ムダをなくす!トヨタ発祥「看板方式」とは?

車を知りたい
先生、『看板方式』って、トヨタが作った生産管理の方法なんですよね?具体的にどんな仕組みなんですか?

自動車研究家
そうだね。簡単に言うと、部品が必要な時に必要なだけ届くように、前工程に「看板」で指示を出す方法だよ。例えば、後工程でタイヤが10個必要になったら、前工程に「タイヤ10個」と書いた看板を渡す。そうすると、前工程はその看板を見て、タイヤを10個だけ作って後工程に届けるんだ。

車を知りたい
なるほど!必要なものを必要なだけ作るから、無駄が減るんですね。でも、もし看板がなくなっちゃったりしたら、部品が届かなくなっちゃいませんか?

自動車研究家
良い質問だね!看板方式では、部品と一緒に必ず看板が移動する仕組みになっているんだ。だから、看板がなくなったら部品も届かないということになり、すぐに異常に気づくことができるんだよ。
看板方式とは。
「看板方式」は、トヨタが生み出した、自動車生産の現場で使われる管理手法です。必要な部品を、必要な時に、必要なだけ届けることを目指す、ジャストインタイム生産を実現する手段の一つです。 具体的には、部品名と数量を書いた「看板」を用いて、前の工程に部品の供給を指示します。前の工程は、看板に書かれた指示通りに部品を生産し、納品します。 この方式は、過剰な在庫を抱える無駄をなくすと同時に、現場の状況を視覚的に把握できる「見える化」を実現する効果があります。 看板方式は、日本の自動車メーカーの多くで導入されているだけでなく、海外企業や他の業界にも広がりを見せており、日本式生産方式を代表する手法の一つとして知られています。 看板は、部品の生産指示と運搬指示の二つの役割を担っています。
トヨタ生産方式の根幹!看板方式の基本

トヨタ生産方式の中核をなす「ジャストインタイム生産」を実現する上で、「看板方式」は欠かせない要素です。
看板方式とは、必要なものを、必要な時に、必要な量だけ生産し、供給する仕組みのこと。
このシステムは、まるでスーパーマーケットのように、後工程が必要なものを必要な数だけ前工程から「取りに行く」という、「プル型生産」を体現したものです。
具体的には、後工程は前工程に対して「看板」を用いて必要な部品の種類や数量を指示します。
この看板は、単なる指示書ではなく、「 authorization to produce(生産許可)」としての役割も担っています。
つまり、看板がない状態での生産は認められておらず、ムダな在庫を抱えることを防いでいます。
看板には、部品の種類や数量、納品場所、時間などが記載されており、この情報に基づいて各工程が連携することで、スムーズな生産活動が実現します。
ジャストインタイムを実現する仕組み

看板方式は、トヨタ生産方式の重要な要素の一つである「ジャストインタイム」を実現するための仕組みです。 必要なものを、必要な時に、必要な量だけ生産するというジャストインタイムの考え方を実現するために、看板方式は欠かせません。
具体的には、工場内の各工程間を「看板」と呼ばれる情報伝達ツールで繋ぎます。この看板には、部品の種類や数量、納期などが記載されており、後工程が必要なものを必要なタイミングで前工程に発注することができます。
従来のように、あらかじめ生産計画に基づいて大量の部品を生産・在庫しておく方法と異なり、看板方式では、実際に必要な量だけを生産するため、在庫の削減、過剰生産の抑制、そしてムダの排除に繋がります。 このような効率的な生産システムは、トヨタの競争力を支える重要な要素の一つと言えるでしょう。
在庫管理の効率化とムダの排除

看板方式は、必要なものを、必要なときに、必要な量だけ生産することを目指す、トヨタ生産方式の根幹をなす概念です。この考え方は、在庫管理においても重要な役割を果たします。
従来の大量生産方式では、生産計画に基づいて大量の部品や製品をあらかじめ用意しておく必要がありました。しかし、これは過剰な在庫を生み出し、保管スペースの圧迫や、在庫の陳腐化といったムダにつながってしまいます。
一方、看板方式では、後工程が必要とするものを、必要なタイミングで、必要な量だけ「看板」を使って前工程に指示します。この「看板」は、部品の種類や数量などを記した情報伝達ツールであり、無駄な在庫を抱えることなく、必要なものを必要なだけ生産することを可能にします。
これにより、在庫管理の効率化だけでなく、在庫に関連するコスト削減、さらには生産計画の柔軟性向上など、様々なメリットをもたらします。
現場の見える化による問題点の早期発見

看板方式は、トヨタ生産方式の重要な要素の一つである「見える化」を支える仕組みです。現場で起こっていることを、誰でも一目でわかるように「看板」を使って表示することで、情報共有をスムーズにします。
この「見える化」によって、問題が発生した際に、すぐに気づくことができるようになります。例えば、生産ラインで製品に不良品が発生した場合、従来であれば最終工程まで進んでから発覚することも少なくありませんでした。しかし、看板方式を導入することで、不良品が発生した工程、原因、対応策などが一目でわかるようになり、迅速な対応が可能になります。
また、問題点が可視化されることで、今まで見過ごされていた小さな問題点にも気づくことができるようになります。小さな問題を放置しておくと、後々大きな問題に発展する可能性もありますが、看板方式によって早期に問題を発見し、改善につなげることができるようになるのです。
看板方式導入のメリット・デメリット

– 看板方式導入のメリット・デメリット
看板方式は、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。
-# メリット
* 生産性の向上必要なものを必要な時に必要なだけ作ることで、在庫や無駄な作業を減らし、生産性を向上できます。
* 品質の安定化 工程の標準化を進めることで、品質のバラつきを抑え、安定した品質の製品を生み出すことができます。
* コスト削減無駄な在庫や作業を減らすことで、コスト削減に繋がります。
* 問題点の可視化 問題が発生した際に、看板によってどこで何が起きているかをすぐに把握することができます。
-# デメリット
* 導入の難しさ現場の状況に合わせて、適切な運用ルールを設定する必要があるため、導入には時間と労力を要します。
* 柔軟性の低さ需要変動が大きい場合や、突発的な注文に対応するのが難しい場合があります。
* コミュニケーションの必要性円滑な運用のためには、現場作業員同士の密なコミュニケーションが不可欠となります。
看板方式を導入する際は、これらのメリットとデメリットを踏まえ、自社の課題や状況に合わせて慎重に検討する必要があります。
