燃費向上！リーンバーンエンジンの仕組み
車を知りたい
先生、「リーンバーンエンジン」って何か教えてください。
自動車研究家
リーンバーンエンジンは、燃料を薄くして燃やすエンジンだよ。普通のエンジンより燃費が良くなるんだ。
車を知りたい
燃料を薄くするってどういうことですか？
自動車研究家
例えば、自転車で坂道を登るとき息が苦しくなるよね？ これは酸素が少ないからなんだ。リーンバーンエンジンは、燃料に対して空気を多くして、自転車でいう息切れ状態にして燃焼させているんだよ。そうすることで燃料を節約できるんだ。
リーンバーンエンジンとは。
「リーンバーンエンジン」とは、燃費向上を目的とした自動車エンジンの一種です。 通常のエンジンよりも空気の割合が多い「希薄混合気」を燃焼させることで、燃費を改善します。 これは、混合気中の空気と燃料の比率を調整し、理論上必要な最小限の燃料で燃焼させることで実現されます。 リーンバーンエンジンには、燃料と空気を均一に混合する「均質吸気方式」と、点火プラグ付近だけを濃く、他の部分は薄い混合気にする「層状給気方式」の二種類があります。
リーンバーンエンジンとは？
リーンバーンエンジンとは、従来のガソリンエンジンよりも燃費を向上させることを目的としたエンジンのことです。 その名の通り、「リーン（lean）＝薄い」、「バーン（burn）＝燃やす」という意味で、ガソリンに対して空気の比率を高くした「希薄燃焼」を行うことで燃費を向上させています。
リーンバーンエンジンの仕組み
通常のガソリンエンジンは、空気と燃料を最適な比率（理論空燃比）で混ぜて燃焼させています。しかし、リーンバーンエンジンは、その名の通り燃料を薄くした状態、つまり空気を多くして燃料を少なくした混合気（リーンな混合気）を燃焼させます。
通常のエンジンでは、燃焼温度を下げて有害物質である窒素酸化物（NOx）の発生を抑えるために、理論空燃比よりも燃料を少し多く噴射しています。しかし、リーンバーンエンジンでは、燃料が薄い状態でも安定して燃焼させる技術により、窒素酸化物の発生を抑えつつ、燃費を向上させています。
均質吸気方式と層状給気方式
リーンバーンエンジンは、従来のエンジンよりも燃費を向上させるために開発された技術です。その中でも、空気と燃料の混合方法によって、「均質吸気方式」と「層状給気方式」の二つに分類されます。
均質吸気方式は、その名の通り、シリンダー内に空気と燃料を均一に混合させて燃焼させる方式です。一方、層状給気方式は、プラグ周辺にだけ濃い混合気を作り、その他の部分は薄い混合気で燃焼させる方式です。
それぞれの方式にはメリット・デメリットがあり、状況に応じて使い分けられています。例えば、均質吸気方式は、構造がシンプルでコストを抑えられるというメリットがある一方、燃焼温度が高くなりやすく、窒素酸化物(NOx)が発生しやすいというデメリットがあります。層状給気方式は、薄い混合気で燃焼させるため燃費が良いというメリットがある一方、燃焼制御が複雑で、コストが高くなるというデメリットがあります。
リーンバーンエンジンのメリット・デメリット
– メリット
リーンバーンエンジン最大の特徴は、その名の通り燃費の良さです。通常のエンジンよりも多くの空気を取り込み、燃料を薄くして燃焼させることで、燃費を大幅に向上させています。この技術により、環境負荷の低減にも貢献しています。また、燃焼温度が低いため、窒素酸化物の排出量が少ないという点もメリットとして挙げられます。
– デメリット
一方で、リーンバーンエンジンにはいくつかのデメリットも存在します。燃料が薄い状態で燃焼するため、燃焼速度が遅く、パワーや加速性能が低下する傾向にあります。また、燃焼温度が低いことから、通常のエンジンよりも多くのすすが発生しやすく、排気ガス浄化装置の負担が大きくなってしまうという問題点もあります。さらに、これらのデメリットを克服するために、高度な技術が必要となり、製造コストが高くなってしまうという側面も持ち合わせています。
リーンバーンエンジンの未来
リーンバーンエンジンは、環境規制の強化や燃費向上への要求の高まりを受けて、今後も進化を続けると考えられます。特に、熱効率向上のための技術開発や、排出ガス浄化技術の高度化などが期待されています。
例えば、圧縮比をさらに高めることで熱効率を向上させる技術や、排気ガス温度を最適に制御することで触媒の浄化性能を高める技術などが研究されています。また、人工知能(AI)を活用して、エンジン内部の燃焼状態を精密に制御する技術なども開発が進んでいます。
リーンバーンエンジンは、これらの技術革新によって、さらなる低燃費化とクリーンな排ガスを実現し、地球環境の保全に貢献していくことが期待されています。