クルマの燃費を左右する「走行抵抗」とは？
車を知りたい
先生、走行抵抗って、空気抵抗と転がり抵抗だけなんですか？
自動車研究家
いい質問ですね！走行抵抗には、空気抵抗と転がり抵抗以外にも、勾配抵抗や加速抵抗などがあります。説明文では、一定速で走行するときの抵抗として空気抵抗と転がり抵抗を説明していたので、勘違いしてしまったかな？
車を知りたい
あ、そうか！一定速で走るときは、勾配抵抗や加速抵抗は発生しないですもんね！
自動車研究家
その通りです！走行抵抗は、状況によって変化する様々な抵抗を考慮する必要があるということを覚えておきましょう。
走行抵抗とは。
車が一定の速さで走るとき、その動きを妨げる力として「走行抵抗」が存在します。走行抵抗は、空気抵抗と転がり抵抗の二つに大きく分けられます。
空気抵抗は、車の形や正面の面積によって決まり、スピードが速くなるほど大きくなります。高速道路を走る車が増え、燃費に大きく影響することから、空気抵抗を減らすための工夫(CD低減)が盛んに行われています。
一方、転がり抵抗は、主にタイヤによって生じる抵抗で、車の重さの影響を受けますが、スピードへの影響は少なめです。近年では、タイヤの抵抗を減らす技術開発が進み、「省エネタイヤ」なども見かけるようになりました。
その他、ブレーキの引きずり抵抗や、駆動系で潤滑油が動く際の抵抗なども転がり抵抗に含まれます。また、坂道を上る時に発生する勾配抵抗や、速度を変える時に発生する加速抵抗なども走行抵抗の一つです。
走行抵抗とは何か？
クルマを走らせるためには、さまざまな抵抗を克服する必要があります。この抵抗のことを「走行抵抗」と呼び、燃費に大きな影響を与えます。 走行抵抗が大きければ大きいほど、クルマを動かすために多くのエネルギーが必要となり、結果として燃費が悪くなってしまうのです。
空気抵抗：車速と燃費の関係
車を走らせるとき、燃費を悪化させる要因となるのが「走行抵抗」です。走行抵抗には、タイヤの変形や路面との摩擦による「転がり抵抗」、そして空気の壁を乗り越えるために生じる「空気抵抗」などがあります。
空気抵抗は、車速が上がるほど大きくなる性質があります。これは、速度が速くなると、より多くの空気を押し aside る必要があるためです。イメージとしては、ゆっくり歩くよりも速く走る方が、体に感じる空気の抵抗が大きくなるのと同じです。
空気抵抗が大きくなると、それを打ち消すためにエンジンはより多くの力が必要となり、結果として燃費が悪化します。高速道路など、高い速度で走行する機会が多い場合は、空気抵抗が燃費に与える影響は無視できません。
空気抵抗を減らすためには、車の形状を aerodynamic にしたり、空気抵抗の発生を抑えるパーツを取り付けたりするなどの工夫が有効です。
転がり抵抗：タイヤの進化と省エネ
クルマが走る時、実は目に見えない抵抗と戦っています。その一つが「転がり抵抗」です。タイヤが路面と接触する際に生じる抵抗で、燃費に大きく影響します。
タイヤの転がり抵抗は、主にゴムの変形によって発生します。タイヤが回転するたびに、路面との接触部分は変形し、その際にエネルギーが熱として失われるのです。このエネルギーロスが大きければ大きいほど、燃費は悪化します。
近年、この転がり抵抗を減らすため、タイヤの構造や素材には様々な技術革新が凝らされています。例えば、シリカ配合ゴムなどの新素材の採用や、タイヤの構造設計の最適化などにより、転がり抵抗を大幅に低減することに成功しています。転がり抵抗の低減は、燃費向上によるCO2排出量削減にも大きく貢献するため、環境問題への意識の高まりとともに、今後も重要な開発テーマとなるでしょう。
その他の抵抗要素：ブレーキ、駆動系など
クルマが走る際には、空気抵抗や転がり抵抗以外にも、燃費に影響を与える抵抗要素が存在します。その一つがブレーキ抵抗です。ブレーキをかけると、ブレーキパッドとディスクが摩擦を起こし、運動エネルギーが熱エネルギーに変換されることでクルマの速度が低下します。この際に発生する熱エネルギーが、燃費を悪化させる要因となります。
また、エンジンからタイヤに動力を伝える駆動系においても、抵抗が発生します。エンジン内部のピストン運動や、トランスミッション、デファレンシャルギアなどの駆動系部品の摩擦が、エネルギーロスを生み出します。これらの抵抗を減らすために、低粘度オイルの使用や、駆動系部品の軽量化などが有効です。
さらに、エアコンやカーオーディオなどの電装品も、走行抵抗に影響を与えます。これらの電装品は、エンジンが発電した電力を使用するため、エンジンに負荷がかかり燃費が悪化する原因となります。そのため、電装品の無駄な使用を控えることも、燃費向上には重要です。
走行抵抗を減らして燃費アップ！
クルマの燃費を向上させるためには、エンジンの効率を上げることと合わせて、走行中にクルマにかかる抵抗を減らすことが重要です。この走行抵抗は、いくつかの種類に分けられます。
まず、空気抵抗は、クルマが空気の中を進む際に受ける抵抗です。速度が上がるほど大きくなり、燃費に大きく影響します。次に、転がり抵抗は、タイヤが路面を転がる際に生じる抵抗です。タイヤの空気圧や種類によって変化します。そして、駆動抵抗は、エンジンやトランスミッションなどの駆動系で発生する抵抗です。
これらの走行抵抗を減らすためには、空気抵抗の少ない aerodynamic なボディ形状のクルマを選ぶ、タイヤの空気圧をこまめにチェックする、エンジンオイルを適切な粘度のものに変える、不要な荷物を積まないようにするなどの工夫が有効です。日頃からこれらの点に注意することで、燃費向上に繋げることができます。