排出ガス

燃費に関する用語

クルマの燃費表示「モード燃費」って何?

クルマのカタログやウェブサイトでよく目にする「燃費」表示。実は、私たちが普段運転する状況とは異なる条件で測定された燃費が表示されていることをご存知ですか? それが「モード燃費」です。 モード燃費は、国が定めたテストサイクルという運転パターンに従って、実験室内のシャーシダイナモという装置の上で測定されます。 実験室内の測定なので、当然ながら実際の道路状況や天候、エアコンの使用状況などは考慮されていません。そのため、カタログ燃費と実燃費に差が生じやすいという特徴があります。
環境に関する用語

クルマの燃費表示「10・15モード」って何?

「10・15モード」とは、1991年から2011年まで、日本で使われていた燃費測定方法の名称です。 簡単に言うと、実験室の中でおこなうテスト走行で、ストップ&ゴーを繰り返しながら、どれだけの距離を走れたのかを計測し、燃費を算出するというものです。 「10」は時速10km、「15」は時速15kmを意味しており、テスト走行は、この二つの速度を基準とした緩やかな加速と減速を繰り返しながら行われました。 しかし、この方法は実際の走行状況と比較して、停車や発進の回数が少なく、加速も緩やかであることから、実態よりも燃費が良く出てしまう傾向にありました。 そのため、2011年以降は、より実際の走行状況に近づけた「JC08モード」という測定方法に移行し、2018年10月からは、国際基準に合わせた「WLTCモード」が採用されています。
環境に関する用語

「6モード」排出ガス規制の歴史を紐解く

自動車の排出ガス規制は、1960年代後半、世界で初めて大気汚染が社会問題としてクローズアップされたことをきっかけに始まりました。 特に、自動車産業が盛んになり、モータリゼーションが進展した先進国では、自動車の排気ガスによる大気汚染が深刻化し、呼吸器疾患や酸性雨などの環境問題を引き起こすようになりました。そのため、各国は自動車メーカーに対して、排出ガス中の有害物質の排出量を削減するための規制を導入し始めました。
環境に関する用語

エコな走りの立役者? CNG自動車の基礎知識

CNG自動車とは、Compressed Natural Gasの略称であるCNG、つまり天然ガスを燃料として走る自動車のことです。ガソリン車と比べて、二酸化炭素排出量が少ない、環境性能の高い自動車として知られています。 CNGは、都市ガスやプロパンガスと同じく、気体の状態で燃料タンクに貯蔵されます。 ガソリンスタンドのように、CNGを充填できるスタンドも存在します。
環境に関する用語

知られざる燃費基準「13モード」とは?

自動車を購入する際、誰もが一度は目にする燃費表示。カタログやウェブサイトに大きく表示された数字は、環境性能と経済性を考える上で重要な指標となっています。しかし、この燃費はどのように測定されているのでしょうか? 実は、燃費表示にはいくつかの種類があり、それぞれ測定方法が異なります。 日本で長らく使われてきたのが「10・15モード燃費」と呼ばれる測定方法です。これは、都市部を想定した走行パターン「10モード」と、郊外を想定した「15モード」を組み合わせたもので、一定の速度で走行するなど、実際の走行状況とは異なる部分もありました。 より実走行に近い燃費を測定するため、2011年からは「JC08モード燃費」が導入されました。これは、信号や渋滞など、より現実的な走行パターンを想定した測定方法で、10・15モード燃費よりも低い数値となる傾向があります。 さらに、世界的に燃費基準の国際 harmonized light vehicles Test Procedures が進められており、日本でも2018年10月以降、WLTCモード燃費表示が義務付けられました。WLTCモードは、より高速走行や加減速の頻度が高い、国際基準に合わせた測定方法で、より正確な燃費を把握することができます。 燃費基準は、排出ガス規制と密接に関係しています。自動車メーカーは、燃費基準を達成するために、エンジン技術の向上や車体の軽量化など、様々な技術開発に取り組んでいます。これらの技術革新は、地球環境の保全だけでなく、私たちの生活にも大きく貢献しています。
環境に関する用語

