クルマの走りを変える「動力分割型駆動」

車を知りたい
先生、『動力分割型駆動』って、前後のタイヤに動力を配分するって意味ですよね?具体的にどんな仕組みなんですか?

自動車研究家
良い質問ですね!その通りです。『動力分割型駆動』は、エンジンからの動力を前後のタイヤに最適に配分する仕組みです。大きく分けて、FFベースの車とFRベースの車で仕組みが違います。

車を知りたい
FFとFRで仕組みが違うんですか?

自動車研究家
はい。FFベースの車はトルクコンバーターなどで動力を分割するのに対し、FRベースの車はセンターデフという部品で動力を分割するのが一般的です。それぞれメリット・デメリットがあるので、車によって使い分けられています。
動力分割型駆動とは。
自動車用語で「動力分割型駆動」と呼ばれるスプリットトルクドライブは、センターデフのように前後の車輪へ駆動力を分配する機能のことです。フォードは、AT車においてロックアップクラッチとトルクコンバーターを用いてトルクを分割し、前後に6:4の割合で配分する方式を量産化しました。
4WD車では、プラネタリーギヤ式センターデフなどが前後トルク配分に利用されます。キャリア入力の場合、サンギヤとリングギヤの歯数比によってトルク配分が決まり、30:70のような大きな配分差も可能です。一方、リングギヤ入力の場合は、2つのピニオンギヤを用いることで、50:50に近い配分比を実現します。
このように後輪への駆動力を多く配分することで、直結4WD車の課題であるアンダーステアを抑制することができます。
動力分割型駆動とは?

「動力分割型駆動」とは、エンジンが生み出す動力を前輪と後輪に自在に配分することで、走行性能を高める駆動方式です。一般的なFF(前輪駆動)やFR(後輪駆動)とは異なり、走行状況に合わせて最適な駆動力を前後輪に分配することで、高い走行安定性、優れたコーナリング性能、力強い加速性能を実現します。
従来の駆動方式では、発進時やコーナリング時にタイヤのグリップ力が不足し、スリップやアンダーステア、オーバーステアなどの挙動変化が起こることがありました。しかし、動力分割型駆動は、電子制御によって常に最適な駆動力を前後輪に配分するため、これらの挙動変化を抑え、安定した走行を可能にするのです。
AT車におけるスプリットトルクドライブ

エンジンが生み出す動力を効率的に路面へと伝え、スムーズかつ安定した走りを提供する上で、駆動方式は重要な要素です。中でも近年注目を集めているのが「動力分割型駆動」です。これは、前輪と後輪への駆動力の配分を走行状況に応じて自動的に変化させることで、高い走行性能と燃費効率を実現するシステムです。
スプリットトルクドライブは、この動力分割型駆動をAT車に搭載したシステムです。従来のAT車では、トルクコンバーターと呼ばれる装置がエンジンの動力を変速機に伝えていましたが、スプリットトルクドライブでは、このトルクコンバーターを油圧多板クラッチに置き換え、さらに遊星歯車機構を組み合わせることで、前後輪への駆動力の配分を緻密かつシームレスに制御することを可能にしました。
これにより、発進時や加速時には後輪に多くの駆動力を配分することで力強い加速を実現し、旋回時には前後輪への駆動力を最適化することで優れたハンドリング性能を発揮します。また、高速走行時には前輪駆動を主体とすることで燃費向上も期待できます。このように、スプリットトルクドライブは、状況に応じて最適な駆動力配分を行うことで、高い走行性能と燃費効率を両立させる、次世代の駆動システムと言えるでしょう。
4WD車におけるトルク配分の仕組み

4WD車は、エンジンが生み出す動力を4つのタイヤ全てに伝えることで、高い走破性を実現しています。しかし、ただ単に4つのタイヤに動力を伝えるだけでは、タイヤへの負担が大きくなり、燃費が悪化したり、ハンドリングが悪影響を受けたりする可能性があります。そこで重要となるのが「トルク配分」です。
トルク配分とは、エンジンからの動力を前輪と後輪のどちらにどれだけ配分するかを決める仕組みのことです。4WDシステムはこのトルク配分を制御することで、様々な路面状況や走行シーンに対応し、最適な駆動力を生み出します。
トルク配分の方式には、大きく分けて「フルタイム4WD」と「パートタイム4WD」の2種類があります。フルタイム4WDは、常に4輪に駆動力を配分する方式で、安定した走行性能が特徴です。一方、パートタイム4WDは、通常は2輪駆動で走行し、必要に応じて4輪駆動に切り替える方式です。燃費性能に優れるというメリットがあります。
さらに近年では、電子制御により、状況に応じて前後輪へのトルク配分を緻密に制御する「オンデマンド4WD」も普及しています。オンデマンド4WDは、乾燥路面では燃費性能を重視した2輪駆動走行を行い、滑りやすい路面や加速時には自動的に4輪駆動に切り替わることで、高い走破性と燃費性能を両立しています。
このように、4WD車におけるトルク配分の仕組みは、車の走行性能を大きく左右する重要な要素と言えるでしょう。
プラネタリーギヤ式センターデフによる可変トルク配分

一般的な四輪駆動車は、エンジンからの動力を前後輪に常に一定の割合で配分しています。しかし、路面状況や走行状態によっては、この固定された配分が必ずしも最適とは言えません。例えば、乾燥した舗装路では前輪により多くの駆動力を与えた方が軽快なハンドリングを実現できますし、逆に滑りやすい雪道などでは後輪にも多くの駆動力を配分することで安定した走行を確保することができます。
そこで登場するのが「可変トルク配分」です。プラネタリーギヤ式センターデフは、電子制御によって前後輪へのトルク配分を自動的に変化させることで、様々な路面状況や走行状況に最適な駆動力を提供します。
プラネタリーギヤは、太陽歯車、遊星歯車、内歯車から構成され、それぞれの歯車を組み合わせることで複雑な回転運動を実現することができます。この構造を利用し、センターデフ内の油圧を電子制御で変化させることで、前後輪へのトルク伝達を自在にコントロールすることができるのです。
これにより、乾燥路では軽快なハンドリングと燃費の向上、滑りやすい路面では安定したトラクション、そしてコーナリング時には旋回性能の向上など、様々なメリットを享受することができます。
後輪駆動力配分とアンダーステア改善

一般的な前輪駆動車は、コーナリング時に外側に膨らもうとする「アンダーステア」という挙動を示すことがあります。これは、カーブを曲がるときに、前輪が駆動力と旋回力を同時に負担することで、グリップ力が不足しやすくなるためです。
しかし、後輪にも駆動力を配分する「動力分割型駆動」を採用することで、このアンダーステアを抑制することができます。カーブに入るときに、前輪への駆動力負担を減らしつつ、後輪に適切な駆動力を与えることで、車両を内側に向ける力(ヨーモーメント)が発生し、スムーズかつ安定したコーナリングを実現できるのです。
