クルマの安全性能を評価!JNCAP徹底解説
車を知りたい
先生、「安全情報公開試験」ってよく聞くんですけど、具体的にどんなことを調べているんですか?
自動車研究家
いい質問だね!「安全情報公開試験」、通称JNCAPは、市販されている車が事故を起こした時にどれくらい乗っている人を守れるか、ブレーキはちゃんと効くかをテストして、その結果をみんなに見せる制度なんだよ。
車を知りたい
なるほど。衝突時の安全性とかを調べているんですね。どんな風にテストするんですか?
自動車研究家
実際に車に人形を乗せて、壁にぶつけたりする衝突試験をしているんだ。前からだけでなく、横からぶつける試験もあるし、衝突の仕方によって評価項目も違うんだよ。詳しく知りたいなら、国土交通省のホームページを見てみるといいよ!
安全情報公開試験とは。
「自動車の安全情報公開試験(JNCAP)」とは、市販車の安全性能を評価し、その結果を消費者に公開する制度のことです。これは国土交通省が1995年度から実施しており、毎年末に評価結果をまとめた冊子が発行されます。
JNCAPでは、衝突時の乗員保護性能やブレーキ性能などが評価対象となります。衝突試験は、当初は前面衝突試験(フルラップ)のみでしたが、その後、側面衝突試験とオフセット前面衝突試験が追加されました。これらの試験は、アメリカの制度を参考に、日本の保安基準よりも厳しい条件(衝突速度を5km/h高く設定)で行われています。
乗員への傷害の程度は、3つの衝突試験それぞれを5段階で評価し、さらに3つの試験結果を総合して6段階評価で表示します。また、2001年度からはチャイルドシートの安全性能試験も追加されました。
JNCAPとは?安全情報公開試験の概要
「JNCAP」という言葉を耳にしたことはありますか? 自動車を購入する際、安全性能は重要な要素の一つですが、複雑なメカニズムや専門用語が多く、理解が難しいと感じる方もいるかもしれません。そこで今回は、自動車の安全性能を評価するJNCAP(自動車アセスメント)について詳しく解説していきます。 JNCAPは、国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構(NASPA)が実施している自動車安全性能評価試験です。 この試験では、市販車を実際に衝突させて安全性を評価し、その結果をわかりやすく公開することで、消費者の自動車選びや自動車メーカーの安全性能向上を促進することを目的としています。
衝突試験の種類と評価方法:フルラップ、側面、オフセット
自動車の安全性能において重要な指標となる衝突安全性。日本ではJNCAP(Japan New Car Assessment Program)という機関が、様々な衝突試験を実施し、その結果を私たちにわかりやすく提供しています。今回は、JNCAPの衝突試験の中でも特に重要な「フルラップ衝突」「側面衝突」「オフセット衝突」について詳しく解説していきます。
– フルラップ衝突試験
車体を正面から全面的に衝突させる試験です。時速55kmで走行する車両を、固定された壁に100%の面積で衝突させます。この試験では、ボンネットやエンジンルームの変形具合、ダミー人形への傷害値などを計測し、乗員の生存空間がどれだけ確保されているか、衝撃を効果的に吸収・分散できているかなどを評価します。
– 側面衝突試験
車両の側面から衝撃を与える試験です。時速55kmで走行する950kgの移動式バリアを、静止した車両の運転席側に衝突させます。この試験は、ドアやピラーの強度、エアバッグやサイドエアカーテンの保護性能などを評価し、側面衝突時の乗員の安全性を確認します。
– オフセット衝突試験
車両の一部を衝突させる試験です。時速64kmで走行する車両を、運転席側の一部(40%)を壁に衝突させます。現実の事故では、正面衝突よりも、このように一部が衝突するケースが多いため、より実態に近い状況を再現しています。この試験では、車体の変形だけでなく、乗員の挙動やシートベルト、エアバッグの性能なども評価し、総合的な安全性を判断します。
これらの衝突試験の結果は、点数化され、星の数(5段階評価)で表示されます。自動車を選ぶ際には、JNCAPの評価結果を参考に、安全性能の高い車種を選ぶようにしましょう。
進化する安全性能:JNCAP導入による自動車の進歩
– 進化する安全性能JNCAP導入による自動車の進歩
1995年に日本でも導入されたJNCAPは、自動車の安全性能に対する意識を大きく変えました。それまでは、自動車メーカーが独自に安全性能をアピールするにとどまっていましたが、JNCAP導入によって統一的な基準で評価されるようになったのです。
この客観的な評価は、ユーザーが安全な車を選択する上で重要な指標となり、メーカー間の安全性能競争を加速させることとなりました。その結果、エアバッグやABSといった安全装備が急速に普及し、衝突安全ボディの開発も進みました。
JNCAPの評価項目は、時代の変化や技術の進歩に合わせて年々厳格化しており、それに伴い自動車の安全性能も着実に進化しています。近年では、衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)など、事故を未然に防ぐための先進安全技術の評価も重視されるようになり、自動車メーカーは、より安全なクルマづくりに挑戦し続けています。
あなたの車は安全?JNCAPの評価結果の見方
「この車、安全って聞くけど、実際はどうなの?」
車を選ぶ上で、安全性は最も気になる点の一つですよね。
日本では、JNCAP(ジェイ・エヌキャップ)という機関が、様々な車種を対象に衝突安全性や予防安全性能を評価し、その結果を公表しています。
今回は、JNCAPの評価結果を参考に、安全な車選びのポイントをご紹介します。
JNCAPでは、実際に車を衝突させて安全性を検証する「衝突安全性能評価」と、衝突を未然に防ぐ機能を評価する「予防安全性能評価」の二つの観点から評価を行っています。
評価は総合得点で示され、星の数が多いほど安全性が高いことを示します。
ウェブサイトでは、評価結果の詳細や、テストの様子を確認することができます。
車を購入する際には、JNCAPのウェブサイトで評価結果を参考に、安全性を意識した車選びを心がけましょう。
チャイルドシートの安全性:JNCAPによる評価の重要性
子供の安全を守るチャイルドシートは、クルマ選びと同様に、安全性にこだわる必要があります。JNCAPでは、クルマの安全性評価の一環として、チャイルドシートの安全性評価も行っています。
この評価では、ダミー人形を用いた衝突試験を行い、チャイルドシートが適切に衝撃を吸収し、子供を保護できるかを検証します。具体的には、前面衝突試験と側面衝突試験を実施し、チャイルドシートの構造や機能、取付やすさなどが評価されます。
JNCAPの評価結果を活用することで、より安全性が高く、安心して子供を乗せることができるチャイルドシート選びが可能になります。自動車メーカーはJNCAPの高評価を目指して、チャイルドシートの安全性能向上に取り組んでおり、その結果、安全性の高い製品が市場に多く出回るようになりました。