エンジンに関する用語

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エンジンの寿命に関わる?バルブシートリセッションとは

バルブシートリセッションは、エンジンの燃焼室と吸排気ポートの間にあるバルブシートが、高温高圧の燃焼ガスやバルブとの接触によって徐々に摩耗したり、変形したりする現象です。 この現象は、主に以下の要因によって引き起こされます。 * 高温による影響燃焼室内の高温ガスは、バルブシートの材質を軟化させ、摩耗しやすくします。 * 高圧による影響燃焼時の高圧ガスは、バルブを強くバルブシートに押し付けるため、局所的な圧力増加によって摩耗や変形が生じます。 * 化学的腐食燃料に含まれる硫黄分などが燃焼することで発生する酸性物質が、バルブシートを腐食させることがあります。 * 潤滑不足バルブとバルブシートの間には、潤滑油がほとんど存在しないため、摩擦による摩耗が発生しやすくなります。 バルブシートリセッションが進行すると、バルブとバルブシートの密着性が低下し、圧縮漏れや排気ガスの漏れなどが発生します。結果として、エンジンの出力低下や燃費悪化、排ガス規制値の超過などの問題を引き起こす可能性があります。
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多気筒エンジンの隠れた敵!?「吸気干渉」とは

自動車のパワーを生み出す心臓部、エンジン。特に複数のシリンダーを持つ多気筒エンジンにおいては、その性能を最大限に引き出すために様々な技術が投入されています。しかし、目には見えない「吸気干渉」という現象が、エンジンの効率を密かに阻んでいることがあるのです。 吸気干渉とは、複数のシリンダーが同時に空気を吸い込む際に、互いの吸気作用が干渉し合い、吸入空気量やタイミングに影響を与える現象を指します。これは、まるでストローを複数使って同時にジュースを飲む際に、吸い込みづらさを感じるのと同じような現象と言えるでしょう。 吸気干渉が発生すると、各シリンダーに供給される空気量が均一ではなくなり、燃焼効率の低下や出力のばらつきに繋がります。その結果、燃費が悪化したり、スムーズな加速が阻害されたりする可能性も出てきます。 本稿では、この「吸気干渉」について、そのメカニズムや発生原因、そしてエンジン性能への影響などを詳しく解説していきます。
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自動車エンジンの要!理論混合気を解説

自動車のエンジンは、ガソリンと空気の混合気を爆発させることで動力を得ています。この混合気を適切な比率にすることが、エンジンの性能を最大限に引き出し、排気ガスをクリーンにするために非常に重要です。 その理想的な混合気の比率のことを「理論混合気」と呼びます。 理論混合気は、燃料が完全に燃焼するために必要な空気の量を正確に計算することで求められます。
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懐かしの技術解説!アンローダー機構とは?

エンジンを動かすためには、ガソリンと空気を適切な割合で混ぜ合わせた「混合気」が不可欠です。 この混合気の生成を担っていたのが、キャブレターと呼ばれる装置です。 キャブレターは、空気の流れる通路に燃料を噴射し、霧状に混ぜ合わせることで混合気を作り出します。しかし、エンジンの回転数や負荷によって必要な混合気の量は変化するため、常に最適な比率を保つことが重要となります。 そこで活躍するのが、アンローダー機構です。これは、エンジンの負荷状況に合わせて燃料の供給量を調整し、常に最適な混合気を供給することで、スムーズなエンジン始動と安定した運転を支えていたのです。
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進化するターボ: 電子制御が拓く加速性能

ターボチャージャーとは、自動車のエンジンに搭載される過給機の一種です。自動車のエンジンは、空気と燃料を混合して燃焼させることでパワーを生み出します。ターボチャージャーは、排気ガスのエネルギーを利用してタービンを回し、その力で圧縮機を駆動してエンジンに多くの空気を送り込む役割を担います。多くの空気をエンジンに送り込むことで、より多くの燃料を燃焼させることができ、結果としてエンジンのパワーアップを実現します。
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エンジンの心臓部!シリンダーピッチを解説

