自動車を支える「温間鍛造」技術
- 温間鍛造とは? 熱間・冷間鍛造との違い
「鍛造」とは、金属材料に圧力をかけて塑性変形させることで、目的の形状に加工する技術です。
古くから刃物や農具の製造などに用いられてきましたが、現代では自動車や航空機、鉄道など、様々な分野で欠かせない技術となっています。
鍛造は、加工温度によって「熱間鍛造」「冷間鍛造」「温間鍛造」の3つの方法に分けられます。
それぞれの特徴を理解することで、それぞれの鍛造方法が持つメリット・デメリットが見えてきます。
-1. 熱間鍛造-
熱間鍛造は、金属材料を再結晶温度以上に加熱した状態で行う鍛造方法です。
高い温度に加熱することで、金属材料の変形抵抗が小さくなるため、複雑な形状への加工や大型製品の製造に適しています。
-メリット-
* 大きな変形が可能
* 複雑な形状に加工しやすい
-デメリット-
* 寸法精度が低い
* 表面性状が粗い
* 酸化スケールが発生しやすい
-2. 冷間鍛造-
冷間鍛造は、金属材料を再結晶温度以下、常温または常温に近い温度で行う鍛造方法です。
-メリット-
* 寸法精度が高い
* 表面性状に優れる
* 強度・硬度が高い製品となる
-デメリット-
* 変形量は少ない
* 複雑な形状に加工しにくい
-3. 温間鍛造-
温間鍛造は、熱間鍛造と冷間鍛造の中間の温度領域で行う鍛造方法です。
熱間鍛造と冷間鍛造のそれぞれのメリット・デメリットを併せ持つ特徴があります。
-メリット-
* 熱間鍛造よりも寸法精度が高い
* 冷間鍛造よりも複雑な形状に加工しやすい
-デメリット-
* 熱間鍛造や冷間鍛造に比べて加工が難しい
このように、温間鍛造は、熱間鍛造と冷間鍛造の両方の利点を活かせる可能性を秘めた鍛造方法と言えるでしょう。