自動車の「型式指定」とは?わかりやすく解説

自動車の「型式指定」とは?わかりやすく解説

車を知りたい

先生、「型式指定」ってなんですか? 車がよくわからないんですけど…

自動車研究家

いい質問だね! 「型式指定」は簡単に言うと、車が安全かどうか国がチェックして、OKが出た車に与えられる証明みたいなものなんだよ。

車を知りたい

へー、じゃあ、お店で売ってる車はみんな「型式指定」を受けてるってことですか?

自動車研究家

そうだよ! 日本で新しく車を売る時は、必ず「型式指定」を受けないといけないんだ。だから、みんなが乗ってる車は安全が確認されてるんだよ。

型式指定とは。

自動車用語の「型式指定」には、車両自体に対するもの(道路運送車両法第75条)と、車両に搭載される装置に対するもの(同法第75条の2)の2種類があります。車両の型式指定は、メーカーからの申請に基づき、国土交通大臣が所定の手続きを経て認証を与える制度です。指定を受けた車両は官報に告示されます。メーカーは、型式指定を受けた車両を製造する際、1台ごとに保安基準への適合性や均一性、車台番号やエンジンの型式の刻印などを検査し、合格したものだけに完成検査終了証を発行できます。ただし、製造された車両が保安基準に適合しない場合や、均一性が保証されなくなった場合は、国土交通大臣によって型式指定が取り消されることがあります。

自動車の「型式指定」制度の概要

自動車の「型式指定」制度の概要

自動車の「型式指定」制度とは、国が定めた安全基準や環境基準を満たしているかを審査し、適合した自動車の型式を指定する制度です。日本で販売される自動車は、この型式指定を受けることが義務付けられています。これは、公道を走る自動車の安全性を確保し、環境負荷を低減することを目的としています。

具体的には、自動車メーカーが新型車を開発する際、国土交通省に型式指定の申請を行います。国土交通省は、提出された書類に基づき、車両の構造や性能が基準に適合しているかどうかを審査します。基準を満たしていると認められた場合に、その自動車の型式が指定され、販売が許可されるという仕組みです。

型式指定を受けるための流れ

型式指定を受けるための流れ

自動車メーカーが新型車を販売するには、国から安全基準などを満たしているかどうかの審査を受け、承認を得る必要があります。この承認を得るための手続きの一つが「型式指定」です。

「型式指定」を受けるには、まず、メーカーは国土交通省に申請書を提出します。申請書には、車両の構造や性能に関する詳細な情報が記載されています。

国土交通省は、提出された申請書に基づいて審査を行います。 この審査は、図面や仕様書などの書類審査だけでなく、実際に車両を試験場に持ち込んで走行テストなどを行う実車審査も含まれます。

厳しい審査基準をクリアし、車両の安全性が確認された場合に、「型式指定番号」が付与され、晴れて公道走行が可能になります。

保安基準と型式指定の関係

保安基準と型式指定の関係

自動車は、安全に走行するために、様々な基準を満たす必要があります。これを定めたものが「道路運送車両法」であり、その中の細かな技術基準が「道路運送車両の保安基準」、通称「保安基準」です。

では、新型の自動車を開発し、販売する際、メーカーは一台一台、この膨大な保安基準をクリアしているか証明しなければならないのでしょうか?

そこで登場するのが「型式指定」制度です。自動車メーカーは、新型車を販売する前に、国土交通大臣に対して、その車が保安基準に適合していることの審査を申請します。これが通ると、その車種は「型式」として認定され、同じ型の車はすべて、改めて審査を受けることなく、販売することが可能になるのです。

つまり、「型式指定」は、メーカーが開発した車が、安全基準を満たしているかを国が審査し、承認を与えるための制度と言えます。これにより、一台一台の車両確認の手間が省かれ、効率的に、そして安全な自動車を市場に供給することができるのです。

型式指定のメリット・デメリット

型式指定のメリット・デメリット

– 型式指定のメリット・デメリット

自動車の型式指定には、ユーザーにとってのメリットデメリットの両方が存在します。ここでは、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

-# メリット

1. -安全性・環境性能の担保- 型式指定を受けるためには、国が定める厳しい基準をクリアする必要があります。そのため、型式指定車を選ぶことで、一定レベル以上の安全性・環境性能が担保されます。
2. -整備のしやすさ- 型式指定車は、多くの車両で部品の規格が統一されています。そのため、修理やメンテナンスの際に部品が容易に入手でき、整備しやすいというメリットがあります。
3. -情報量の多さ- 型式指定車は、カタログやインターネット上に詳細な情報が多く掲載されています。そのため、購入前に性能や仕様を詳しく知ることができます。

-# デメリット

1. -車種が限られる- 型式指定は、主に大量生産される車種が対象となります。そのため、希少車やクラシックカーなど、型式指定を受けていない車種を選ぶ場合は、選択肢が限られてしまう可能性があります。
2. -個性の出しにくさ- 型式指定車は、多くの車両で外観や装備が標準化されています。そのため、自分だけの個性を出したい場合には、カスタムパーツの装着など、追加の費用や手間がかかることがあります。

まとめ:型式指定制度の重要性

まとめ:型式指定制度の重要性

ここまで、自動車の型式指定について、その内容や申請手続き、メリットなどを詳しく見てきました。
型式指定制度は、安全性や環境性能といった重要な観点から、国が一定の基準を設け、自動車の品質を管理する上で欠かせない役割を担っています
自動車メーカーにとっては、型式指定を受けることで、自社の開発した自動車が国の基準を満たしていることを証明し、ユーザーからの信頼を獲得することに繋がります
また、ユーザーにとっても、型式指定を受けた自動車を選ぶことで、一定レベル以上の品質が保証された、安全で環境に優しい車に乗ることができるというメリットがあります。
型式指定は、自動車を製造・販売するメーカーと、それを利用するユーザーの双方にとって、安全・安心な車社会を実現するために重要な制度と言えるでしょう。

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