自動車のエンジンは、多数の部品が複雑に組み合わさって動力を生み出しています。その中でも特に重要なのが、エンジンの出力に直接関わる「シリンダー」です。シリンダーは、燃料が爆発する際に発生する力をピストンへと伝える役割を担っています。 そして、「シリンダーピッチ」とは、エンジン内部で隣り合うシリンダーの中心間距離のことを指します。この一見地味な数値が、エンジンの性能や乗り心地に大きな影響を与えるため、自動車開発においては重要な要素の一つとなっています。
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燃費の鍵!?自動車エンジンの「膨張比」を解説

自動車の燃費を語る上で、エンジンの「膨張比」は重要な要素の一つです。膨張比とは、簡単に言うと、エンジン内部のシリンダー内で、混合気がどれだけ圧縮されるかを表す数値です。 この値が大きいほど、少ない燃料で大きなパワーを生み出すことができ、結果として燃費向上に繋がります。しかし、膨張比を高くしすぎると、エンジン内部で異常燃焼を起こしやすくなる「ノッキング」という現象が発生するリスクも高まります。 そのため、各自動車メーカーは、性能と燃費のバランスを考慮しながら、最適な膨張比を設定しています。
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昭和を駆け抜けた技術革新:乱流生成ポット

昭和53年排出ガス規制は、自動車業界にとって大きな転換期となりました。昭和53年(1978年)に施行されたこの規制は、それまでの規制値と比べて大幅な排出ガス低減を自動車メーカーに迫るものでした。特に、窒素酸化物(NOx)の排出量を従来の約半分に抑えなければならず、当時の技術では達成が非常に困難とされていました。このことから、「昭和53年問題」と呼ばれ、自動車業界全体を巻き込む大きな課題として立ちはだかったのです。
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プッシュロッド:OHVエンジンの心臓部

プッシュロッドとは、OHV(オーバーヘッドバルブ)エンジンにおいて、クランクシャフトの回転運動をバルブを開閉する動きに変換するために使用される棒状の部品です。 エンジン内部では、ピストンの上下運動をクランクシャフトが回転運動に変換しています。プッシュロッドは、この回転運動をカムシャフトへと伝達し、カムの形状に沿って上下運動に変換します。そして、このプッシュロッドの上下運動が、ロッカーアームを介してバルブを開閉するのです。
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車の心臓部!フューエルインジェクターの役割とは?

フューエルインジェクターは、ガソリンエンジンを搭載した車にとって、無くてはならないパーツの一つです。役割としては、エンジンの吸気口付近に、適切な量の燃料を霧状にして噴射することです。 かつてはキャブレターという部品が主流でしたが、近年では電子制御化が進み、より精密な燃料噴射が可能なフューエルインジェクターが主流となっています。
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自動車エンジンの心臓部!軸受け隙間を解説

自動車のエンジン内部では、クランクシャフトと呼ばれる重要な部品が回転運動をしています。この回転運動を支え、スムーズにするために軸受けと呼ばれる部品が使用されています。軸受けは、クランクシャフトを支えながら回転を許容する、いわばエンジンの心臓部を支える縁の下の力持ちです。 そして、軸受けとクランクシャフトの間には、わずかな隙間が存在します。これが「軸受け隙間」と呼ばれるものです。
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エンジン寿命を左右する?「はねかけ式潤滑方式」とは

