燃費改善の立役者!ロックアップ機構の仕組み

燃費改善の立役者!ロックアップ機構の仕組み

車を知りたい

先生、「ロックアップ付きトルクコンバーター」って、普通のトルクコンバーターと何が違うんですか?

自動車研究家

良い質問だね!通常のトルクコンバーターは、滑らかに動力を伝える一方、どうしても伝達ロスが発生してしまうんだ。そこで、ロックアップ付きトルクコンバーターは、エンジンとミッションを直接繋ぐ「ロックアップクラッチ」を導入することで、伝達効率100%を実現したんだよ。

車を知りたい

なるほど!でも、エンジンとミッションを直接繋いだら、ショックが大きくなりませんか?

自動車研究家

その通り!そこで、ロックアップダンパーや制御バルブで、滑らかに接続・切り離しを行うことで、ショックを吸収しているんだ。燃費向上と快適性を両立させているんだよ。

ロックアップ付きトルクコンバーターとは。

「ロックアップ付きトルクコンバーター」とは、AT車などで使われる、滑らかな変速と燃費向上を両立させる技術です。通常のトルクコンバーターは流体を使って動力を伝えるため、どうしても伝達ロスが発生します。そこで、直結用クラッチ(ロックアップクラッチ)を組み込み、状況に応じてエンジンと変速機を直結することで、燃費を悪化させるロスをなくす仕組みです。

この技術により、走行中の無駄な燃料消費を抑え、燃費向上を実現しています。さらに、滑らかな変速と燃費向上を両立させるため、ロックアップダンパーや制御バルブ、スリップ制御、ロングトラベルダンパーなどが採用されています。近年では、より燃費向上を目指し、コンパクトで効率的な偏平型トルクコンバーターも登場しています。

トルクコンバーターの基本:滑らかな動力伝達の仕組み

トルクコンバーターの基本:滑らかな動力伝達の仕組み

自動車の心臓部であるエンジンが生み出すパワーを、スムーズにタイヤへと伝えるために、トルクコンバーターという重要な装置が存在します。トルクコンバーターは、エンジンとトランスミッションの間に位置し、流体の力を利用して動力伝達を行うという特徴を持っています。

簡略化すると、トルクコンバーターは、ポンプ、タービン、ステーターと呼ばれる三つの主要部品で構成されています。エンジンからの回転はまずポンプに伝わり、ポンプは内部のオイルを勢いよく回転させます。このオイルの流れがタービンを回転させることで、エンジンからの動力がトランスミッションへと伝達されるのです。

トルクコンバーターの最大のメリットは、滑りによる衝撃吸収です。発進時や変速時など、エンジン回転数とタイヤの回転数に差がある場合でも、流体を介することで滑らかに動力を伝達し、ショックを吸収することができます。これにより、快適な乗り心地を実現しています。

ロックアップ機構:燃費を向上させる技術

ロックアップ機構:燃費を向上させる技術

自動車の燃費向上技術として注目されるロックアップ機構。一体どのような仕組みで燃費を向上させているのでしょうか? この機構は、AT車やCVT車に搭載されているトルクコンバーターと呼ばれる装置に備わっています。 トルクコンバーターは、エンジンからの動力を油圧で伝達することで、スムーズな発進や変速を可能にしています。

しかし、従来のトルクコンバーターは、油圧を利用するため、どうしても伝達ロスが発生してしまいます。そこで登場したのがロックアップ機構です。 ロックアップ機構は、走行中の一定条件下で、トルクコンバーター内のポンプとタービンを直結させることで、油圧による伝達ロスを低減します。 これにより、エンジンの動力が効率的にタイヤに伝わるようになり、燃費向上に貢献するのです。

ロックアップクラッチの構造と動作原理

ロックアップクラッチの構造と動作原理

ロックアップクラッチは、油圧を利用して、エンジンの出力軸とトランスミッションの入力軸を直接接続する装置です。
通常、エンジンからの動力は、トルクコンバーターと呼ばれる流体継手を介してトランスミッションに伝えられます。
トルクコンバーターは、滑らかな変速を実現する一方、流体による伝達ロスが発生し、燃費が悪化する要因にもなっていました。

ロックアップクラッチは、このトルクコンバーターを介さずに、エンジンとトランスミッションを直結することで、伝達ロスを抑制し、燃費向上に貢献します。
高速走行時など、エンジンの回転数が安定している状態でロックアップクラッチが作動し、まるでマニュアル車のようにダイレクトな動力伝達を実現します。
これにより、燃費が向上するだけでなく、アクセル操作に対するレスポンスも向上し、キビキビとした走りを実現できるのです。

燃費改善効果を高める制御技術

燃費改善効果を高める制御技術

ロックアップ機構は、その働きによって燃費を向上させることが可能ですが、その効果を最大限に発揮するためには高度な制御技術が欠かせません。例えば、走行状況に応じてロックアップクラッチの締結圧を細かく調整することで、燃費と走行性能の両立を図っています。

近年では、コンピューター制御の進化により、よりきめ細やかな制御が可能になりました。 車速やエンジン回転数、アクセル開度などの情報を総合的に判断し、最適なタイミングでロックアップクラッチを制御することで、燃費を飛躍的に向上させています。

さらに、ハイブリッド車などでは、モーター走行と組み合わせることで、ロックアップ機構を作動させる範囲を拡大し、燃費改善効果を高める技術も開発されています。

ロックアップ機構の進化:快適性と燃費の両立

ロックアップ機構の進化:快適性と燃費の両立

従来のロックアップ機構は、燃費改善効果は高かったものの、発進・停止時の振動や低速走行時のギクシャク感が課題でした。しかし、近年の技術革新により、これらの課題を克服しつつ、さらなる燃費向上を実現する進化を遂げています。

例えば、多板クラッチの採用電子制御技術の高度化により、ロックアップクラッチの締結をきめ細かく制御することが可能になりました。これにより、発進・停止時のショックを大幅に低減し、スムーズな加減速を実現しています。

また、ロックアップ領域の拡大も進化の一つです。従来は高速走行時のみ作動していたロックアップ機構を、より低い速度域から作動させることで、燃費改善効果を高めています。

このように、ロックアップ機構は快適性と燃費の両立を目指し、進化し続けています。

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