究極のエコカー? ソーラーカーの仕組みと未来

ソーラーカーとは、その名の通り太陽光エネルギーで走る車のことです。 ガソリンなどの化石燃料を使わず、太陽光パネルを搭載することで、太陽光を電力に変換してモーターを駆動させます。環境に優しく、持続可能な乗り物として、世界中で研究開発が進められています。
環境に関する用語

自動車排出ガス: 知っておきたい環境への影響

自動車排出ガスとは、車が燃料を燃焼させてエンジンを動かす際に発生するガスのことです。 排気ガスには、二酸化炭素、窒素酸化物、粒子状物質など、環境や人体に影響を与える様々な物質が含まれています。 これらの物質が、大気汚染や地球温暖化などの環境問題を引き起こす原因の一つとなっています。
環境に関する用語

自動車の排出ガス規制: 平均値規制とは?

自動車の排出ガス規制において、近年注目されているのが「平均値規制」です。これは、自動車メーカーが販売する全ての自動車の排出ガス量の平均値に対して、一定の基準値をクリアすることを義務付ける規制です。従来の規制では、一台一台の自動車に対して排出ガス量の基準値が設けられていましたが、平均値規制では、環境性能の高い自動車と低い自動車を組み合わせることで、企業全体として基準値をクリアすることが可能となります。
環境に関する用語

自動車排出ガス試験: 環境への影響を測る

自動車排出ガス試験とは、自動車から排出される排気ガスに含まれる有害物質の量を測定する試験です。 この試験は、大気汚染を抑制し、環境と人々の健康を守るために非常に重要です。 自動車のエンジンは、ガソリンや軽油などの燃料を燃焼させて動力を得ますが、その過程で、二酸化炭素、窒素酸化物、粒子状物質など、環境や人体に有害な物質を含む排気ガスを排出します。 排出ガス試験では、これらの有害物質の排出量を測定し、定められた基準値を超えないことを確認します。
環境に関する用語

懐かしの10モード:自動車排出ガス規制の歴史

自動車排出ガス規制とは、自動車から排出される有害物質の量を規制する制度です。自動車は、私たちの生活を便利にする一方で、窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、粒子状物質(PM)など、環境や健康に悪影響を与える物質を排出します。これらの排出量を抑制するために、国は排出ガス規制を設け、自動車メーカーに厳しい排出ガス基準への適合を義務付けています。
環境に関する用語

自動車の環境性能を支える「排出ガス対策システム」の仕組み

自動車を走らせるためにエンジンを動かすと、排気ガスと呼ばれるものが発生します。これは、ガソリンや軽油などの燃料がエンジン内で燃焼する際に発生するガスです。排出ガスには、二酸化炭素(CO2)をはじめ、窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、粒子状物質(PM)など、環境や人体に有害な物質が含まれています。 これらの有害物質が大気中に放出されると、地球温暖化や大気汚染を引き起こし、私たちの健康や生態系に悪影響を及ぼします。例えば、窒素酸化物は光化学スモッグの原因となり、呼吸器系疾患のリスクを高めます。粒子状物質は、呼吸器の奥深くまで入り込み、ぜんそくや肺がんのリスクを高める可能性も指摘されています。 このような背景から、自動車メーカーは排出ガスに含まれる有害物質を削減するため、様々な技術開発に取り組んできました。それが、「排出ガス対策システム」です。
エンジンに関する用語

アルコールエンジン:未来の燃料?

アルコールエンジンとは、ガソリンの代わりにエタノールなどのアルコール燃料を燃焼させて動力を得る内燃機関のことです。従来のガソリンエンジンと基本的な構造は同じですが、使用する燃料に合わせて燃料噴射装置や点火システムなどが調整されています。 アルコールはガソリンに比べてオクタン価が高いため、高い圧縮比にも耐えることができ、より効率的な燃焼が可能となります。
機能に関する用語

