セレクトロー制御とは? 車の安全を守る技術を解説

セレクトロー制御とは? 車の安全を守る技術を解説

車を知りたい

先生、「セレクトロー制御」って、ABSと何か関係があるんですか?

自動車研究家

良い質問だね! セレクトロー制御はABSの機能の一部として働くんだ。ABSはタイヤがロックしないように制御するけど、セレクトロー制御は左右のタイヤのブレーキ力を調整して、車が横に滑るのを防ぐんだよ。

車を知りたい

なるほど。でも、どうして車が横に滑っちゃうんですか?

自動車研究家

例えば、片方のタイヤが濡れた鉄板の上、もう片方が乾いたアスファルトの上にあると想像してみて。 同じ強さでブレーキをかけても、滑りやすい鉄板の上のタイヤだけがロックして、車がそちらに引っ張られてしまうんだ。セレクトロー制御はそれを防いでくれるんだよ。

セレクトロー制御とは。

「セレクトロー制御」とは、ABS搭載車において、左右の後輪ブレーキを均等に制御するシステムのことです。タイヤの左右で路面の摩擦係数(μ)が異なる場合、ブレーキをかけるとμの低い側のタイヤが先にロックし、車が横滑りしてしまいます。セレクトロー制御は、μの低い側に合わせてABSを調整することで、左右のタイヤにかかるブレーキ力を均等化し、安全性を高めます。

セレクトロー制御の仕組み

セレクトロー制御の仕組み

セレクトロー制御は、ドライバーがシフトレバーを操作して低速ギアを選択した際に、エンジンブレーキとブレーキシステムを協調制御することで、車両の速度を抑制するシステムです。

急な下り坂や滑りやすい路面など、ブレーキ操作だけでは十分な制動力が得られない状況において、セレクトロー制御を作動させることで、車両の安定性を高め、安全な走行を支援します。

セレクトロー制御は、主に四輪駆動車やSUVなどに搭載されており、オフロード走行や悪路走行など、厳しい環境下での走行をサポートする重要な機能となっています。

左右で路面状況が違う場合の危険性

左右で路面状況が違う場合の危険性

雨が降った後、道の片側だけ水たまりができているような状況はよく見かけますよね。こうした左右で路面状況が異なる場合、ブレーキをかけた時に車が思わぬ動きをしてしまうことがあります。これは、左右のタイヤでグリップ力に差が生じるために起こる現象です。例えば、水たまりがある側だけブレーキが効きにくくなり、車が滑るように反対方向へ曲がってしまうことがあります。このような事態は、スリップ事故に繋がりかねない危険な状態と言えるでしょう。

セレクトロー制御が活躍する場面

セレクトロー制御が活躍する場面

セレクトロー制御は、様々な道路状況に合わせてエンジンの出力やブレーキを自動制御し、安定した走行をサポートするシステムです。

具体的にどのような場面で活躍するのでしょうか?

まず、雨で滑りやすい路面を走行する場合、タイヤのスリップを抑制し、安全な発進や加速を助けます。また、雪道では、タイヤの空転を防ぎ、スムーズな発進を可能にします。

さらに、急な下り坂では、エンジンブレーキを併用することで、ブレーキの過熱を防ぎ、安定した速度で安全に走行できます。

このように、セレクトロー制御は、ドライバーが安全運転に集中できるよう、様々な場面で活躍します。

ABSとの違い

ABSとの違い

セレクトロー制御とABSは、どちらもブレーキシステムの一部として車の安全性を高める重要な技術ですが、その役割と動作原理は異なります。

ABSは、ブレーキ時にタイヤがロックするのを防ぎ、 steering wheel での操作で 車両の進行方向を制御できるようにするシステムです。一方、セレクトロー制御は、主に急な下り坂などで エンジンブレーキを併用して 車両の速度を一定に保つシステムです。

ABSはタイヤのロックを防ぐことでグリップ力を維持し、セレクトロー制御はエンジンブレーキを併用することでブレーキの負担を軽減し、それぞれ異なるアプローチで安全性を向上させていると言えるでしょう。

セレクトロー制御で安全運転を

セレクトロー制御で安全運転を

セレクトロー制御は、ドライバーが車両の走行モードを選択できるシステムです。通常走行用の「ノーマルモード」に加えて、雪道や悪路に適した「スノーモード」や「オフロードモード」などを備えている車種もあります。

これらのモードは、エンジンの出力特性やブレーキの制御などを変更することで、それぞれの路面状況に最適な走行性能を発揮します。

たとえば、スノーモードでは、発進時のタイヤの空転を抑えたり、ブレーキ時にタイヤがロックするのを防いだりする制御が働きます。

セレクトロー制御を適切に使うことで、安全かつ快適なドライブを楽しむことが可能になります。

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