静粛性UP!フローティング式ヘッドカバーとは
車を知りたい
先生、「フローティング式ヘッドカバー」って、普通のヘッドカバーと何が違うんですか?
自動車研究家
いい質問だね!フローティング式ヘッドカバーは、普通のヘッドカバーと違って、エンジンとの間に弾力性のある部品が入っているんだ。例えるなら、ヘッドカバーがクッションの上に乗っているようなイメージかな。
車を知りたい
クッションの上に乗っている? なんでそんな構造になっているんですか?
自動車研究家
それはね、エンジンからの振動をヘッドカバーに伝えないようにするためなんだ。振動が伝わると騒音が発生してしまうんだけど、フローティング式ヘッドカバーはこの振動を吸収して、静かなエンジンを実現するのに役立っているんだよ。
フローティング式ヘッドカバーとは。
「フローティング式ヘッドカバー」は、自動車のエンジンに使われる部品で、シリンダーヘッドとヘッドカバーの間に隙間を設け、弾力性のある素材で支える構造のことです。これにより、シリンダーヘッドの振動がヘッドカバーに伝わるのを抑え、騒音を低減します。密閉性も保たれ、オイル漏れを防ぎます。ヘッドカバーを固定するボルトは、ゴムなどの弾性体を通して取り付けられ、振動をさらに抑えます。
エンジン音を抑えるフローティング式ヘッドカバー
自動車のエンジンルームをのぞくと、エンジン本体の上部に装着されているのがヘッドカバーです。近年、このヘッドカバーに、フローティング式と呼ばれるタイプが登場し、注目を集めています。フローティング式ヘッドカバーは、従来のヘッドカバーと異なり、エンジン本体とヘッドカバーの間に隙間を設ける構造が最大の特徴です。この構造によって、エンジン内部で発生する振動がヘッドカバーに伝わりにくくなり、結果としてエンジンノイズの低減に貢献します。静粛性の高い車内空間の実現は、快適なドライブに欠かせない要素と言えるでしょう。
従来型ヘッドカバーとの違い
従来のヘッドカバーは、エンジンやバルブといった駆動系パーツを覆うカバーを、エンジン本体に直接固定していました。しかし、フローティング式ヘッドカバーは、カバーとエンジン本体の間にゴム製の緩衝材やガスケットを挟み、直接的な固定を避けています。この構造により、エンジン振動がヘッドカバーに伝わりにくくなり、結果として騒音が抑制されるのです。
フローティング式ヘッドカバーの構造
フローティング式ヘッドカバーは、従来のヘッドカバーとは異なり、エンジン本体とヘッドカバーの間にゴム製の緩衝材を挟み込む構造となっています。この構造により、エンジン振動がヘッドカバーに直接伝わるのを防ぎ、静粛性を向上させています。従来のヘッドカバーは、エンジン本体に直接固定されていたため、エンジンの振動がダイレクトに伝わり、騒音の原因となっていました。しかし、フローティング式ヘッドカバーでは、緩衝材が振動を吸収するため、騒音を大幅に低減することができます。また、緩衝材があることで、エンジン本体とヘッドカバーの接触面積が減り、摩擦抵抗の低減にも繋がります。これにより、エンジン出力の向上や燃費の改善も期待できます。
静粛性向上以外のメリット・デメリット
フローティング式ヘッドカバーは、エンジン音を抑え、静粛性を向上させることが大きなメリットです。しかし、静粛性以外にもメリットとデメリットが存在します。
メリットとしては、軽量化による燃費向上が挙げられます。従来のヘッドカバーに比べて軽量な素材を使用しているため、自動車全体の重量を軽くすることができます。
一方で、デメリットとして、コスト高が挙げられます。複雑な構造や高度な技術が必要となるため、従来のヘッドカバーに比べて製造コストが高くなってしまいます。
フローティング式ヘッドカバーの採用事例
フローティング式ヘッドカバーは、その優れた静粛性から、様々な自動車メーカーで採用が進んでいます。特に、高級車やスポーティーな車種において、その効果は顕著に表れます。例えば、メルセデス・ベンツのSクラスやBMWの7シリーズといった高級セダンでは、車内空間の快適性を追求するために、フローティング式ヘッドカバーが標準装備されています。また、ポルシェの911や日産のGT-Rといったスポーツカーでも、エンジン音のチューニングの一環として、フローティング式ヘッドカバーが採用されるケースが増えています。このように、静粛性と高性能を両立させるフローティング式ヘッドカバーは、自動車業界において、今後ますますその存在感を高めていくことが予想されます。