クルマの電子頭脳 OBD: あなたの車を診る賢いシステム

現代の車は、もはや単なる機械ではなく、高度な電子制御システムによって支えられています。そして、その心臓部とも言えるのがOBD (On-Board Diagnostics) です。OBDは、車の状態を監視し、異常が発生した場合にはドライバーに警告を発する、いわば「車の自己診断システム」です。 OBDは、エンジン、トランスミッション、ブレーキ、エアバッグなど、車全体の様々なセンサーから情報を収集します。そして、その情報を分析することで、故障箇所を特定したり、修理に必要な情報を提供したりします。 OBDは、車の安全性や環境性能の向上にも大きく貢献しています。例えば、エンジンが正常に動作していない場合には、OBDが警告を発することで、深刻な故障や事故を未然に防ぐことができます。また、OBDの情報を利用することで、燃費を向上させたり、排ガスを削減したりすることも可能です。 OBDは、車にとって非常に重要なシステムです。普段は意識することは少ないかもしれませんが、OBDのおかげで、私たちは安全で快適なドライブを楽しむことができているのです。
環境に関する用語

ガス自動車の基礎知識:メリット・デメリット、将来性

ガス自動車と一言で言っても、燃料となるガスにはいくつかの種類があります。それぞれの特徴と合わせて見ていきましょう。 まず挙げられるのは、LPG自動車です。Liquefied Petroleum Gasの略で、液化石油ガスとも呼ばれます。 比較的安価で、ガソリン車からの改造も可能な点が特徴です。タクシーや教習車など、走行距離が長い車に多く採用されています。 次に、CNG自動車があります。Compressed Natural Gasの略で、圧縮天然ガスを使用します。 LPGよりも環境性能に優れている点がメリットとして挙げられます。しかし、LPGに比べて車両価格が高額になりがちで、給油可能なスタンドが少ない点が課題と言えるでしょう。 最後に、水素を燃料とする燃料電池自動車があります。 水素と酸素の化学反応によって発電し、モーターを駆動させる仕組みです。走行時にCO2を排出しない究極のエコカーとして期待されていますが、車両価格の高さや水素ステーションの不足など、実用化に向けては課題も多いのが現状です。
環境に関する用語

クルマの燃費表示「11モード」って何?

「11モード」とは、1991年から2011年まで日本で使われていた燃費測定方法のことです。正式名称は「10・15モード燃費」と言い、都市部を想定した走行パターン(10モード)と、郊外を想定した走行パターン(15モード)を組み合わせたものでした。 具体的には、試験車両をシャシーダイナモという装置に載せ、決められた速度パターンで走行させて燃費を計測します。この時、エアコンやライトの使用なども細かく定められていました。 しかし、11モードは実際の走行状態と比べて燃費が良く出やすいという指摘がありました。そこで、より実態に即した燃費表示を目指し、2011年からは「JC08モード」という新しい測定方法が導入されました。
エンジンに関する用語

自動車エンジンの進化:急速燃焼とは?

自動車業界では、環境規制の強化や燃費向上への要求がますます高まっています。こうした中、エンジンの燃焼効率を高める技術として注目されているのが「急速燃焼」です。 従来のエンジンでは、燃料と空気を混ぜて燃焼させる際に、火炎がゆっくりと広がっていくため、熱エネルギーが十分に活用されず、エネルギー損失や排ガス発生の原因となっていました。 一方、急速燃焼は、燃料と空気を素早く混合し、瞬時に燃焼させることで、熱効率を向上させ、燃費の向上と排ガス削減を両立させる技術です。 急速燃焼を実現するためには、燃料噴射の精密な制御、吸排気系の最適化、燃焼室形状の工夫など、様々な技術開発が進められています。例えば、燃料噴射のタイミングや圧力を細かく制御することで、燃料と空気の混合を促進し、燃焼速度を高めることができます。また、燃焼室の形状を工夫することで、火炎の伝播速度を制御し、均一な燃焼を促進することも可能です。 急速燃焼は、ガソリンエンジンだけでなく、ディーゼルエンジンにも適用可能な技術であり、今後の自動車エンジンの進化において、重要な役割を果たすと期待されています。
環境に関する用語

時代遅れの排出ガス試験「9モード」とは?