エンジン内部の潤滑方式にはいくつかの種類が存在しますが、その中でも比較的シンプルな構造で知られるのが「はねかけ式潤滑方式」です。 この方式は、クランクシャフトと呼ばれる回転軸の先端に設けられたオイルディッパーと呼ばれる部品によって、オイルパンに貯まったエンジンオイルをすくい上げ、クランクシャフトやシリンダー壁面などに「はねかける」ことで潤滑を行います。 高速回転するクランクシャフトの勢いを利用するため、オイルポンプのような複雑な機構を必要とせず、構造がシンプルになるというメリットがあります。 はねかけられたオイルは、各部品の表面に油膜を形成し、摩擦や摩耗を軽減する役割を果たします。その後、重力によってオイルパンに戻り、再びディッパーによってすくい上げられるというサイクルを繰り返します。
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自動車エンジンの冷却損失:避けられない熱の代償

自動車エンジンは、燃料を燃焼させて発生する熱エネルギーを運動エネルギーに変換し、車を走らせる。しかし、このエネルギー変換過程において、全ての熱が運動エネルギーに変換されるわけではなく、一部は冷却系に奪われ、最終的に大気中に放出される。この、エンジンから冷却系を通じて逃げていく熱エネルギーを「冷却損失」と呼ぶ。 冷却損失は、エンジンの熱効率に大きな影響を与える。熱効率とは、燃料が持つエネルギーのうち、どれだけを動力に変換できたかを表す指標である。冷却損失が大きくなると、その分だけ動力に変換されるエネルギーが減り、熱効率は低下する。 冷却損失は、エンジン内部の温度が高温になるほど大きくなるため、エンジンの燃焼温度や冷却水の温度、エンジンオイルの粘度などが冷却損失に影響を与える。 次章では、冷却損失を減らすための技術について解説していく。
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オートサーミックピストン:その役割と衰退

オートサーミックピストンとは、ディーゼルエンジンにおいて、燃焼効率の向上と排気ガスの浄化を両立させるために開発された、特殊な形状を持つピストンです。 従来のピストンとは異なり、ピストン冠部に断熱材を埋め込むなど、独特な構造を持っていました。
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ミラーサイクルとは?燃費向上と出力向上の仕組みを解説

ミラーサイクルは、ガソリンエンジンの一種で、通常の4サイクルエンジン(吸気、圧縮、膨張、排気)を改良したものです。その最大の特徴は、吸気バルブを圧縮行程中も一定時間開いたままにする点にあります。 一般的な4サイクルエンジンでは、ピストンが上死点に達する前に吸気バルブを閉じますが、ミラーサイクルでは、ピストンが上死点を少し過ぎたあたりまで吸気バルブを開き続けます。これにより、一度シリンダー内に取り込んだ混合気の一部を吸気ポートへと押し戻し、結果的に圧縮比を下げる効果が得られます。
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アルミライナー:高性能エンジンを実現する技術

自動車のエンジンにおいて、「軽量化」と「高出力化」は永遠のテーマと言えます。その両立を実現する技術の一つとして、近年注目を集めているのが「アルミライナー」です。 アルミライナーとは、エンジンのシリンダーブロックに直接埋め込まれた、薄いアルミ製の筒のことを指します。従来のエンジンでは、この部分に鋳鉄製のライナーが使われていましたが、アルミライナーの登場によって、エンジン性能は飛躍的に向上しました。
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知られざる心臓部: ナトリウム封入バルブの秘密

自動車のエンジン内部は、まさに灼熱地獄とも呼べる過酷な環境です。 その中で、特に過酷な環境にさらされているのが、排気ガスを排出する役割を担うエキゾーストバルブです。 数百度に達する高温の排気ガスに晒され続けるため、材質の強度だけでなく、適切な温度管理がその性能を維持する上で非常に重要となります。
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遠心鋳造法:自動車部品への応用

遠心鋳造法は、溶融金属を回転する金型に流し込み、遠心力を利用して凝固させる鋳造方法です。 この方法では、遠心力によって溶融金属が金型の壁面に押し付けられ、緻密で均質な鋳物が得られます。また、鋳型の内部に中子(なかご)と呼ばれる砂型などを設置する必要がないため、複雑な形状の鋳物を作ることも可能です。
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V型エンジンの心臓部!フォーク型コンロッドとは?

