディZなどが挙げられます。

一方、90度は、エンジンの全長を抑えコンパクトにできるため、スペース効率が求められる車種に適しています。代表的な車種としては、トヨタのアルファードやヴェルファイア、日産のエルグランドなどのミニバンが挙げられます。

その他、バンク角が120度のV型12気筒エンジンも存在します。こちらは、12個のシリンダーがもたらす圧倒的なパワーと滑らかな回転フィーリングが特徴で、フェラーリやランボルギーニなどのスーパーカーに搭載されています。

エンジンスラント角との違い

エンジンスラント角との違い

「シリンダーバンク」と混同しやすい言葉に「エンジンスラント角」があります。どちらもV型エンジンの構造を理解する上で重要な用語ですが、その意味合いは異なります。
シリンダーバンクはエンジンの構造そのものを指すのに対し、エンジンスラント角はシリンダーバンクの傾きを表す角度を指します。

例えるなら、シリンダーバンクは「建物」、エンジンスラント角は「建物の傾斜角度」のような関係です。
エンジンスラント角は、エンジンの高さを抑えたり、重心を低くしたりする際に設計上の重要な要素となります。

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