自動車の排出ガス規制は、1960年代後半、深刻化する大気汚染への対策として始まりました。日本では、1968年に制定された「大気汚染防止法」に基づき、1970年代から本格的な排出ガス規制が導入されました。当初は、一定速度で走行する「10モード」と呼ばれる試験方法で排出ガス量を測定し、規制値をクリアする必要がありました。その後、規制強化や技術革新に合わせて、より実際の走行状況に近い試験方法へと進化していきます。
法律に関する用語

クルマの安全と環境を守る認証試験とは?

クルマの認証試験は、安全性や環境性能など、国が定めた基準を満たしているかを評価し、市場に出ても問題ないかを判断するための制度です。安全なクルマを開発・販売することはもちろんのこと、排ガス規制など環境基準をクリアすることも重要なため、認証試験は欠かせません。 認証試験を通過したクルマは、品質が保証されていることの証となり、ユーザーは安心して運転することができます。また、メーカーにとっては、自社製品の信頼性を高め、ブランドイメージ向上にも繋がります。
環境に関する用語

自動車燃費表示「ECモード」って何?

「ECモード」とは、Economy(エコノミー)走行モードの略称で、クルマの燃費を向上させるための機能です。 自動車メーカーや車種によって呼び方は異なりますが、「ECOモード」や「ECONモード」などと呼ばれることもあります。
環境に関する用語

自動車と窒素酸化物:その影響と対策

窒素酸化物とは、窒素と酸素が反応してできる化合物の総称です。大気汚染物質の一つであり、「NOx」と表記されることもあります。主な発生源は、工場や自動車の排気ガスです。窒素酸化物は、人の呼吸器に影響を与えるだけでなく、酸性雨の原因物質となるなど、環境にも悪影響を及ぼします。
環境に関する用語

自動車排ガス規制「ユーロⅣ」とは?

「ユーロⅣ」は、ヨーロッパ連合(EU)が制定した自動車排出ガス規制の一つです。ディーゼル車、ガソリン車を問わず、排出ガスに含まれる有害物質の量を厳しく制限することで、大気汚染の改善を目指しています。 この規制は、2000年代初頭に導入され、その後段階的に強化されました。ユーロⅣは、その過程における一つの段階であり、特に窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)の排出量削減に重点を置いています。 ユーロⅣは、EU域内で販売される新車に適用されるだけでなく、世界中の多くの国々が同様の規制を導入するきっかけとなりました。これは、地球規模で進む環境問題への意識の高まりと、自動車産業における国際的な競争の結果と言えるでしょう。
エンジンに関する用語

意外と知らない?ガス機関車の仕組みとメリット

ガス機関車とは、その名の通り「ガス機関」を動力源とする機関車のことです。では、ガス機関とは一体どのような機関なのでしょうか? ガス機関とは、空気と燃料を混ぜて燃焼させ、その爆発力でピストンを動かす内燃機関の一種です。ガソリンエンジンも内燃機関の一種ですが、ガス機関はガソリンではなく、都市ガスや天然ガスといった気体燃料を使用する点が異なります。 ガス機関は、ディーゼルエンジンと比べて排出ガスがクリーンであること、騒音が小さいことなどから、環境性能の高い機関として注目されています。
環境に関する用語

サルファフリー燃料:環境に優しい未来の燃料

サルファフリー燃料とは、その名の通り硫黄を含まない燃料のことです。従来の燃料には、燃焼時に有害な物質である硫黄酸化物(SOx)を排出する原因となる硫黄分が含まれていました。サルファフリー燃料は、この硫黄分を極限まで減らす、あるいは全く含まないようにすることで、SOxの排出を大幅に削減し、環境負荷を低減した燃料です。
環境に関する用語

自動車排出ガス基準の変遷と未来

自動車排出ガス基準とは、自動車から排出される有害物質の量を規制する基準のことです。自動車から排出される排ガスには、二酸化炭素(CO2)、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)など、環境や人体に有害なものが含まれています。これらの排出量を抑制することで、大気汚染の防止や地球温暖化の抑制を目指しています。 排出ガス基準は、国や地域、車種、年式によって異なるのが一般的です。近年では、環境問題への意識の高まりから、世界的に基準が厳しくなる傾向にあります。日本では、1968年に初めて自動車排出ガス規制法が施行され、その後も段階的に強化されてきました。