ランエボの牙を研ぐ！スーパークロストランスミッションとは

ランエボの牙を研ぐ！スーパークロストランスミッションとは

スーパークロストランスミッションとは？

スーパークロストランスミッションとは、各ギアの歯車を近づけて変速時の回転数差を小さくしたトランスミッションのことです。

通常のトランスミッションに比べて、シフトチェンジの際に回転数が落ち込みにくく、スムーズかつタイムロスを抑えた加速が可能になります。

特に、コーナーの立ち上がりなどで威力を発揮し、ランエボの持つ高いポテンシャルを最大限に引き出すために一役買っています。

2種類のギヤ比：ローとハイ

スーパークロストランスミッションは、まるで猛獣の牙のように、ランエボの走りを鋭く研ぎ澄ます。その秘密は、2種類のギヤ比にある。

一般的に、レースなどで使われるクロースレシオトランスミッションは、すべてのギアがクロスしているのに対し、スーパークロストランスミッションは、低速寄りの「ロー」と、高速寄りの「ハイ」の2種類のギヤセットを持っている。

この2種類のセットを使い分けることで、サーキットの特性やドライバーの好みに合わせた、より緻密なセッティングが可能になるのだ。

変速比の秘密：クロスレシオ

スポーツドライビングの世界において、変速機は単なるギアの集合体ではありません。それは、エンジンのポテンシャルを最大限に引き出し、ドライバーの意思を路面に伝えるための重要な武器となります。そして、ランエボに搭載されるスーパークロストランスミッションは、まさにその好例と言えるでしょう。クロスレシオとは、ギアの変速比を近づけることで、シフトチェンジ時のエンジン回転数の落ち込みを最小限に抑える技術です。一般的なトランスミッションに比べ、クロスレシオは、加速時によりスムーズで力強い加速感を提供します。シフトチェンジの度に回転数が大きく落ち込むことが無いため、常にパワーバンドを維持し、鋭い加速を続けることが可能となります。これは、コーナーの立ち上がりなどで絶大な威力を発揮し、ランエボの持つ圧倒的な加速性能を最大限に引き出す鍵となります。

ランエボの戦闘力を引き出す

ランエボといえば、WRC（世界ラリー選手権）で活躍した「三菱自動車の技術力の結晶」ともいえる車です。その走りを支えたのが、強力なターボエンジンと、4WDシステムです。しかし、ランエボの真価を引き出すには、エンジンと4WDシステムをつなぐ「変速機」も重要な要素となります。

そこで登場するのが「スーパークロストランスミッション」です。このトランスミッションは、各ギアの段差を小さく設定することで、シフトチェンジ時のエンジン回転数の落ち込みを最小限に抑えます。これにより、ターボの過給圧を維持しやすく、加速性能を最大限に引き出すことが可能となります。

つまり、スーパークロストランスミッションは、ランエボの「戦闘力」を最大限に引き出すための重要な武器の一つと言えるでしょう。

モータースポーツでの優位性

モータースポーツの世界において、コンマ一秒を争う戦いはもはや常識です。特に、コーナーの立ち上がりからの加速は、ライバルに差をつけるための重要な要素となります。ランエボに搭載されたスーパークロストランスミッションは、まさにこの加速性能を極限まで高めるための武器と言えるでしょう。通常のトランスミッションに比べ、ギア比の差を小さく設定することで、シフトチェンジ時のエンジン回転数の落ち込みを最小限に抑えます。これにより、加速状態を維持したまま、スムーズかつ鋭いシフトチェンジが可能となり、コーナーを抜けた後の加速競争において圧倒的なアドバンテージを得られます。ランエボは、このスーパークロストランスミッションと強力なターボエンジン、そして4WDシステムを組み合わせることで、まさに「路面を噛み砕く」ような強烈な加速を実現し、数々のレースで勝利を収めてきました。