角度で支える!アンギュラー軸受けの仕組み
車を知りたい
先生、「アンギュラー軸受け」って、どんな軸受けのことですか?
自動車研究家
良い質問だね!アンギュラー軸受けは、軸に対して斜め方向の力に強い軸受けなんだよ。ラジアル荷重と、ある程度のスラスト荷重の両方に耐えることができるんだ。
車を知りたい
斜め方向の力に強いということは、具体的にどんな時に使われるんですか?
自動車研究家
例えば、自動車の車輪を支える部分などに使われているよ。車輪は、上下方向の荷重だけでなく、コーナーを曲がると時に横方向の力も受けるよね?そんな時に、アンギュラー軸受けが活躍するんだ。
アンギュラー軸受けとは。
自動車用語の「アンギュラー軸受け」とは、回転する軸を支える部品である転がり軸受けの一種です。この軸受けは、回転する要素である玉やころと、それを囲む内輪と外輪が、0度から45度の角度で接触しているのが特徴です。この構造により、軸を直角方向に押す力(ラジアル荷重)と、軸方向に押す力(スラスト荷重)の両方を支えることができます。アンギュラー軸受けには、玉を使ったアンギュラー玉軸受け、ころを使ったアンギュラーころ軸受け、円筒ころを使ったアンギュラー円筒ころ軸受けなど、様々な種類があります。
アンギュラー軸受けとは?
アンギュラー軸受けとは、回転する軸を支える機械要素の一つで、ラジアル荷重とアキシアル荷重の両方を同時に支持することができます。一般的な軸受けと異なり、軸と軸受けの接触面が角度を持つのが特徴です。これにより、軸方向の荷重をラジアル方向の荷重に変換し、効率的に支持することが可能になります。
構造と特徴
アンギュラー軸受けは、その名の通り角度のついた接触面を持つ軸受けです。一般的なラジアル軸受けとは異なり、軸方向と径方向の荷重を同時に支持することができます。
アンギュラー軸受けは、内輪、外輪、転動体、保持器で構成されています。これらの部品はそれぞれ精密に加工され、最適な性能を発揮するように設計されています。
最大のメリットは、軸方向と径方向の荷重を同時に支持できる点です。これにより、軸受の数を減らし、設計の簡素化、省スペース化、コスト削減が可能になります。また、高精度、高速回転、低トルクといった特徴も備えています。
ラジアル荷重とスラスト荷重への対応
軸受けは回転や直線運動をスムーズにする機械要素ですが、その中でもアンギュラー軸受けは、ラジアル荷重とスラスト荷重の両方に対応できる点が大きな特徴です。
ラジアル荷重とは、軸に対して垂直方向に働く力のことです。アンギュラー軸受けは、内輪と外輪の軌道溝が角度を持って配置されているため、このラジアル荷重を効率的に支持することができます。
一方、スラスト荷重は、軸方向に働く力のことです。アンギュラー軸受けは、ラジアル荷重を受けるのと同時に、スラスト荷重も受けることができるように設計されています。これは、軸の安定性を保ち、正確な動きを確保するために非常に重要です。
このように、アンギュラー軸受けは、一つの軸受けで複数の荷重方向に対応できるため、設計の簡素化や省スペース化に貢献します。
アンギュラー軸受けの種類
アンギュラー軸受けは、ラジアル荷重とアキシアル荷重の両方を同時に支持できる点が大きな特徴です。その構造や機能の違いから、様々な種類が存在します。大きく分けると、複列アンギュラー軸受け、単列アンギュラー軸受け、スラストアンギュラー軸受けの3つに分類されます。
複列アンギュラー軸受けは、二つの軌道溝を軸方向に互いに反対方向に傾斜させています。これにより、大きなラジアル荷重とアキシアル荷重の両方を効率的に支持することができます。一方、単列アンギュラー軸受けは、一つの軌道溝を持ち、軸方向の位置決めが容易である点がメリットです。最後に、スラストアンギュラー軸受けは、主にアキシアル荷重を支持するように設計されており、高速回転用途に適しています。
このように、アンギュラー軸受けは種類によってそれぞれ特性が異なります。使用する際には、負荷条件や回転速度などを考慮し、最適な種類を選ぶことが重要です。
様々な用途例
アンギュラー軸受けは、その独特な構造から、様々な分野で活躍しています。精密機器や工作機械では、高い精度での位置決めや回転をサポートするために欠かせません。例えば、印刷機械では、紙送り機構の精度を保つためにアンギュラー軸受けが使用され、美しい印刷を実現しています。また、医療機器では、X線撮影装置やCTスキャナーの可動部に用いられ、滑らかで正確な動きを支えています。さらに、航空宇宙分野では、人工衛星の姿勢制御機構などに利用され、過酷な環境下でも高い信頼性が求められます。このように、アンギュラー軸受けは、私たちの生活を陰ながら支える重要な部品として、様々な分野で活躍を続けています。