トラックの安全を守るサイドガード徹底解説
車を知りたい
先生、「サイドガード」ってなんですか?トラックの側面についている板みたいなののことですか?
自動車研究家
そうです!よく気がつきましたね。あの板状のものはサイドガード、またはサイドバンパーと言って、トラックやバスの側面に取り付けられています。歩行者や自転車を守るための大切なものなんですよ。
車を知りたい
へえー、そうなんですね!なんでサイドガードが必要なんですか?
自動車研究家
トラックやバスは車体が大きいため、運転席から歩行者や自転車が見えにくい場合があります。そのため、万が一事故が起きた際に、巻き込みを防ぐためにサイドガードが義務付けられているんです。
サイドガードとは。
「サイドガード」とは、トラックの側面に取り付けられた、歩行者や自転車を巻き込み事故から守るための板状またはパイプ状の保護装置です。これは「サイドバンパー」とも呼ばれ、普通自動車(トラック、1ナンバー車)の左右両側に設置することが道路運送車両法の保安基準によって義務付けられています。この基準では、地上からの高さは上部が650mm以上、下部が450mm以下、前後輪との間隔は400mm以下と定められています。
サイドガードとは?その役割と重要性
大型トラックやトレーラーの車体側面に見られる、金属製のバーや板状の部品。それがサイドガードです。一見、シンプルな構造ですが、その役割は非常に重要です。
サイドガードは、主に巻き込み事故から歩行者や自転車を守るために設置されています。トラックは内輪差が大きく、右左折時に車体が大きく内側へふくらむため、巻き込み事故のリスクが高いのです。もしもの時に、サイドガードが衝撃を吸収し、歩行者や自転車がトラックの下敷きになるのを防ぎます。
また、追突事故の際にも、乗用車がトラックの下に潜り込むことを防ぎ、被害を軽減する効果も期待できます。サイドガードは、交通社会における「砦」として、私たちの安全を守っているのです。
サイドガードの構造と設置基準
大型トラックやトレーラーは、その車体の大きさゆえに、内輪差によって巻き込み事故を起こす危険性があります。サイドガードは、そのような事故から歩行者や自転車を守るために、トラックの側面に取り付けられる重要な安全装置です。
サイドガードは、強度の高い鋼鉄などの金属製で、トラックの車体側面に沿って設置されます。その高さや強度、取り付け位置などについては、道路運送車両の保安基準によって細かく定められています。具体的には、地上からの高さは、車両総重量や用途に応じて異なり、40cmから90cmの範囲で定められています。また、強度は、一定以上の衝撃に耐えられるものでなければならず、車両の走行中に脱落しないよう、確実な取り付け方法が求められます。
サイドガードは、万が一の事故の際、歩行者や自転車がトラックの下敷きになることを防ぐとともに、衝撃を吸収することで被害を軽減する役割も担っています。
サイドガードの材質と耐久性
サイドガードは、その名の通りトラックの側面を守る重要な装備です。しかし、ただ取り付ければ良いというわけではありません。安全性を最大限に発揮するためには、材質と耐久性が重要な要素となります。
サイドガードには、主にスチールやアルミ合金などの金属が使用されています。スチール製は強度と耐久性に優れ、外部からの衝撃に強く、長期間の使用に耐えられます。一方、アルミ合金製は軽量ながらも高い強度を持つため、燃費向上に貢献します。
耐久性については、材質だけでなく、表面処理も重要な要素です。錆や腐食を防ぐための塗装やメッキが施されていることで、サイドガードの寿命は大きく変わります。
サイドガードを選ぶ際には、トラックの使用環境や目的に合わせて、最適な材質と耐久性を持つものを選ぶようにしましょう。
巻き込み事故防止効果を高めるために
サイドガードは、トラックの横転や衝突時に歩行者などが車体の下に巻き込まれることを防ぐための重要な安全装置です。しかし、サイドガードの効果を最大限に発揮するためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
まず、サイドガードの高さは、法律で定められた基準を満たしているか確認しましょう。高さが不十分だと、歩行者を巻き込んでしまう可能性があります。次に、サイドガードが車体にしっかりと固定されているか確認することが重要です。固定が緩んでいたり、破損していると、事故時にサイドガードが外れてしまい、その役割を果たせなくなる可能性があります。
さらに、日頃からサイドガードの点検を行うことも大切です。走行中にサイドガードに物が当たって変形したり、破損したりすることがあります。定期的な点検を行い、異常があれば速やかに修理を行いましょう。
サイドガードは、あくまで安全装置の一つであり、事故を完全に防ぐものではありません。しかし、正しく設置・管理されたサイドガードは、巻き込み事故のリスクを大幅に減らすことができます。ドライバーは、日頃からサイドガードの重要性を認識し、適切なメンテナンスを行うように心がけましょう。
サイドガードに関する法規制と罰則
大型トラックやトレーラーは、その車体の大きさゆえに、巻き込み事故などが発生した場合、非常に危険な状況を引き起こす可能性があります。 サイドガードは、このような事故から歩行者や自転車を守るための重要な安全装置です。
日本では、道路交通車両の保安基準によって、一定の大きさ以上のトラックへのサイドガードの装着が義務付けられています。 具体的には、車両総重量が8トン以上の貨物自動車や、乗車定員が11人以上の乗用自動車には、サイドガードの設置が法律で定められています。
サイドガードの装着義務に違反した場合、道路交通法違反となり、6点以下の罰則が科せられます。 さらに、車両の使用停止処分を受ける可能性もあります。 サイドガードは、ドライバーだけでなく、周囲の歩行者や自転車の安全を守る上でも非常に重要です。