V型エンジン独特の構造として知られるフォーク型コンロッド。その名の通り、フォークのような形をしたこの部品は、エンジンの出力に大きく関わる重要な役割を担っています。 - フォーク型コンロッドの基本構造 フォーク型コンロッドは、その名の通り、先端が二股に分かれたフォークのような形をしています。 この二股に分かれた部分には、それぞれ「親コンロッド」と「子コンロッド」と呼ばれる二つのコンロッドが接続されています。 親コンロッドは、クランクシャフトに接続され、エンジンの回転力を直接受ける役割を担います。一方、子コンロッドは、親コンロッドに接続され、ピストンと連結することで、エンジンの爆発力を回転運動に変換する役割を担います。このように、フォーク型コンロッドは、二つのコンロッドを巧みに組み合わせることで、V型エンジンのコンパクト化と高出力化を両立させているのです。
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シングルキャブレーター:構造と特徴を解説

シングルキャブレーターとは、エンジンの吸気系において重要な役割を担う部品の一つで、空気と燃料を適切な比率で混合して燃焼室に送り込む装置です。その中でも、「シングル」と名のつくように、エンジン全体に対してキャブレーターが一つだけ搭載されているものがシングルキャブレーターと呼ばれます。 かつては自動車やバイクを中心に広く採用されていましたが、近年では環境性能や燃費性能の向上を目的として、電子制御燃料噴射装置(FI)が主流となっています。しかし、シンプルな構造ゆえにメンテナンス性に優れている点や、独特の吸気音が魅力とされ、現在でも根強い人気を誇っています。
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直立吸気ポート:エンジン性能の鍵

自動車の心臓部であるエンジン。その性能を左右する要素の一つに、空気の取り入れ口である「吸気ポート」の形状があります。中でも、近年注目を集めているのが「直立吸気ポート」です。 直立吸気ポートとは、その名の通り、吸気ポートを可能な限り垂直に、つまりエンジンヘッドに対して直角に近い角度で配置した設計のことを指します。従来のエンジンでは、エンジンルームのスペースの都合上、吸気ポートは斜めに配置されていることが一般的でした。しかし、直立吸気ポートを採用することで、空気の流れがスムーズになり、エンジンの出力や燃費効率を向上させる効果が期待できます。
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車の吸気負圧:仕組みと活用法

車のエンジンは、燃料を燃焼させることでパワーを生み出していますが、その燃焼に必要な空気を取り込む際に発生するのが「吸気負圧」です。分かりやすく例えると、ストローでジュースを吸う時、口の中が少しへこみますよね。あれと同じように、エンジンがピストン運動で空気を取り込む際、ピストンとシリンダーの間に一時的に真空に近い状態を作り出し、その圧力差によって空気を吸い込んでいます。この圧力差こそが「吸気負圧」と呼ばれるもので、エンジンの状態や回転数によってその強さは常に変化しています。
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スワールピストンとは?燃費向上に貢献する技術!

スワールピストンとは、ガソリンエンジンの燃焼効率を高めるために開発された、特殊な形状をしたピストンのことです。ピストンの上部にある燃焼室に、空気の流れ(スワール流)を発生させるための工夫が凝らされています。一般的なピストンと比べてみましょう。
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クルマの心臓部!フライホイールの役割とは?

エンジンはピストンの上下運動を回転運動に変換して動力を生み出しています。しかし、この回転運動は、爆発行程などの影響を受けて完全に均等ではなく、どうしてもムラが生じてしまいます。フライホイールはこの回転ムラを吸収し、滑らかな回転を実現するための重要な役割を担っています。 フライホイールは、大きな質量を持つ円盤状の部品で、エンジンの回転軸に取り付けられています。回転中にムラが発生すると、フライホイールはその慣性力によって回転速度の変化を抑制しようとします。これにより、エンジン回転の安定化に繋がり、スムーズな加速や静粛性の向上に貢献しています。